エンジニアに夢見すぎ?未経験に向けられる手厳しい意見の捉え方|就職・転職者職業ゴシップ
IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリアの編集部」の真心です。
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- ・エンジニアになるのを周りの人に反対された!なんで?
- ・エンジニアを夢見るのって悪いことなの?
- ・エンジニアの仕事に夢見すぎな人が多くてイライラする!
「なりたい職業ランキング」にランクインするほど人気が高まっているエンジニア。しかし、エンジニア志望者に対して「仕事に夢見すぎだよ」と否定的な意見を述べるエンジニア経験者もいます。
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目次
1.エンジニア夢見すぎの真意は3つ
「エンジニアの仕事に夢見すぎ」と発言するエンジニア経験者の真意として、以下の3つが考えられます。
1-1.エンジニアの現状維持バイアス
エンジニア経験者の「夢見すぎないほうがいいよ」という言葉は、現状維持バイアスが働いたことによって発せられた可能性があります。現状維持バイアスとは、自分の立場や環境が変化することを恐れ、今の状態をキープしようとする心理状態のことです。
職場に新しいエンジニアが増えるということは、現役のエンジニアを取り巻く環境が変わることを意味します。現在の自分の立ち位置が、新人エンジニアの成長によって将来脅かされる恐れがあるからです。
そして既得権益を守ろうという気持ちからエンジニア志望者にあえてネガティブな言葉を投げかけ、新人エンジニアの参入を阻止しようとします。
1-2.広告・インフルエンサーへ間接的批評
エンジニア転職の過剰な宣伝への注意喚起の意味合いからエンジニア志望者に「夢見すぎないほうがいいよ」と伝えるエンジニア経験者もいます。
そして、エンジニア志望者の中には売り文句に誘われてIT企業に就職し、現実とのギャップに苦しんで挫折する人が少なくありません。エンジニア経験者の多くは誇大広告に疑問を持っており、安易にエンジニアを志願するのは危険だと考えています。
「夢を見すぎないほうがいい」という言葉の裏には、経験者の誇大広告への批判と、「仕事を美化せず、現実をしっかりと見たうえで健全にエンジニアを目指してほしい」という思いが込められています。
1-3.エンジニア経験者の優しいお節介
仕事の厳しさを知っているエンジニア経験者が先輩として「夢見すぎないほうがいいよ」と忠告しているケースもあります。
エンジニアは常に技術と知識のブラッシュアップが求められるため、生涯勉強が必要です。同時にコミュニケーション能力やリーダーシップも培っていかなければなりません。
しかし、「夢見すぎ」という言葉の裏にはエンジニア経験者の以下のような内容が含まれていたら参考にする必要はありません。
- ・立場や環境を守りたいという自己中心的な考え
- ・間接的に他のものを批判したい気持ち
- ・自分のキャリアを自慢したいという意図
この場合は自分のエゴを押し付けているだけなので、真剣に受け止める必要はありません。
ただ、忠告したくなる気持ち自体はものすごく共感できるものです。近年は働き方も多様化し、退職代行などで仕事は簡単に辞められるようになりました。
そのため、仕事自体を甘く見ている方も増えてきた印象です。仕事を甘く見ている人が専門性の高いエンジニアに気軽になろうとしている姿勢を批判する気持ちも大いに分かります。
これからエンジニアを目指す方は、そもそもの仕事に対する向き合い方をある程度見直すべきではないでしょうか?
2.未経験者はエンジニアに夢を見すぎなのか?
「夢見すぎだよ」という言葉には否定的なニュアンスがありますが、夢を見るのは決して悪いことではありません。その理由を解説します。
2-1.職業に夢を見るのは普通のこと
何かしらの職業に憧れや夢を持つのはごく自然なことです。たいていの人は人生のどこかで「将来は〇〇になりたい」という目標を持つタイミングがあります。
将来の夢を持つ人に対して「夢見すぎ」「どうせ無理だよ」とネガティブな意見を投げかける人は一定数います。たしかに年齢などの条件で目指すのが難しい職業があるのは事実です。
しかし、どんな成功者も初めは夢を持つことから出発しました。理想の生き方を見つけたのであれば、周囲の声を気にせず実現に向けて努力することをおすすめします。
人生の主導権を握っているのは自分自身です。エンジニアになりたいという目標を持ったのであれば、ぜひ達成のための一歩を踏み出してください。
2-2.大変なのはほかの仕事も同じ
ある仕事への憧れを表明すると、「〇〇になるのって大変だよ」と、志望した職に就くことの大変さを指摘する人がいます。エンジニアは転職後も勉強が求められる職業なので、「なってからが大変なんだよ」と言われる機会も多いです。
しかし、世の中に簡単な仕事はありません。肉体労働は事故やケガのリスクが常に伴いますし、接客業は他人とのコミュニケーションでストレスを抱えがちです。
職業によって状況は異なりますが、何かしらのデメリットがあったり、努力が必要だったりするのは当然のことだと言えます。
