SESに将来性はない?将来性のあるSES企業の特徴を紹介|SES
SESに将来性はある…?
SESに就職しても大丈夫…?
✓本記事の流れ
- ・SESに将来性があるのか解説
- ・将来性があるSES企業の特徴を紹介
- ・将来性がないSES企業に就職しないためには!
エンジニアになりたくて、SESへの転職を考えているけど将来性はあるのか不安に感じている方がいると思います。
本記事では、SES企業の将来性の有無や、エンジニア目線での将来性の有無について解説しています。
目次
1.SESは将来性があるの?
結論から言うと、SESには将来性があります。
SESの将来性の高さは、IT関連の市場規模や人材需給、トレンドなどからも読み取ることができます。
ここでは、SESの将来性が高い理由について様々な角度から解説していきます。
1-1.SESの現状
出典:矢野総合研究所
上記のグラフは2023年に矢野総合研究所から発表された、「デジタル人材育成・研修サービス」、「IT技術者派遣サービス」、「デジタル人材紹介サービス」の3市場規模の推移を示しています。
SESは、このうち「IT技術者派遣サービス」、「デジタル人材紹介サービス」の市場に含まれます。
このグラフを見ると、2018年度から2023年度にかけて市場規模は毎年おおよそ10%弱伸び続けていることが分かります。
1-2.SESの将来性
こうしたデジタル人材関連サービスの市場規模拡大の要因として、次の2点があります。
- ・デジタル化の加速(DXの推進)
- ・IT業界の人材不足
ここでは、それぞれの要因がSESの将来性にどう関わってくるかについて解説していきます。
●デジタル化の加速(DXの推進)
出典:IPA 情報処理推進機構「DX白書2023」
近年では、世界的にデジタル化(DX化)の動きが盛んになっており、それは日本でも例外ではありません。
IPA 情報処理推進機構が刊行した「DX白書2023」によると、「DX化に取り組んでいる」と回答した企業は2021年度から2022年度でおよそ13%程度増加しています。
しかし、総務省が出した「令和5年度版 情報通信白書」によると、大企業は約25%、中小企業は約70%がデジタル化を未実施と回答していることから、今後もDX化の動きが止まることはないでしょう。
そうしたことから、DX化に関わるエンジニアの需要は高いまま推移すると予想され、エンジニアを派遣するSES企業の将来性も、高いまま推移していくことが予想されます。
昨今はクラウドコンピューティング、ビッグデータ、AIなどの技術が注目されており、多くの企業が新しい技術を用いたDX化やビジネスモデルへの移行を検討しているため、SESエンジニアもこれに対応するための技術が必要とされています。
●IT業界の人材不足
経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には最大で79万人ものIT人材が不足すると予想されています。
将来的にデジタル技術はますます発達していく中、それにエンジニアの数が追いつかないことが予想されるため、各企業でエンジニアの確保が重要になってくるのです。
その中で、SES企業は「技術力のあるエンジニアがすぐに欲しい」「短期間だけ人手が欲しい」といったニーズに応えることができます。
SES企業は限られた期間だけ自社のエンジニアの技術力を貸し出す「SES契約」を行うため、将来的に様々な企業から必要とされるでしょう。
エンジニアのニーズは今後しばらくはなくなることはないため、SES企業も将来性が高いといえます。
2.エンジニア目線から見たSESの将来性の高さ
エンジニアから見て、SESは本当に将来性が高いといえるのでしょうか。
ここからは、エンジニア目線からSESの将来性の高さについて解説していきます。
2-1.SESエンジニアは企業からの需要が高い
SESエンジニアは企業からの需要が非常に高いです。
システム開発・運用の現場においてエンジニアの人数が必要になることは多いですが、残念ながら自社のエンジニアだけでは足りないことも多いです。
そういった時に、決められた期間のみ技術力を提供してくれるSESエンジニアが求められます。
特に技術力の高いSESエンジニアは企業からの信頼も高く引く手数多なため、技術力を磨いたSESエンジニアは将来性も高いです。
2-2.未経験からキャリアアップできる
SES企業であれば、未経験からエンジニアとしてキャリアアップできるためおすすめです。
エンジニアは人材不足が問題になっているため、SES企業の優良企業では、未経験からエンジニアを育てるための教育体制を整えているところが多いです。
エンジニアの中途採用では、すぐにスキルが必要とされるため経験者が求められますが、SES企業であれば未経験からスキルを積んだうえで現場に出ることができます。
