SESの給料が上がらない原因とは?SESで昇給する方法を解説|SES
SESにいるけど、給料が上がらない…
SESの給料ってこんなに低いものなの?
✓本記事の流れ
- ・SESの給料が上がらない理由5選
- ・給料が上がるSES企業の特徴を紹介
- ・SESで給料が上がらないと感じた時の対処法を解説
SES企業に勤めてしばらく経ったけど、初年度からほとんど給料が上がっていない……と悩んでいる方は多いと思います。
本記事では、SESエンジニアの給料が上がらない理由について解説しています。
SESでの昇給方法についても解説しているので、業務内容と給料が見合っていないと感じている方も、ぜひお読みください。
→SESとは?メリットや派遣との違いなどをわかりやすく解説!
目次
1.SESの給料が上がらない理由5選
SESでいくらがんばっても、給料が上がらないと落ち込みますよね。
ここでは、なぜSESは給料が上がらないのか理由を詳しく解説します。
給料が上がらなくて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
1-1.単価相場が決まっているから
給料の上がらない理由として、SESは単価相場が決まっていることがあげられます。
SES契約では、相場に沿って契約金が決められています。
顧客はコストをできるだけ抑えたいため、相場以上の金額を出したくないのが本音です。
そのため、単価相場より高い契約を得ることがむずかしく、SESエンジニアの給料は上がりにくくなっています。
具体的な給料の金額を挙げると、SESの単価相場は1人あたりだいたい月50万円〜80万円ほどと言われています。
そこから更に上の立場となるプロジェクトマネージャーなどになると、給料は月60万円〜90万円ほどになります。
SESの単価の内容を詳しく知りたい方は、次の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
1-2.未経験者でスキル不足だから
未経験者からエンジニアになった方をはじめとして、エンジニアとしてのスキルが高くない人は、SESは関係なく給料は上がらないでしょう。
エンジニアは技術職のため、給料をアップさせるにはスキルが欠かせません。
給料が上がらず悩んでいるなら、まずはスキルアップすることが重要です。
スキルを身につければ単価アップしてくれる可能性が高まりますし、給料の高い企業への転職もしやすくなります。
もし、スキルアップできない企業にいるなら、早めに転職を検討することをおすすめします。
スキルアップができる企業かどうかは、求人だけでは見抜くことができない場合が多いです。
もし応募を検討している求人に不安がある場合は、転職エージェントサービスで一度企業について情報収集することをおすすめします。
1-3.多重下請けだから
SESは、IT業界の多重下請け構造で下位に位置する企業が多いです。
多重下請け構造とは、発注元から受けた仕事を元請けから1次請け・2次請け・3次請け・4次請け…へと再委託していくピラミッド構造を指します。
多重下請け構造では仲介企業にマージンを取られるため、下請けになればなるほど企業に入る報酬は下がります。
そのため、下請けSES企業で働くエンジニアの給料は低く、努力しても年収が上がりません。
エンジニアが給料を上げるためには、どの位置にいる企業で働くかが重要です。
高年収を目指すなら、エンドや1次請けの企業へ転職しましょう。
1-4.所属企業が搾取しているから
SESでは所属企業がエンジニアの単価から中抜きするため、給料が上がりにくくなっています。
SESはエンジニアを派遣することで顧客から報酬をもらうビジネスモデルです。
ただ、その報酬にはエンジニアの給料と企業の売上が含まれています。
エンジニアの単価がアップしても、そっくりそのままエンジニアに入るわけではなく、管理費などの経費が惹かれた上で反映されるのです。
このようなSESのビジネスモデルが要因で、エンジニアの給料は上がりにくくなっているのが実情です。
1-5.発注元が単価の低いエンジニアを選ぶから
発注元が単価の低いエンジニアを選ぶことも、SESで給料が上がらない要因にあげられます。
企業は自社の利益のためにできるだけコストを抑えたいものです。
そのため、顧客は同じスキルなら単価の低いエンジニアと契約を結ぶようになります。
結果、SES企業が契約を取るためには、エンジニアの単価を低く設定せざるを得ません。
このような激しい価格競争は、SESエンジニアの給料に大きく影響しています。
2.給料が上がるSES企業の特徴
SESは給料が上がらないといわれるものの、なかには高年収を狙えるSES企業もあります。
ここでは、給料が上がるSES企業の特徴を3つ紹介します。
給料が低くて悩んでいるなら、紹介する特徴に当てはまるSES企業への転職を検討しましょう。
2-1.上流工程を担当できる
SES企業の多くはシステム開発の下流工程を担当しますが、なかには上流工程を請け負っている優良企業もあります。
上流工程とは、以下の業務のことです。
上流工程の仕事内容
- ・システム企画
- ・要件定義
- ・設計
上流工程を請け負っているSESは多重下請け構造の上位にあたるため、高年収を狙えます。
ただし、上流工程を経験するためには、下流工程の知識やITスキルが必要不可欠です。
エンジニアとして高いスキルを持っていないと、上流工程にいきなり関わることはできない点には注意しましょう。
2-2.還元率や売上を公開している
還元率や売上を公開しているSES企業は、高年収の可能性が高いです。
還元率とはSES契約で結んだ報酬金の中のエンジニアの取り分のことです。
お金関係の数字を公開している企業は透明性や信頼性が高いため、新しい顧客を獲得したり、長期的な関係を築きやすくなります。
顧客の獲得により企業が儲かればその分エンジニアの給料に反映され、高い年収を狙えるでしょう。
ただし、以下の点には注意するようにしましょう。
還元率を公開している企業がいい?
