SESに3年ルールは適応される?派遣契約との違いについても解説!|SES
SESに3年ルールは適応されるの?
そもそもSES契約と派遣契約の違いとは?
✓本記事の流れ
- ・SESに3年ルールは適応される?
- ・SES契約と派遣契約の違いとは
- ・転職するなら転職エージェント!
派遣契約でよく聞く「3年ルール」ですが、派遣と形態が似ているSES契約には適用されるのでしょうか。
本記事では「SESにおける3年ルール」について詳しく解説していきます。
「そもそも3年ルールってなんだろう?」というところから解説していくので、SESで働くことを考えている方はぜひ読んでみてください!
目次
1.そもそも3年ルールとは
3年ルールとは、簡潔に言うと「派遣社員として同じ現場で3年を超えて働くことができない」というルールのことで、派遣法によって定められています。
このような3年ルールが設けられている背景には、派遣社員を期間に縛りのある特別な雇用形態とみなすことで、正社員雇用の減少を防止する目的があります。
3年を超えて派遣社員を働かせたい場合は、企業は派遣社員を交代させるか、部署異動させるか、無期雇用(正社員)に変更するかの対策を行う必要があります。
多くの場合は3年で勤務場所が異動になることから「3年ルール」と呼ばれています。
SESで働くか派遣で働くかをお悩みの方は、一度転職エージェントに相談することをおすすめします。
転職エージェントであれば、描きたいキャリアやライフプランに最適な転職先の相談を行うことが可能です。
いますぐ転職を考えていない方でも利用可能なため、気になった方はぜひ利用してみてください。
2.SESに3年ルールは適応されない!
よく、「SESで3年以上同じ現場で働かせることは違法だ」と主張する人がSNSやネットで見受けられますが、結論から言うとSESに3年ルールは適応されません。
その理由については以下のとおりです。
SESに3年ルールは適用されない?
- ・3年ルールは派遣法である
- ・SES契約は準委任契約である
では、それぞれの理由を詳しく解説していきます。
2-1.「3年ルール」は派遣法である
SESに3年ルールが適用されない理由の1つ目は、「3年ルール」は派遣法に基づいているからです。
3年ルールは、労働者派遣法によって定められているものです。
SES契約は準委任契約であり、労働者派遣契約ではないので、3年ルールをはじめとする派遣法は適応されないのです。
しかし、派遣もSESもエンジニアがクライアント企業に常駐して働くという点では同じため、「SESでも3年ルールが適用される」という誤った認識を持っている人も多いのです。
2-2.SES契約は準委任契約である
SES契約は準委任契約と呼ばれる契約形態です。
準委任契約は、民法を根拠とする業務委託契約の種類の1つであり、法律行為ではありません。
準委任契約の具体的な特色は、業務の遂行を目的として契約が交わされるため、成果物には責任を負わないことです。
また準委任契約では、派遣されるエンジニアの指揮命令権はSES企業にあります。
派遣先のクライアントには指揮命令権がないため、常駐しているエンジニアに対して残業を強制するなどの具体的な指示出しができません。
3.SES契約とその他の契約の違いとは
SES契約以外にも様々な契約形態がありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
ここでは、SES契約とよく混同されがちな契約形態である、派遣契約と請負契約との違いについて詳しく解説していきます。
3-1.派遣契約との違い
SES契約と派遣契約の大きな違いは、主に指揮命令権の所在が異なる点です。
SES契約は準委任契約であるため、エンジニアの指揮命令権は雇用しているSES企業側にあります。
SES契約で派遣先企業がエンジニアに直接指揮命令を行ってしまうと、偽装請負という違法行為になり、企業が処罰の対象になってしまう恐れがあります。
一方、派遣契約では、派遣されるエンジニアは派遣先企業の就業規則に従って勤務することになります。
つまり、派遣契約ではエンジニアの指揮命令権は派遣先の企業にあることになります。