そのため、未経験からエンジニアとしてキャリアアップしていきたい人には将来性があるといえるでしょう。
2-3.多くの現場に関わることができる
SES契約は、限られた期間の間エンジニアの技術力を貸し出す契約です。
そのため、契約期間が終了したSESエンジニアは、また別の現場に移ることになります。
2次請けのベンダー企業や、1次請け企業の大規模開発など、様々な企業の案件に携われる点はSESならではの魅力です。
特にエンジニアは経験が重視される傾向が強いため、様々な現場を経験することで自身の将来性を上げることができるでしょう。
3.SESには将来性がないと言われる理由
エンジニア目線でSESの将来性をみた時、おすすめできる点は多くあります。
ですが、「SESには将来性がない」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ここでは、SESに将来性がないと言われる理由について詳しく解説していきましょう。
3-1.年収が上がりにくい
SESにおいては、スキルアップしても単価に反映されにくく、年収が上がりにくいという問題があります。
その理由として、IT業界は多重下請け構造となっており、階層が下がるほど利益率が低くなるため、発注元から遠い下層の企業ほど貰える年収は低くなることが関係しています。
SES企業の多くは下層請けであることが多く、そういった企業ではスキルをつけたとしても年収が上がりにくいです。
できるだけ1次請け企業の案件を多く取り扱うSES企業に入社するか、ある程度スキルを身に着けたら転職することを検討しましょう。
3-2.一定以上のスキルアップが難しい
未経験からSES企業に入った場合、多くの場合は簡単な仕事からスタートすることになります。
ですが、簡単な仕事のみの案件しか持っていない企業に入社してしまうと、いつまでたってもスキルが求められる案件に入ることができないため、スキルアップが難しくなります。
ある程度スキルが身についたのにも関わらず、スキルのある案件に入ることができないため、将来性を感じられずに転職を考えるエンジニアは多いです。
3-3.若いエンジニアが有利
SESは、人材の流動が激しく、若いエンジニアが優遇されやすいです。
また若いエンジニアの方が単価が安いこともあり、高度なレベルを要求される現場でない限り、若いエンジニアを使いたいクライアント企業が多いという実情があります。
若いエンジニアと同じレベルの仕事しかできない場合、どんどん入れる案件がなくなっていってしまうため、将来性を不安視するエンジニアは多いです。
4.将来性があるSES企業の特徴
SESには将来性が高い部分と、将来性のない部分の両方を解説してきました。
エンジニアとしてキャリアアップしていくには、SESの中でも将来性の高い企業に入ることが大切です。
ここからは、将来性の高いSES企業の特徴を解説していきます。
4-1.上流工程の案件が多い
エンジニアとして高い年収を得るためには、上流工程を経験することが必須です。
上流工程は大きく分けて以下のものがあります。
・要件定義 顧客からどんなシステムが欲しいのかをヒアリングし、システムの概要に落とし込む ・設計 要件定義を元に、どうやってシステムを作っていけば良いかという設計書を作る |
上流工程はプログラミング能力やサーバー、ネットワークの知識など、幅広い知識が求められる分、高い年収が期待できます。
そのため、ある程度スキルを積んだエンジニアには上流工程の案件を任せてくれるようなSES企業は、将来性が高いです。
4-2.SES事業以外の事業も展開している
SES以外の事業も展開している企業は、SES事業以外にも強みがあるため、将来性が高いと言えるでしょう。
中にはSESエンジニアとして優秀な社員を、自社の受託開発や自社開発に異動させる企業もあります。
加えて、クライアント企業の受託業務に依存しないため、エンジニアそれぞれのキャリアプランに合わせて働き方を変えることも可能になるため、長期的に働きやすい企業だと言えるでしょう。
4-3.研修・教育制度が充実している
研修・教育制度が充実している企業は、退職者も少なく未経験からエンジニアになっても挫折しにくい環境が整っていると言えます。
そういった企業はエンジニアを大切にしているため、エンジニアが長続きしやすい優良企業といえるでしょう。
中には現場に出た後も、上流工程に携わるための研修など長期的にサポートしてくれる優良企業もあります。
そういった企業は優秀なエンジニアが生まれやすいので、将来性があるといえるでしょう。
4-4.評価制度が整っている
評価制度の基準が明確になっている企業は、エンジニアが定着しやすいです。
評価制度が整っているメリット
- ・報酬や昇進が公正に行われているという信頼が生まれる
- ・明確な目標が定まる
- ・キャリアパスやスキルアップを促す
