社内SEへの転職が「難しい」と言われる理由は?気になる倍率も紹介
社内SEって難しいって聞くけど転職できるかな…
自分のスキルや経験は活かせるかな…
✓本記事の流れ
- ・社内SEへの転職が難しいと言われる理由を詳しく解説
- ・社内SEに転職するメリットとは?
- ・社内SEに転職するには?
社内SEの仕事に興味があるけど、転職は難しいと聞くし…と悩んでいる方は多いです。
本記事では、なぜ社内SEへの転職が難しいと言われている理由や転職のメリット、転職する際のコツなどを詳しく解説していきます!
目次
1.社内SEへの転職が難しいと言われる理由は?
これから社内SEへの転職を考えている人は、さまざまな情報を集めていることでしょう。
しかし、ネットやSNSなどでは、「社内SEへの転職は難しい」と言われることが多いです。
では、なぜ社内SEの転職は難しいと言われることが多いのか、主な理由は以下の3つです。
社内SEへの転職が難しい理由
- ・社内SEは少数精鋭
- ・スキルや経験が求められる
- ・企業によって仕事内容が変わる
上記の理由をそれぞれ詳しくみていきましょう。
1-1.社内SEは少数精鋭
社内SEへの転職が難しいと言われる理由の1つ目は、社内SEは少数精鋭であることが多いからです。
そもそも社内SEの求人数自体が少ない上に、採用人数も絞られています。
そのため、枠に対しての応募者の数が多くなり競争倍率が高くなる傾向があります。
そうなると、求められるスキルや経験のハードルも上がって、転職の難易度も上がります。
社内SEの求人はそもそも求人サイトに上がっていることが少ないため、社内SEへの転職を考えている方はIT専門の転職エージェントへの登録がおすすめです。
社内SEは求人を絞っているため、転職エージェントが未公開求人として確保しているケースが特に多いです。
少しでも多くの求人を比較するなら、エージェントへの登録は必須といえるでしょう。
1-2.スキルや経験が求められる
社内SEへの転職が難しいと言われる理由の2つ目は、高いITスキルと豊富な開発経験が求められるからです。
社内SEは自社のシステム開発や保守・運用業務のほか、システムに関する社員からの問い合わせの対応やエラー対応など社内の幅広いIT業務を任されるため、高度なITスキルが求められます。
社内SEを募集している企業のほとんどは即戦力を求めているため、企業の求めているスキルレベルに達していなければ、転職するのは難しいです。
1-3.企業によって仕事内容が変わる
社内SEへの転職が難しいと言われる理由の3つ目は、企業によって仕事内容が変わることです。
社内SEの仕事内容は企業によって異なるため、求められるスキルも違ってきます。
社内SEは社内システムの開発だけでなく、保守・運用、社員からの問い合わせに対応するヘルプデスク業務、開発の予算作成、システムの企画、ベンダーとの調整など幅広い仕事。
これらの業務ごとに、プログラミングスキルやコミュニケーションスキル、マネジメントスキルなどのスキルが必要になってくるため、それに応えられる努力ができないと転職が難しくなります。
2.社内SEの倍率はどれくらい?
社内SEは求人数が少ないことから転職が難しいですが、実際に社内SEの求人倍率はどれくらいなのでしょうか。
転職エージェントのdodaが2021年7月に実施した調査によると、社内SEを始めとするIT職種の求人倍率は9.68倍という結果がでています。
また、dodaが現役エンジニア向けに実施した別のアンケートでは、転職先の候補の職種に社内SEを選択肢の1つとして検討している人の割合が75%にも上っているという結果もでました。
とある大手企業が社内SEを1人募集したところ、500人以上の応募が殺到したという実例もあります。
社内SEは長時間労働が少なく、福利厚生や給料が充実しているホワイトな印象が強いため、人気の職業であり、離職率も低いのでなかなか枠も空かない現状があります。
そのため、社内SEの求人倍率は少なく見積もっても約10倍は超えるでしょう。
したがって、この狭き門を突破するには、相当の事前準備が求められることになります。
3.社内SEに転職するメリットとは?