また、SES契約と派遣契約ではビジネスモデルにも明確な違いがあります。
SES契約ではクライアントが業務を外注し、ベンダー企業が業務を受注する形になります。
SESのエンジニアがクライアントに常駐する目的は、あくまで業務の遂行が効率的にできるからであり、人材の提供を行っているわけではありません。
対して派遣契約では、人材を提供すること自体が1番の目的であり、派遣先企業の人材補強のニーズに応える形で、派遣会社は労働者を派遣します。
3-2.請負契約との違い
SES契約と請負契約の違いは、成果物の完成に責任を負うか否かです。
SES契約は、エンジニアの技術力を提供して業務を遂行すること自体を目的にしている契約です。
そのため、システムなどの成果物を完成させることが目的ではなく、成果物に責任を負うこともありません。
つまり、SESでWebサイトの開発業務を受注した場合、契約で定められた期間で開発業務に従事すればよく、完成したWebサイトを納品することには責務が発生しないことになります。
一方、請負契約は、成果物に対して報酬が発生する契約のことを指します。
そのため、作業者は、成果物の修正を求められたら、すぐに修正を行い、クライアントが納得する物に仕上げて納品しなければいけません。
このように請負契約では、成果物の完成に対して大きな責任を持つのです。
4.SESは3年以内で契約終了する可能性もある
SESでは、派遣契約のように3年ルールは適応されないことをお伝えしました。
しかし、SESでも無期限で同じクライアントの現場に常駐して働くということはほとんどありません。
SESでも3年以内に契約が終了することがあり、常駐先の現場が変わる可能性があります。
中には1〜3ヶ月単位の短いスパンで契約が終了することもあるため、そのたびに常駐先が変わることもあります。
短いスパンで常駐先が変わる場合は、環境に柔軟に適応する能力が求められます。
5.3年以上同じ企業で働ける職種
3年ルールの適応される派遣社員や、数ヶ月単位で常駐先が変わるSESではなく、エンジニアとして3年以上同じ企業で働きたい場合は、以下のような職種につくとよいでしょう。
3年以上同じ企業で働ける職種
- ・Sler
- ・自社開発エンジニア
- ・社内SE
では、上記3つのIT職種について、仕事内容などを詳しく解説していきます。
5-1.SIer
3年以上同じ企業で働けるIT職種の1つ目は、Slerです。
Slerは、ITシステムの設計・開発・構築・運用・保守などを一貫して請け負っている企業のことです。
Slerが携わるITシステムの種類は、金融や官公庁など幅広く、システムの規模も大小さまざまになります。
ITスキル・ノウハウを持ち合わせていないクライアント企業にとって、Slerはそれを丸ごと代行してくれるので非常に貴重な存在です。
Sler企業の種類は、独立系・ユーザー系・メーカー系・外資系・コンサル系にわかれており、それぞれの種類によって、企業文化や特徴も異なってきます。
Slerはエンジニアの労働力や技術力の提供が目的ではなく、クライアントのシステムを受託開発することが仕事であるため、基本的に3年以上の長期で同じ企業で働くことが多いです。
5-2.自社開発エンジニア
3年以上同じ企業で働けるIT職種の2つ目は、自社開発エンジニアです。
自社開発とは文字通り、自社のITシステムを企画・開発・運用することであり、その作業を行うIT人材を自社開発エンジニアと呼びます。
企画や設計などの上流工程から運用などの下流工程まで幅広い業務を担当できる点が特徴です。
さらに、場合によっては自分のITのアイデアを企画として形にし、システムとして実現できることもあるので、ものづくりが好きな人にとっては非常にやりがいのある職種です。
自社開発のエンジニアが開発するシステムは、WebサイトやECサイト、アプリケーションなどさまざまであり、業務を通して豊富なITスキルを身につけることができます。
自社開発の場合、クライアントという存在はないため、基本的に自社のオフィスでの勤務になります。
そのため転職しない限りは、3年以上自社で働けることになります。
5-3.社内SE
3年以上同じ企業で働けるIT職種の3つ目は、社内SEです。
