インフラエンジニアの監視業務とは?監視の重要性と運用・保守との関係を解説|インフラ職業ガイド
IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリアの編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- ・インフラエンジニアの監視って何?
- ・インフラエンジニアの監視って何をするの?
- ・インフラエンジニアの監視のポイントは?
インフラエンジニアの「監視業務」は、安定したシステム運用のために必須の工程となっています。
しかし、「インフラの監視は何をするものなのか、どのようなスキルが必要なのか、監視業務のポイントが分からないんだけど」と悩む方は多いです。
事前に読みたい⇒インフラエンジニアの仕事内容~上流工程・下流工程を要件定義から監視までわかりやすく解説~|インフラ職業ガイド
目次
1.インフラエンジニアの監視とは?
インフラエンジニアの監視とはどのような位置付けなのか、役割や目的について解説します。
1-1.監視業務の位置づけと役割
監視業務はインフラ業務の全工程の中で、最も下流に位置するフェーズです。
高度な技術を必要としない傾向にあります。そのため、未経験からインフラエンジニアになる方の最初の業務が監視になるケースは多いです。
「未経験でも可能な仕事」と聞くと難易度が低いのかと思うかもしれませんが、インフラ運用において、監視は非常に重大な役割を持っています。
監視なくして、安定したシステム運用は実現できません。
監視データを分析し、傾向と対策を練ることで、インフラ最適化のための重要な情報源となります。
1-1.インフラ監視の目的
インフラ監視の目的は、障害の予兆を捉え、影響範囲を最小限に抑えることが挙げられます。
システムの安定稼働を支えるために、リソースの利用状況を可視化し、適切な「キャパシティ管理」を行います。
キャパシティとは、システムやソフトウェアの最大能力値のことです。キャパシティが不足しているとシステムの安定稼働に支障をきたします。
一方、キャパシティが過剰な場合はコストの無駄が発生していることになります。
システムのリソースがどこに割かれているのか分析して、過不足なくキャパシティを管理しなければなりません。
「サービスレベルアグリーメント(SLA)」の遵守状況を確認するのも業務のひとつです。
サービスレベルアグリーメントとは、顧客に提供するサービスのレベルを規定した契約のことで、稼働時間や応答時間などの指標を規定します。
2.インフラ監視の主な業務内容
ここでは、インフラの監視でどのような業務を行うのか、詳しく解説していきます。
2-1.監視対象と監視項目
インフラの監視業務で、どのようなものを対象に行うのか、下記の表にまとめました。
監視対象 |
監視項目 |
サーバ |
CPU使用率、メモリ使用率、ディスク容量、プロセス状態など |
ネットワーク |
トラフィック量、応答時間、パケットロス、エラー率など |
アプリケーション |
レスポンスタイム、エラー発生状況、ログ内容など |
セキュリティ |
不正アクセス attempts、ウイルス検知、脆弱性の有無など |
監視対象はサーバ、ネットワーク、アプリケーション、セキュリティの4種類で、それぞれ監視する項目が定められています。
システムに異常がないか監視するには、各項目における数値のチェックが必要です。
システムが停止してからの対応では甚大な被害が生じるリスクがあるため、数値の変化からトラブルの予兆をいち早く発見して、原因を探すことが求められます。
2-2.監視業務の種類
インフラの監視業務は、リソース監視、死活監視、遅延監視、経路監視の4種類があります。
「リソース監視」では、CPUやメモリ、ディスク、ネットワーク帯域などのリソース使用状況を監視します。サーバーに過度な負荷がかかっていないか、使用状況に余裕はあるか確認することで、リソースの最適化が可能です。
「死活監視」では、機器やサービスの稼働状態を監視し、停止や故障がないかチェックします。重大なセキュリティ事故を防ぐために必須の作業です。
「遅延監視」では、ネットワークの応答時間やアプリケーションのレスポンスタイムを監視します。応答が遅ければ調整してレスポンスを高速化するなどの対策を立てられるので、システムをより快適に動かすために必要な作業です。
「経路監視」では、ネットワークの経路情報を監視し、ルーティングの異常を検知します。通信量を監視することでアクセス状況をチェックし、ビジネスの損失を防ぐ役割があります。
2-3.監視ツールの活用
監視作業では、自動化ツールを用いて効率的に監視を行います。そのためにNagios、Zabbixなどオープンソース監視ツールの導入と設定が必要です。
商用監視ツールの選定と活用、監視自動化のためのスクリプト開発、ダッシュボードによる監視状況の可視化なども業務に含まれます。
2-4.障害対応とエスカレーション
監視担当者にとって、障害が発生した際の対応と「エスカレーション」も重要な仕事です。エスカレーションとは、上位者へ状況を報告し指示を仰ぐことです。
日々の監視だけでなく、復旧作業を実施し、サービスを正常な状態に戻すまでが業務です。
なお、重大な障害については、上位管理者へエスカレーションを行います。
3.インフラ監視で求められるスキルと知識
インフラ監視で求められるスキルと知識について詳しく解説します。
3-1.技術的スキル
監視業務はツールを用いて行うため、監視ツールの設定・運用スキルが必要です。もちろん、システムをより効率化して安定させるために、ネットワーク、サーバ、ストレージ、仮想化技術に関する深い理解が求められます。
なお、インフラ監視ではデータベースの障害を防ぐための監視も行います。そのためにSQL操作スキルも重要です。
3-2.運用・管理スキル
インフラ監視では、下記のような運用・管理スキルも必要です。
- ・インシデント管理プロセスの理解と実践経験
- ・問題解決のための論理的思考力とコミュニケーション能力
- ・システム運用におけるドキュメンテーションの重要性の理解
- ・ITILなどのITサービスマネジメントフレームワークの知識