- ・業務に対するモチベーションが生まれる
SESでは、エンジニアは外部の企業で仕事をするため、正しく評価することが難しいという問題点があります。
そういった問題点を把握して評価制度を整えている企業は、エンジニアのことを考えている優良企業といえるでしょう。
もっとSESの優良企業が知りたいという方は、「SESの優良企業TOP10!優良企業の見分け方も解説」の記事が参考になりますので、是非ご覧ください。
5.将来性がないSES企業の特徴
将来性の高い企業がある一方で、将来性がないSES企業も存在します。
SESにマイナスのイメージを与えている要因として、こういった企業の存在もあるでしょう。
SES業界に将来性があるとはいえ、こういった企業に就職してしまうと、SESエンジニアとしての未来を潰してしまうことになりかねないため、注意しましょう。
5-1.エンジニアと無関係の仕事をさせる
SES企業の中にはコールセンターや家電量販店などエンジニアと無関係の業務をさせるところがあります。
SES未経験の方に、「研修」という名目でコールセンターや家電量販店などに派遣するというケースがあります。
こういった企業は研修期間終了後も「今はSES案件がないから」という理由で、同じ業務を続けさせるため、いつまでたってもエンジニアの仕事をすることができません。
当然ながら、コールセンターや家電量販店などで働いている期間は、エンジニアとしてのスキルアップには繋がらないため、エンジニアとしての将来を潰される可能性もあります。
5-2.待機期間中の給与がカットされる
案件が決まらず待機している期間に給与が満額出ない企業は、エンジニアが辞めやすいため将来性に不安が残ります。
優良SES企業であれば、案件が豊富にあるためそもそも待機期間が短い傾向にあります。
それだけでなく、待機期間中であっても「勤務扱い」として給与が満額支給されることが多いです。
ですが、待機期間中の給与については面接時に聞きにくいため、転職エージェントなどを利用して情報収集を行うことをおすすめします。
5-3.下請け過ぎる
多重下請け構造の下層の担当しかしていない企業は、給料が低く、労働環境が悪い傾向があるため将来性は低いです。
エンジニアを育てる環境が整っていない企業や、エンジニアを大切にしていないSES企業では、下層の下請け案件を多く持っている傾向にあります。
下請けすぎる案件は、業務がルーティーン化しているため、エンジニアのスキルも上がりません。
こういった企業は将来性が低いと言えるでしょう。
6.将来性がないSES企業に就職しないためには
将来性がないSES企業に就職しないためには、転職エージェントを利用することをおすすめします。
人材不足が問題となっているIT業界の中で、未経験からエンジニアになることはもちろん可能ですが、決して簡単にエンジニアになれるというわけではありません。
ブラック企業を避けてホワイト企業に入社するには、企業選びや選考対策が大切になってきます。
IT専門の転職エージェントであれば、担当となるアドバイザーがIT業界・企業に精通しているので、SES企業に関する様々なアドバイスを受けることができます。
当社はIT専門の転職エージェントで、厳選した優良企業のみのご紹介が可能です。
ユニゾンキャリアの特徴
- ・未経験の就業決定率95%
- ・ユーザー満足度97%
- ・年収87%UP
未経験からエンジニアになりたいと考えている方や、これからエンジニアとしてキャリアアップできる企業に転職したいと考えている方におすすめのサービスです。
7.まとめ:SESには将来性がある
この記事では、SESに将来性がある理由について様々な観点から解説してきました。
SES企業に将来性がある理由は以下の通りです。
SES企業に将来性がある理由
- ・デジタル化の加速(DXの推進)
- ・IT業界の人材不足
しかし、エンジニアとして就職するSES企業の中には、将来性のある企業と、将来性のない企業が存在するので注意が必要です。
将来性のあるSES企業 |
将来性のないSES企業 |
|
|
どれだけ志の高くても、将来性のない企業に就職してしまうと、エンジニアとしてキャリアアップすることなく終わってしまう可能性があります。
それぞれの特徴をしっかりと把握して、将来性のあるSES企業に入社するようにしましょう。
将来性のないSES企業に就職しないためには、IT業界専門の転職エージェントの活用がおすすめです。
IT専門の転職エージェントであれば、IT業界や企業に精通しているため、未経験からエンジニアを目指す方の心強い味方になってくれます。
このようなことで
悩まれています。
簡単30秒
まずは気軽にWebで無料相談
こんにちは!
はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役