社内SEは、社内のシステムエンジニアとして、システムの設計・構築・運用などを担当する職種のことです。
社内SEが担当するシステムは自社のシステムであり、その種類は、ネットワーク・サーバー・データベース・セキュリティなど多岐にわたります。
また、経験を積むと人材のマネジメントや案件のディレクションなどの管理職的な仕事を任されることもあります。
社内SEもまた、自社内での勤務が基本になるので、SESのように客先常駐することはなく、定期的に現場が変わることもありません。
基本的に3年以上同じ企業・現場で働けると考えてよいでしょう。
6.転職を考えるなら転職エージェントがおすすめ
3年以上同じ企業で働きたいという方は、転職することをおすすめします。
エンジニアの転職であれば、以下のようなIT業界に特化した転職エージェントを利用することがもっとも効率のよい方法です。
おすすめの転職エージェント
- ・ユニゾンキャリア
- ・レバテック
- ・リクルートエージェント
転職エージェントを利用するメリットは、豊富な公開・非公開求人のなかから自分のスキルや経歴にマッチした優良企業を紹介してくれることです。
また、書類添削や面接対策、年収交渉、悩み相談など、転職に関するあらゆるサポートを受けることができます。
では、以下に各おすすめ転職エージェントの特徴を紹介していきます。
6-1.ユニゾンキャリア
ユニゾンキャリアは、エンジニア未経験者・経験者向けにそれぞれ合わせて1万件以上の求人数を誇るIT業界特化型の転職エージェントです。
3年ルールが適応されず、同じ企業で3年以上働くことが可能な自社開発、大手企業、メガベンチャーの求人も豊富にあります。
エンジニア未経験からの転職成功率はユーザーの95%にも上り、前職からの年収アップも87%のユーザーで実現しています。
IT業界に精通した専門のキャリアアドバイザーが、現在の会社の悩みや転職の気になることを無料で相談に乗ってくれるほか、面接対策などの支援もついています。
SESからの転職実績も豊富にあるため、おすすめできる転職エージェントです。
6-2.レバテック
レバテックは、正社員とフリーランス、新卒就活の3つの形態で求人紹介を受けられる、IT特化の転職エージェントです。
フリーランスではリモートで働ける案件の割合が75%もあるほか、利用者の平均年収が876万円というデータもでています。
正社員の求人は1万9000件以上を保有しており、ユーザーの求人紹介満足度は94%以上です。
また、通常の企業求人にはない、現場のリアルな情報が手に入るため、選考を受ける前に自分の性格や目指す方向に合った職場であるかどうかを判断できます。
6-3.リクルートエージェント
リクルートエージェントは、有名人材企業であるリクルートが運営している転職エージェントです。
リクルートエージェントの特徴は、圧倒的な求人の多さです。
非公開求人だけで、20万件以上を抱えているため、3年以上同じ現場で働ける企業を見つけるハードルもかなり低くなるでしょう。
業界事情を知り尽くしたアドバイザーが、あなたにマッチした厳選優良求人を紹介してくれるほか、書類添削や面接対策に加えて、オリジナルの業界・企業分析のデータを提供してくれます。
7.まとめ:SESに3年ルールは適応されない
ここまで、SESと3年ルールの関係性について説明してきました。
同じ現場で3年を超えて働けないという3年ルールは、派遣法を根拠にしており、派遣契約で適応されます。
一方、SESは人材の提供ではなく、エンジニアの技術力を提供することが目的の準委任契約であるため、SESに3年ルールは適応されません。
しかしほとんどの場合、SESでは1〜3ヶ月単位の短い期間で常駐先が変わっていきます。
そのため、1つの企業の現場で3年を超えて腰を据えて働きたい場合は、IT業界に特化した転職エージェントを利用して、転職を考えてみてもよいでしょう。
このようなことで
悩まれています。
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こんにちは!
はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役