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応用情報技術者試験とは?取得する意味がないって本当?気になるメリット・難易度を解説!|IT資格ガイド

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」の真心です。

本記事のトピックスはこちら!

  • ・応用情報技術者試験はどのような試験なの?
  • ・取得しても意味ないって本当?
  • ・どんなメリットがあるの?

「キャリアアップに役立つIT資格を取得したい」と考えて資格を調べていると、「応用情報技術者試験」にたどり着くことがあります。

しかし、検索候補で「応用情報技術者試験 意味ない」といったワードを目にすると、つい不安を感じてしまうものです。

実際のところ、応用情報技術者試験は転職やキャリアアップに大いに役立つ資格であり、取得する意味は十分にあります。

本記事では、応用情報技術者試験とは何か知りたい方に向けて、難易度や合格率、おすすめの学習方法など、体系的に解説します。

事前に読みたい⇒【初心者向け】ITエンジニアの勉強方法とは?未経験の転職から初期学習のポイントを解説|就職・転職者職業ガイド

1.応用情報技術者試験とは?

応用情報技術者試験は、IPAが主催する国家資格で、高度IT人材に必要な応用的知識とスキルを問われる資格です。

応用情報技術者試験を取得することで、技術から管理、経営まで、幅広い知識と応用力が身に付きます。

開発・インフラの両面で高いパフォーマンスを発揮できるエンジニアになるために非常に有用です

上司の指示のもとで業務をこなしてきたけど、自分1人でもこなせるようになりたい」「要件定義や設計などの上流工程に積極的に関わりたい」と考えている方にピッタリです。

2.応用情報技術者試験のメリット3選

応用情報技術者試験は「意味ない」といわれることがありますが、決してそのようなことはありません

ここでは、応用情報技術者試験を取得するメリットを3つ解説します。

2-1.リーダーポジションを任されやすくなる

応用情報技術者試験は、プロジェクトリーダーを目指すうえで必要な視点やスキルが身に付く資格です。取得することでキャリアアップの第1歩になります

例えば、プロジェクトリーダーが考慮しなければならない予算、工程、品質の管理について学べるので、従来よりも格段に視野が広がります。

プロジェクトメンバーとして上位者の方針を理解し、自力で問題を解決できるエンジニアを対象とする資格なので、これからリーダーを目指す方にちょうどいいレベルといえます。

社内評価を上げたい方はもちろん、転職して上位ポジションに就きたい方にもおすすめです。

2-2.どんな現場も対応可能!網羅的な知識が得られる

応用情報技術者試験を取得することで、ワンランク上のエンジニアを目指すために必要な知識とスキルを網羅的に身に付けられます

出題範囲が広いので勉強に時間はかかりますが、どのような現場でも対応できる膨大な知識が得られます。

また、応用情報技術者試験の取得を通じて、さらに高度な資格へ挑戦する際の土台づくりができるのもメリットです。

2-3.フリーランスの場合は案件を受注しやすくなる

応用情報技術者試験は、フリーランスエンジニアとして自分のペースで働きたい、興味のある分野の仕事を取りたい方にもおすすめです。

権威性の高い国家資格なので、高度なIT人材であることを証明できます。

ITパスポート、基本情報技術者試験よりも市場価値が高く、自身のエンジニアとしての力量を示せるため、案件獲得の際に役立つのがメリットです。

開発、インフラに関わらず役立つスキルが身に付くので、様々な案件で活用できます。

3.応用情報技術者試験の難易度と合格率

ここでは、応用情報技術者試験の難易度と合格率について解説します。

3-1.ITSS3に相当する難関資格

レベル 試験

ITSSレベル4
(業務をリードし、後進育成に貢献できる)

・ITストラテジスト試験
・システムアーキテクト試験
・プロジェクトマネージャ試験
・ネットワークスペシャリスト試験
・データベーススペシャリスト試験
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験
・ITサービスマネージャ試験
・システム監査技術者試験
・情報処理安全確保支援士試験
ITSSレベル3
(要求された業務を全て1人でこなせる)
応用情報技術者試験
ITSSレベル2
(要求された業務を上司の指示のもとこなせる)
・基本情報技術者試験
・情報セキュリティマネジメント試験
ITSSレベル1
(IT業界で働くうえで最低限必要な知識を有する)
ITパスポート試験