- ・還元率が高いからといって必ずしも給料が高いわけではない
- ・還元率を公開していない企業がすべて良くないわけではない
還元率を公開している企業は少なく、公開していたとしてもマネージャーなどの管理職である場合が多いです。
還元率が公開されていないけどSESの優良企業を知りたいという方は、転職エージェントサービスなどを利用して情報収集する方法がおすすめです。
2-3.営業力が高い企業
営業力があるSES企業は高年収を狙いやすいです。
その理由として、以下の3つが挙げられます。
- ・単価の交渉がうまい
- ・高い契約金を払ってくれる顧客を獲得できる
- ・SES面談でエンジニアの良さを引き出してくれる
SES企業において、エンジニアの案件を持ってくるのは、営業の仕事です。
営業力のある企業は、高単価の案件を取れたり、エンジニアを待機させることがないため、高い利益を確保できます。
企業の利益が高いほどエンジニアにも還元されやすく、高年収となりやすいです。
一方で、営業のスキルが低い場合、「安い案件ばかり」「案件が取れない」といったことが起きがちで利益を確保できません。
そのため、営業力のない企業にいてもエンジニアに還元されるものはなく、給料は上がらないでしょう。
3.給料が上がらない!SESで昇給するには
「SESの働く環境とかに不満はないけど、給料が上がらないな…」という場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。
ここでは、今働いている企業から転職せずに給料を上げるおすすめの方法を3つ紹介します。
3-1.客先での評価を上げる
SESで給料が上がらない場合は、客先での評価を高めることが大切です。
SESエンジニアの単価を決める際は、顧客の評価が1つの指標になっています。
客先への貢献度を高めることで自社での評価も上がり、給料アップにつながるでしょう。
では、客先での評価を高めるにはどうすれば良いのでしょうか。
具体的には以下の方法があります。
- ・技術力を上げる
- ・トラブルなどに柔軟に対応できるようにする
- ・自ら考え提案するなど行動力を身につける
エンジニアとして高年収を得るためには所属する企業も大切ですが、個人の努力が欠かせません。
日々、向上心を持って取り組み、自分の市場価値を高めていきましょう。
3-2.交渉する
直接、自社へ単価アップ交渉をするのも、給料を上げるためにおすすめの方法です。
給料を上げてくれない企業の場合、企業が給料を上げてくれることを待っているのは得策ではありません。
まずは自分から自社に対して積極的に働きかけることが大切です。
とはいえ、根拠もなしに「スキルが身についたので、単価アップしてください」といって上げてくれることはありません。
単価の交渉をしたいときは、以下のポイントを実践しましょう。
- ・顧客の期待以上のパフォーマンスを発揮する
- ・自社の単価交渉の方法を調べる
- ・単価アップの根拠となる資料を集める
ただし、以下の特徴に当てはまるエンジニアは交渉しても単価が上がりません。
- ・素行が悪い
- ・スキルが低い
- ・スキルアップの努力をしていない
一方的に要求すると自分の評価を下げるだけでなく、退社の方向に持っていかれることもあるので気をつけましょう。
3-3.転職の可能性を伝える
給料が上がらない今のSESを辞めても良いと考えているなら、転職の可能性を伝えることも有効です。
本当なら企業が正当に評価してエンジニアの給料を上げるべきですが、こちらから伝えないと動いてくれないケースはよくあります。
企業が手放したくない人材なら、転職の可能性を伝えた際に「給料を上げるから残ってほしい」と引き止められるでしょう。
ただし、必要な人材だと思われていなければ引き止められないので、退職しても構わないという場合のみ使える手段です。
4.SESで給料が上がらないと感じた時の対処法
自社に相談しても給料が上がらなそうなら、今のSESからの転職を検討しましょう。
正当な評価をしてくれるSES優良企業へ転職すれば、スキルを正しく評価してくれるため、給料を上げることが可能です。
もし、SESでは自分の希望する年収を得られないと感じている場合は、自社開発や大手SIerへの転職がおすすめです。
システム企画や要件定義といった上流工程からたずさわれるため、高年収が期待できます。
ユニゾンキャリアは、ITエンジニア専門の転職エージェントです。
「今より給料を上げたい」「SESじゃない企業にチャレンジしてみたい」などご希望に合わせて未公開求人のご紹介が可能なので、幅広い求人を見たい方にはおすすめのサービスです。
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5.まとめ:SESの給料が上がらないと感じたら転職しよう
本記事ではSESの給料が上がらない理由と年収アップする方法を紹介しました。
あらためて、SESの給料が上がらない理由をまとめます。
SESで給料が上がらない理由
- ・単価相場が決まっているから
- ・未経験者でスキル不足だから
- ・多重下請けだから
- ・所属企業が搾取しているから
- ・発注元が単価の低いエンジニアを選ぶから
SESはIT業界やビジネスモデルの構造上、給料が上がりにくい業種です。
しかし、なかには高い給料をエンジニアに還元しているSES企業もあります。
具体的には、以下の特徴に当てはまるSES企業は高い年収が期待できるでしょう。
高い給料が得られるSESの特徴
- ・上流工程を担当できる
- ・還元率や売上を公開している
- ・営業力が高い
給料の上がらない企業にい続けても、年収アップする確率は低いです。
もし、スキルや知識が申し分ないのにも関わらず、自社に相談しても単価を上げてくれなさそうなら、上記のような企業への転職を検討しましょう。
十分なスキルや知識がある場合は、SES企業だけでなく、自社開発企業やSIer企業などにも転職する道が開けます。
自分のスキルを正しく評価してくれる企業に入社できれば、給料を上げることも可能です。
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はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役