インシデント管理は、損失を防ぐため、システムをいち早く復帰させるプロセスのことです。インシデントとは、サービスが正常に稼働できていない状態を指します。
事象を切り分けて原因を探すなど、問題解決のために論理的思考力・コミュニケーション能力も求められます。
ITIL (Information Technology Infrastructure Library)などのITサービスマネジメントフレームワークの知識も重要です。これまでのITサービス管理の成功事例がまとめられています。
4.運用と監視がセットで語られる3つの理由
インフラエンジニアにおいては、運用と監視がセットで扱われることが多いです。なぜセットで語られるのか、3つの理由を解説します。
4-1.監視情報の運用改善への活用
1つ目の理由は、監視業務で得られたデータをシステム運用の改善に用いるからです。
監視情報を活用したキャパシティプランニングにより、適切なリソース配分が可能です。
キャパシティプランニングとは、サービスのレベルによって最適な処理能力などを見積もって、システムの構成を検討することを指します。
また、監視データの傾向を分析することで、将来の障害予測にも役立ちます。
4-2.運用と監視の密接な連携
2つ目の理由は、運用と監視が密接に連携することで、システムの障害に素早く対応できるようになるからです。より効果的なインフラ管理を実現できるようになります。
また、定期的な情報交換により、両チームの業務理解を深め、円滑な協力関係を構築できます。
監視と運用の一体化により、インフラ全体のパフォーマンス向上が期待できます。
4-3.監視と運用・保守のサイクル
3つ目の理由は、インフラの下流工程が監視と運用・保守のサイクルで成り立っているからです。
トラブル対応が完了したら、障害の再発防止のため、保守チームと根本原因分析を実施し、必要な保守作業や改善策の検討が必要です。
監視と運用・保守のサイクルを継続的に回すことで、システムの安定性と信頼性が向上します。
予兆の検知から障害の対処、再発防止のための恒久対策まで、PDCAサイクルを円滑に回すのが重要です。
5.インフラエンジニアの転職はユニゾンキャリア
「エンジニア転職に向けて準備を進めたい」
「ただ、何から進めれば良いか分からない」と悩む方は多いです。
そんなときは、転職エージェントと二人三脚で転職を進めてみませんか?
転職サポートのプロと一緒に転職活動を進めることで、疑問や不安を解消して、内定獲得のためのアドバイスを受けられます。
5-1.ユニゾンキャリアのサービス特徴
ユニゾンキャリアは、IT業界に特化した転職支援サービスです。エンジニアを目指すあなたの悩みに寄り添い、相談から内定までを全て無料でサポートします。
未経験者の就業成功率は驚異の95%で、数多くの転職希望者を成功に導いてきた実績があります。
未経験からエンジニアに転職する場合、「新しい仕事に付いていけるのだろうか」と不安に感じるのではないでしょうか?
ユニゾンキャリアでは、未経験からでも安心して働けるよう、充実した研修制度を提供する優良企業の求人を1万件以上取り扱っています。
あなたの希望に合わせて最適な企業を紹介することが可能です。
・未経験からITエンジニアになれるか不安
・前職をすぐに辞めてしまったけれどエンジニアになれるだろうか
・手に職をつけて安定したキャリアを築きたい
・上流から下流工程まで幅広く挑戦したい
・年収アップを叶えたい
・着実にできることを増やして自信を付けたい
というお悩みをお持ちの方、大歓迎です。悩む前にぜひ、当社にご相談ください。
あなたのキャリアプランに合わせて、徹底的にサポートいたします。
\Google口コミ「★4.8」の安心サポート/ ※強引な大量応募・大量面接は一切なし!
5-2.ユニゾンキャリアの転職成功事例
ーなぜインフラエンジニアを選択したんですか?
転職活動を始めた時は全く知識がなくて、開発エンジニアとインフラエンジニアのどちらの職種がよいのかも分かりませんでした。
ユニゾンさんに相談してから、開発エンジニアとインフラエンジニアの説明をしていただき、やっと理解できたんです(笑)
そして、ユニゾンさんが運営している無料スクールを受講し、どちらも勉強したうえで、インフラエンジニアを選択しました。
ー転職活動時に不安だったことはありますか?
不安なことだらけでした。まずIT業界が幅広すぎて全くわかりませんでした。
面接も知識がないため何を話せばいいのか分からなかったですし「今までの仕事の経験を活かせるのか?」「自分をどう売り出そうか…」など転職活動していた時は色々悩んでいましたね。
あと、スキルを身に付けられる企業に入社できるかも不安でした。
ー不安だった部分はどのように拭いましたか?
ユニゾンキャリアさんに相談してから不安だった部分はほとんど解消されて、転職活動もかなり楽になりました。
業界理解や仕事の理解を知ることで、自分でもやっていけそうと感じることができました。
ー現職に決めた理由を教えてください!
研修制度が充実しているから、というのが大きいですね。
未経験のため、研修が充実している企業が良いなと思っていたので、2ヶ月間も研修期間があるのは魅力に感じました。
さらに実践を交えた研修もあり、未経験の自分からすると、実際の業務を想定した研修を受けられるのはかなり魅力的でしたね。
転職体験インタビュー:【販売職からエンジニア】 2ヶ月間の充実した研修内容が入社の決め手に!
ユニゾンキャリアでは、あなたの希望と異なる求人に応募させる、転職を急かすといったことは一切ありません。自身のペースで、納得のいく転職ができるように、企業を厳選して紹介します。
相談から内定まで「完全無料」で利用できますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
\本気のITエンジニア転職支援サービス/ ※同意なく進めることはありません!
このようなことで
悩まれています。
簡単30秒
まずは気軽にWebで無料相談
こんにちは!
はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役