 
参考:IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)デジタル人材の育成

応用情報技術者試験は、ITSS(ITスキル標準)レベル3に該当する難易度です。

ITSSとは、経済産業省の策定した指標のことで、ITサービスの提供に必要なスキルを段階的にレベル分けしたものです。

応用情報技術者試験は基本情報技術者試験と比べられる機会が多いのですが、応用情報技術者試験はITSS3、基本情報技術者試験はITSS2に該当します。

要求された作業を「1人でこなせるか」「上位者の指導のもとでこなせるか」など、求められるレベルに大きな違いがあり、応用情報技術者試験の方が豊富な知識が必要です

3-2.合格率は約20%だが上昇傾向にある

以下の表は、直近10年間の応用情報技術者試験の受験者数、合格者数、合格率をまとめたものです。

受験年度

受験者数(人)

合格者数(人)

合格率

平成27年度

63,390

13,519

21.3%

平成28年度

63,923

13,312

21.0%

平成29年度

65,036

13,659

21.0%

平成30年度

64,367

14,865

23.1%

令和元年度

63,555

14,160

22.3%

令和2年度

29,024

6,807

23.5%

令和3年度

59,698

14,006

23.5%

令和4年度

68,518

17,343

25.3%

令和5年度

70,103

17,558

25.0%

令和6年度春期

36,730

8,677

23.6%

 
参考:
情報処理技術者試験情報処理安全確保支援士試験統計資料

応用情報技術者試験の合格率は約20%で、年々上昇傾向にあります。

平成26年は約5人に1人が合格する確率でしたが、近年は約4人に1人が合格できる確率です。

3-3.午前と午後それぞれ6割以上正解で合格

応用情報技術者試験は午前試験(100点満点)と午後試験(100点満点)があり、それぞれ60点以上で合格です。

ただし、午前試験で60点を下回ると午後試験は採点されないため、次回に向けた午後試験の対策がしづらくなる点に注意が必要です。

4.応用情報技術者試験の内容と対策

以下の表は、応用情報技術者試験の内容をまとめたものです。

項目

午前試験

午後試験

時間

9:30~12:00(150分)

13:00~15:30(150分)

出題形式

多肢選択式(四肢択一)

記述式

出題数

80問

11問

解答数

80問

5問

出題範囲

テクノロジ、マネジメント、ストラテジ系

経営戦略・情報戦略・コンサルティング・マネジメントなど

 
参考:
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)応用情報技術者試験

ここからは、応用情報技術者試験の内容と対策について詳しく解説します。

4-1.応用情報技術者試験の試験範囲

以下の表は、応用情報技術者試験の試験範囲をまとめたものです。

▼午前試験の出題範囲

試験範囲

大分類

中分類

テクノロジ系

基数理論

基数理論

アルゴリズムとプログラミング

コンピュータシステム

コンピュータ構成要素

システム構成要素

ソフトウェア

ハードウェア

技術要素

ユーザーインタフェース

情報メディア

データベース

ネットワーク

セキュリティ

開発技術

システム開発技術

ソフトウェア開発管理技術

マネジメント系

プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメント

サービスマネジメント

サービスマネジメント

システム監査

ストラテジ系

システム戦略

システム戦略

システム企画

経営戦略

経営戦略マネジメント

技術戦略マネジメント

ビジネスインダストリ

企業と法務

企業活動

法務

 
参考:
応用情報技術者試験(レベル3)シラバス

▼午後試験の出題範囲

項目

詳細

経営戦略に関すること

マーケティング,経営分析,事業戦略・企業戦略,コーポレートファイナンス・事業価値評価,事業継続計画(BCP),会計・財務,リーダーシップ論など

情報戦略に関すること

ビジネスモデル,製品戦略,組織運営,アウトソーシング戦略,情報業界の動向,情報技術の動向,国際標準化の動向など

戦略立案・コンサルティングの技法に関すること

ロジカルシンキング,プレゼンテーション技法,バランススコアカード・SWOT分析など

システムアーキテクチャに関すること

方式設計・機能分割,提案依頼書(RFP),要求分析,信頼性・性能,Web技術(Web サービス・SOAを含む),仮想化技術,主要業種における業務知識,ソフトウェアパッケージ・オープンソースソフトウェアの適用,その他の新技術動向など