多くのエンジニアから転職先として人気があるため、転職が難しい社内SEですが、実際に社内SEに転職するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
社内SEに転職するメリット
- ・上流工程の仕事に関わることが出来る
- ・残業時間が少ない
- ・モチベーションが続きやすい
では、それぞれのメリットを詳しく説明していきます。
3-1.上流工程の仕事に関わることが出来る
社内SEに転職するメリットの1つ目は、上流工程の仕事に関わることができる点です。
社内SEは、SESのようにクライアント先に常駐するのではなく、自社に在籍しながら自社のシステム開発に携わります。
そのため、クライアントの要求に振り回されることなく、システムの企画や設計などの上流工程の仕事に関われるのです。
上流工程の仕事を任されることで、ITスキルがより伸ばしやすくなるほか、自分のアイデアが企画を通してシステムとして実現されることもあり、大きなやりがいを感じやすいです。
3-2.残業時間が少ない
社内SEに転職するメリットの2つ目は、残業時間が少ない傾向があることです。
社内SEは自社のシステムの企画・開発や保守・運用を中心にした業務を行っていくため、クライアント対応を求められることがありません。
そのため、納期や急な仕様変更の要求に追われることはほとんどないです。
その結果として、残業時間が少なく、ワークライフバランスのとれた働き方ができるのです。
3-3.モチベーションが続きやすい
社内SEに転職するメリットの3つ目は、モチベーションが続きやすいことです。
社内SEとして自社システムの企画や開発に携わると、社内からフィードバックをもらえたり、会社の業務効率化に直接的に貢献できたりするので、やりがいを感じやすいです。
社内SEの場合、開発したシステムのユーザーは自社の社員であるため、ユーザーの声が耳に入りやすく、感謝される機会も多いでしょう。
4.社内SEの仕事内容とは?
ここでは、社内SEの具体的な仕事内容やSES・Slerとの仕事内容の違いについて説明していきます。
4-1.社内SEの仕事内容とは
社内SEの主な仕事内容は、以下のとおりです。
- ・社内システムの開発
- ・社内システムの保守運用
- ・サポートデスク
では、それぞれの仕事内容を深掘りしていきます。
●社内システムの開発
社内SEの主な仕事内容の1つ目は、社内システムの開発です。
自社の業務を効率化して売上を伸ばすために、ITシステムを企画・開発して貢献していきます。
社内システムの開発は、自分やほかの社員のアイデアを形にして設計していく上流工程になるため、ITスキルがつきやすいというメリットがあります。
また、自社システムの開発に携わることで、社内のIT戦略立案などにも関われることもあります。
このように、社内エンジニアは、ITだけでなく、経営面の仕事を担当することもあるため、企画・開発したシステムで自社の業績が伸びれば、仕事に大きな達成感ややりがいを感じやすいです。
●社内システムの保守運用
社内SEの主な仕事内容の2つ目は、社内システムの保守・運用です。
自社で開発した社内システムを、トラブルが発生しないように運用していきます。システム障害が発生した際は、迅速に対応して早急な復旧を目指していきます。
自社のシステムの運用・保守とあって、システムが順調に稼働することは、会社の業績に良い影響を及ぼします。
そのため、自社への帰属意識を持ちながらプライドを持って業務を遂行しやすいでしょう。
●サポートデスク
社内SEの主な仕事内容の3つ目は、サポートデスク業務です。
開発・運用している社内システムを利用する自社の社員から、システムに関する技術的な問い合わせがあった場合に、それに応えて解決に導いていきます。
この場合、ユーザーは自社の社員であり、日頃から社内で頻繁に顔をあわせることも多いため、ユーザーの感謝や使用感などの生の意見を聞くことができます。
4-2.SESとの違いとは
社内SEとSESエンジニアの大きな違いは、労働環境にあります。
SESは、アサインされる案件ごとに労働時間や勤務地が異なり、なかなか環境が安定しにくいです。
一方で社内SEの場合は、基本的に自社内に常駐して自社の勤務時間に則って働くので、環境が安定してストレスが溜まりにくく、ワークライフバランスが取りやすいです。
また、SESはあくまでもクライアントの業務のIT化に貢献していきますが、社内SEは自社内のIT化に関われる点も大きな違いです。
SESは、運用や保守など案件の一部を担当することが多いですが、社内SEは、企画・設計から保守・運用までプロジェクトに一貫して関わることができるので、ものづくりの大きな醍醐味を味わうことができます。
4-3.SIerとの違いとは
社内SEとSIerの違いもまた、労働環境にあります。
SIerは、クライアントのITシステムを開発から保守・運用までを受託して行うため、納期に間に合わせるために残業が発生しやすく、労働時間が長くなりがちです。
一方で社内SEは自社での作業になるため、納期も厳しくなくゆとりを持って働けるでしょう。
また、SIerもクライアントのITシステムを受託開発するのが役割なため、自社のIT化には携われませんが、社内SEであれば、自社のIT化への貢献が実現できます。
そして、SIerの開発するシステムのユーザーはクライアントを介するため、心理的にも物理的にも距離があり、リアルな声が聞きにくいです。
しかし、社内SEの開発するシステムのユーザーは自社の社員であり、距離が近く、業務に活かせている姿を直接目にできるため、やりがいを感じやすいのです。
5.社内SEに転職すると年収はどれくらい?