苦労を知ったうえでエンジニアになる道を選択したのであれば、他人の忠告に動揺する必要はありません。
エンジニア経験者に伝えたいのは、エンジニア志望者を温かい目で見守ってほしいということです。
安易にエンジニアを目指す人がいるのも事実ですが、大半の人は仕事の内容をきちんと把握したうえで就職を志しています。「どうすれば挫折する前に諦めさせられるか」を考えるのではなく、「挫折しないためにどのようなサポートができるか」を考えてみてください。
3.未経験エンジニアの増加は2つの視点でみよ
未経験エンジニアの増加は短期的な視点で見ればデメリットが目立ちますが、長期的な視点から見ると多大なメリットがあることが分かります。
3-1.短期的なミクロ視点ではデメリット
未経験エンジニアの参入が増加すると、企業に負担がかかることは間違いありません。即戦力にならない未経験者は、現場に入れる前にある程度教育を行わなければならないからです。
多くの企業はエンジニアを育成する手段として研修を実施します。
エンジニアは業務内容上、覚える知識や手を動かす作業が非常に多いため、マニュアルを渡して読み込ませるだけでは不十分です。時間とコストをかけ、スキルが身に付く効果的な研修を行わなければなりません。
また、研修だけで技術や知識を完全にマスターすることは不可能です。OJTで成長を促すと同時に、品質低下やプロジェクトの遅延を防いでいく必要もあります。
未経験エンジニアの人数や入社の頻度が増加するとその分リソースを割くことになるので、通常業務にも支障が出る恐れがあります。
現場のエンジニアが未経験エンジニアの受け入れに否定的な意見を持つのも無理はありません。
3-2.長期的なマクロ視点ではメリットに
未経験エンジニアの参入はIT業界全体の発展に寄与します。
まず業務面ですが、未経験エンジニアの育成が完了すると仕事を分担できる戦力が増え、エンジニアの一人あたりの負担が軽減されます。現場のエンジニアの人数が増えていけば、後進のエンジニアの教育に人材を回しても通常業務を無理なく行えるようになるはずです。
現場に余裕があると、現行の業務のブラッシュアップや新しいチャレンジも取り掛かりやすくなるのも大きなメリットです。
また、人数が増えれば技術や文化の多様性も生まれます。
世代によって、それぞれ異なる発想や視点、アイデアを持っているものです。現場のエンジニアが増えれば、様々な意見を取り入れた新しいイノベーションが生まれる可能性が高くなります。
たしかに、未経験エンジニアの育成は各方面に負担がかかります。しかし、エンジニアの母数が増えていけば数十年後にはIT業界全体が発展し、やがて日本経済にも大きな影響を与える可能性が高いです。
ポイント |
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長期的メリット |
・各個人に企業文化を浸透させやすい ・技術や文化の多様性が生まれ、イノベーションの促進 ・日本のIT技術の進化と経済成長の循環を担う存在になる |
短期的デメリット |
・教育コストがかかり、企業の負担が増加 ・売上の単価が低く、減価償却に時間がかかる ・エンジニアの仕事に馴染まず辞めてしまうリスク |
4.エンジニアの大変さとやりがい
未経験エンジニアは事前に仕事の大変さとやりがいを知っておくことをおすすめします。投げ出したくなるほど苦労する面もありますが、乗り越えればこの上ない達成感や感動が得られるのがエンジニアの仕事です。
4-1.エンジニアの大変さ
エンジニアは自分の持つ技術や知識を常にアップデートしていく必要があります。
IT業界の技術の進歩は非常に速いです。今日学んだ新しい知識が一年後には古くなって全く使われていない可能性も十分にあります。
新しいプログラミング言語やフレームワークが随時誕生するので、最先端の情報を常にキャッチし、対応していかなければなりません。
日々の業務に加えて学習を続けていくのはとてもハードで、一部の新人エンジニアや年齢を重ねたエンジニアが途中で挫折してしまうのも事実です。
今後も状況は変わらないので、エンジニアを志す人は一生勉強を続ける覚悟を決めてください。
4-2.エンジニアのやりがい
エンジニアの仕事は大変である反面、リターンも大きいです。
まず、自分の作ったプロダクトが世の中の人に使われることで、喜びや社会に貢献できたという充足感を味わうことができます。
ITインフラは人々の生活の基盤です。開発に携わることで「自分の技術が社会を支えているんだ」という自信が生まれます。
このように、エンジニアの仕事は社会に大きなインパクトを与えます。誇張ではなく世界を変える可能性を秘めた職業です。
大変さとやりがいは表裏一体です。エンジニアの仕事は努力や苦労が求められるぶん、得られるものも多いです。
5.批判的な意見に耳を傾けるのはほどほどに
エンジニアに限らず、夢を持った時に周囲から否定的なコメントが出るのはよくあることです。
しかし、批判的な意見は鵜呑みにせず、自分で判断することが大切です。他人の意見に従って生きていると後で必ず後悔することになります。
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この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役