サービスマネジメントに関すること

サービスマネジメントシステム(構成管理,事業関係管理,サービスレベル管理,供給者管理,サービスの予算業務及び会計業務,容量・能力管理,変更管理,サービスの設計及び移行,リリース及び展開管理,インシデント管理,サービス要求管理,問題管理,サービス可用性管理,サービス継続管理,サービスの報告,継続的改善ほか),サービスの運用(システム運用管理,仮想環境の運用管理,運用オペレーション,サービスデスクほか)など

プロジェクトマネジメントに関すること

プロジェクト全体計画(プロジェクト計画及びプロジェクトマネジメント計画),スコープの管理,資源の管理,プロジェクトチームのマネジメント,スケジュールの管理,コストの管理,リスクへの対応,リスクの管理,品質管理の遂行,調達の運営管理,コミュニケーションのマネジメント,見積手法など

ネットワークに関すること

ネットワークアーキテクチャ,プロトコル,インターネット,イントラネット,VPN,通信トラフィック,有線・無線通信など

データベースに関すること

データモデル,正規化,DBMS,データベース言語(SQL),データベースシステムの運用・保守など

組込みシステム開発に関すること

リアルタイムOS・MPU アーキテクチャ,省電力・高信頼設計・メモリ管理,センサー・アクチュエーター,組込みシステムの設計,個別アプリケーション(携帯電話,自動車,家電ほか)など

情報システム開発に関すること

外部設計,内部設計,テスト計画・テスト,標準化・部品化,開発環境,オブジェクト指向分析(UML),ソフトウェアライフサイクルプロセス(SLCP),個別アプリケーションシス

テム(ERP,SCM,CRM ほか)など

プログラミングに関すること

アルゴリズム,データ構造,プログラム作成技術(プログラム言語,マークアップ言語),Web プログラミングなど

情報セキュリティに関すること

情報セキュリティポリシー,情報セキュリティマネジメント,リスク分析,データベースセキュリティ,ネットワークセキュリティ,アプリケーションセキュリティ,物理的セキュリティ,アクセス管理,暗号・認証,PKI,ファイアウォール,マルウェア対策(コンピュータウイルス,ボット,スパイウェアほか),不正アクセス対策,個人情報保護など

システム監査に関すること

ITガバナンス及びIT統制と監査,情報システムや組込みシステムの企画・開発・運用・保守・廃棄プロセスの監査,プロジェクト管理の監査,アジャイル開発の監査,外部サービス管理の監査,情報セキュリティ監査,個人情報保護監査,他の監査(会計監査,業務監査,内部統制監査ほか)との連携・調整,システム監査の計画・実施・報告・フォローアップ,システム監査関連法規,システム監査人の倫理など

 
引用:
情報処理技術者試験情報処理安全確保支援士試験 試験要項

応用情報技術者試験の出題範囲は非常に広く、入念な対策が必要です。特に午後試験は記述式なので、理解度が顕著に出ます。

4-2.勉強時間の目安は200〜500時間

応用情報技術者試験の勉強時間の目安は200〜500時間ほどです。経験者は200時間、未経験者は500時間が目安となります。

非常に試験範囲が広く、膨大な知識量が求められる資格です。

4-3.応用情報技術者試験のおすすめ学習方法

応用情報技術者試験に合格するには、参考書によるインプットと、過去問道場を使用してアウトプットをバランス良く行うのがコツです。

インプットした知識は、何度もアウトプットを繰り返すことで定着するようになります

まずは参考書で知識を蓄えて、過去問を何度も解き、苦手分野を分析するのがポイントです。

5.応用情報技術者試験の試験日と合格発表日はいつ?