社内SEへの転職を希望している人は、どれくらいの年収をもらえるのか気になっているでしょう。
そこでここでは、社内SEのリアルな年収を解説していきます。
社内SEの年収は、求人ボックスによると、正社員で約515万円になります。
一方、2022年9月に国税庁が発表した、民間給与実態統計調査によると、日本の全職業を集計した平均年収は443万円となっています。
このことから、社内SEの平均年収は日本の平均水準よりも高く、日々の生活やプライベートも充実させやすいことがわかります。
6.難しいと言われる社内SEに転職するには?
転職が難しいとされる社内SEになるためには、以下の手順で準備を進めていきましょう。
難しい社内SEへと転職するには
- 1.求人情報を確認する
- 2.選考に向けた準備を進める
- 3.転職エージェントを活用
では、それぞれの手順の中身を詳しく見ていきます。
6-1.求人情報を確認してみよう
難しいと言われる社内SEへの転職を成功させるには、まず、IT業界のなかで社内SEの求人情報をチェックしてみましょう。
求人情報に記載されている社内SEに求められるスキルや条件と、自分のスキルを照らし合わせてみて、ゴールまでの道筋を逆算しましょう。
目標スキルの到達点を決めることで、その差を埋める行動を起こすことに繋がります。
ゴールを設定しないと、自分の現在地点が分からず、間違った方向に努力してしまうこともあるので、最終的に身につけたいITスキルを明確にすることが大切です。
6-2.選考に向けた準備を進める
求人情報で社内SEに必要なスキルを確認したら、本選考に向けた準備を開始していきます。
今までの業務経験を簡潔にまとめて職務経歴書を作成し、可能であればスキルをまとめたポートフォリオも作成するとよいでしょう。
社内SEはコミュニケーション能力も重要視されるため、選考の場では経歴やスキルだけでなく、会話力も吟味されます。
そのため、面接対策で社内SEになって成し遂げたいことなど、自分のビジョンを明確に説明できる対策をする必要があります。
ホームページなどで情報を集めて、選考を受ける企業の分析をすることも忘れてはいけません。
6-3.転職エージェントを活用
企業分析や自己分析などの準備ができたら、転職エージェントに登録して積極的に活用していきましょう。
転職エージェントでは、書類添削や面接対策、求人紹介、年収交渉などの幅広いサービスを受けることができます。
ユニゾンキャリアは、IT業界に特化した転職エージェントのため、社内SEの紹介求人も豊富です。
少しでも有利に社内SEへの転職活動を進めたい人は、気軽に無料相談に申し込んでみましょう。
7.未経験から社内SEへの転職は難しい?
次にIT業界未経験から社内SEへの転職の可能性について、さまざまな角度から解説していきます。
7-1.IT未経験から社内SEへの転職は難しい
結論から言うと、IT未経験から社内SEへの転職は難しいです。
社内SEは高度なITスキルやマネジメント力を必要とされるため、転職では即戦力が求められます。
また、社内SEは、求人数が少ない上に募集人数も少なく、少数精鋭体制をとる企業が多いです。
そのため、求人の枠が少なくIT経験者と競争することになり、未経験者はなおさら転職のハードルが上がります。
7-2.新卒や第二新卒にはポテンシャル採用がある
先ほどIT未経験からの社内SEへの転職は難しいと述べましたが、新卒や第二新卒などであれば、ポテンシャル採用で未経験からでも社内SEに採用される場合があります。
20代の若い人材であればスキルや知識の習得が柔軟にできることが多いため、教育コストをかけて長期的に育成していく方針をとる企業も多いです。
7-3.社内SEへの転職が難しい場合は経験を積もう
基本的に社内SEへの転職は、IT経験者が有利になるため未経験者は難しいです。
そのため、未経験からいきなり社内SEを目指すのではなく、別の企業で下流工程からシステム周りの経験を積んだのちに社内SEへの転職を志すのもひとつの手です。
未経験からでも確実にエンジニアとしてのキャリア・経験が積める企業に転職するなら、厳選された良質な求人を紹介してくれる、IT特化型の転職エージェントのサービスを利用することがおすすめです。
8.まとめ:社内SEの転職は難しいのでしっかり準備しよう!
社内SEへの転職が難しい理由について、様々な角度から説明してきました。
社内SEへの転職が難しい理由は以下のとおりです。
社内SEへの転職が難しい理由
- ・社内SEは少数精鋭
- ・スキルや経験が求められる
- ・企業によって仕事内容が変わる
社内SEは、求人数も採用枠も少ない上にホワイトな職場が多いことから離職率も低く、競争倍率が高くなる傾向があります。
また、業務内容もシステムの企画・開発・運用・保守・ヘルプデスク・経営戦略立案など多岐にわたるため、求められるスキルのレベルが高いことも、転職を難しくしている要因になります。
もし社内SEを目指したい場合は、就活・転職エージェントのサービスを利用するなどの工夫を行い、他の求職者と差をつけていきましょう。
このようなことで
悩まれています。
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こんにちは!
はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役