ここでは、応用情報技術者試験の試験実施日と合格発表日についてまとめます。

5-1.試験日は年に2回!春と秋に実施

応用情報技術者試験は、4月の第3日曜日に実施される「春期試験」と、10月の第2日曜日に実施される「秋期試験」に分かれています。

随時実施されるITパスポート、基本情報技術者試験と違い、応用情報技術者試験は年2回しか実施されません

半年に1回しか受験できないので、入念に対策して一発合格を目指したいところです。

5-2.合格発表日は受験月の2〜3ヶ月後

受験年度

試験日

合格発表日

令和6年度春期試験

2024年4月21日

2024年7月4日

令和5年度秋期試験

2023年10月8日

2023年12月21日

令和5年度春期試験

2023年4月16日

2023年6月29日

令和4年度秋期試験

2022年10月9日

2022年12月22日

令和4年度春期試験

2022年4月17日

2022年6月24日

 
応用情報技術者試験の合格発表日は、受験から2〜3ヶ月後です

合否確認は、受験者マイページから行えます。

6.応用情報技術者試験の申し込み方法

▼応用情報技術者試験の申し込みの流れ

やること

期限

試験申し込み/支払い

試験日の約3ヶ月前

例)2024年度春期試験

申し込み期間:1月19日〜2月7日

試験本番

例)2024年度春期試験

実施日:4月21日

合格発表

例)2024年度春期試験

2024年7月4日

  
CBTS受験者専用サイトから申し込みを行います。利用者IDを作成して、個人情報を入力後に支払いへ進みます。

応用情報技術者試験の受験料は7,500円(税込)で、クレジットカードやペイジー(Pay-easy)、コンビニ振り込みで支払い可能です

応用情報技術者試験は自分で試験会場を選べません。指定された会場で受験することになるため、注意が必要です。

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7-2.ユニゾンキャリアの転職成功事例

博多屋さんのインタビューアイキャッチ

転職しようと思ったきっかけを教えてください!

勉強して資格を取れば自分の市場価値を上げられる、というように明確な基準がある業界だったので、IT業界で働こうと思ったんです。

なので、未経験からエンジニアになった時点で終わるつもりは最初から無かったんです。

1年間でCCNAというネットワークの資格と、LPICというサーバの資格を取得するという目標を立てて、実際に取得できたのでキャリアアップのためにもう一度転職しよう、と思って転職活動を始めました。

・年収はどれくらいあがりましたか?

今回の転職で約140万円上がりました。

エンジニアとしての経験は1年ほどしか無いのにかなり年収が上がって、この業界のうま味を感じましたね(笑)

これからもスキルや資格を取得することでどんどん上を目指せると思うので頑張っていきたいです。

・選考を進めるうえで役に立った業務経験やスキルはありますか?

ネットワークの資格CCNAとサーバの資格LPICを取得したことはやっぱり評価されましたね。不器用ながら勉強した証なので。

資格を勉強したときの知識も割と残っていて、そのおかげで自分が携わっていた案件の説明もスラスラできました。

あと、小規模ではあるんですがリーダー経験があるので、そこも評価されました。ただ、マネジメント経験が大きく評価された訳ではなくて、業務理解度が高いからリーダーに任命された、ということを話したらそれが評価に繋がったみたいです。

自分の携わっている案件や業務の内容を理解していることが、なによりも重要視されるんだなと思いました。キャリアアドバイザーの酒井さんにも業務のアウトプットは重要だと言われて、実際にその通りでした。

転職体験インタビュー:【年収140万円UP】エンジニア経験1年3ヶ月で下流から上流へキャリアアップ!

ほかにも様々なインタビューを掲載しています⇒弊社を利用した転職者のインタビューまとめ

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この記事の監修者

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エンジニア

土肥 将司

大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役

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