組み込みエンジニアが難しい理由3選|なぜ難しいのかを解説|組み込みエンジニア
組込みエンジニアの技術って難しいの?
未経験から組込みエンジニアになるのは難しい?
✓本記事の結論
- ・組み込みエンジニアが難しい理由は幅広い技術が必要になる
- ・未経験から組込みエンジニアになるのは、難しい
- ・ただし、求められるスキルを勉強すれば、組込みエンジニアになれる
組み込みエンジニアはIoT、AIの進化・普及が進み、組み込みエンジニアの需要が伸びてきております。
ですが、幅広い知識を求められるため、未経験から組み込みエンジニアの就職・転職するのは難しいのが現状です。
ただし、スキルを身に付ければ、将来性は高い職業です。
また、以下の記事ではそもそも組み込みエンジニアとは何なのかについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
→組み込みエンジニアとは?仕事内容から年収・将来性・転職方法なども解説
目次
1.組み込みエンジニアが難しいと言われる理由
未経験の方が組み込みエンジニアになる上で、難しいと言われる理由は以下の3つがあります。
- ・幅広い技術とスキルが求められる
- ・未経験で採用している企業が少ない
- ・人手不足で激務なプロジェクトが多い
まずは、それぞれの詳しい理由についてご紹介していきます。
1-1.幅広い技術とスキルが求められる
未経験から組み込みエンジニアを目指すにあたって、必要とされる技術やスキルは多くあります。
Web業界のITエンジニアなどとは異なり、組込みシステム開発にはソフトウェアの知識に加えて、ハードウェアの知識が必要です。
そのため、組み込みエンジニアの技術習得は難しいと言われています。
求められる技術スキル
- ・プログラミングの言語
- ・アセンブリ言語
- ・OSの知識
- ・マイコンの知識
- ・ハードウェアの知識
- ・ソフトウェアの知識
- ・ネットワークの知識
- ・セキュリティの知識
上記のように組込みエンジニアが求められるスキルは、他のITエンジニア職に比べ、幅広いスキルが求められます。
また、IoT製品や人工知能(AI)を家電や自動車に組み込まれているいため、ネットワークやセキュリティの知識やスキルも必要となってきました。
幅広いスキルが求められるため、組込みエンジニアは難しいと言われています。
関連記事:組み込みエンジニアに重要なスキル6選|必要な知識、資格についても解説
1-2.需要が上がり続けている
組み込みエンジニアはIoTが普及し、需要が上がり続けています。
近年では、日常生活に利用する家電製品や自動車にもIoTの技術を導入し、組込みエンジニアが人手不足となり、需要は増すばかりです。
以下のデータをご覧ください。
「IPA情報処理機構DX白書2023」によると、23.3%の企業がIoTを導入しています。
様々な企業がIoTを導入したいと考えていますが、人手不足やIoT技術者の不足の観点から導入できないと回答しています。
そのため、IoTの需要が上がり、技術領域が幅広くなったため、組込みエンジニアは難しいと言われています。
【→関連記事:組み込みエンジニアの将来性はある?需要は高い?【2023年版】】
1-3.人手不足で激務なプロジェクトが多い
組み込みエンジニアが難しいと言われる3つ目の理由は人手不足でプロジェクトが激務になりやすいことです。
組み込みエンジニアには幅広い知識や技術・スキルが必要であったり、若いエンジニアが習得難易度の低いWeb系に行ってしまうことから人手不足となっています。
加えて、教育環境が整っている企業が少なく、会社内で新しい組み込みエンジニアが生まれづらいため、プロジェクトが激務になりやすいです。
2.難しい組み込みエンジニアだが、メリットも大きい
組込みエンジニアは難しい職種ですが、メリットは非常に大きいです。
いくつかメリットを解説します。
2-1.将来性・需要が高すぎる
IoTのAIの普及で将来性が非常に高いです。
幅広いスキルを身に付けなければいけないため、難しい職種ですが、スキルを身に付ければ、価値の高い組み込みエンジニアになれることは間違いありません。
組込みエンジニアはIoTの技術をどのように身に付けていくかが自身のキャリアを上げる鍵となってきます。
可能であればIoTに携われる企業に入社するのがベストです。
2-2.他エンジニアより平均年収が高い
組込みエンジニアは難しい分、他エンジニアと比べて、価値が高いため平均年収が高い傾向となっています。
経済産業省の調べによると、組み込みエンジニアの平均年収は586万円となります。
「令和3年 民間給与実態統計調査」によると日本の平均年収は443万円とされており、組み込みエンジニアの年収と比べると、143万円の差があります。
2-3.若手のエンジニアは重宝される
組み込み業界で活躍している方で多いのが50代です。
そのため、20代、30代は重宝されるようになっています。
近年では、ITエンジニアの中でも人気職種がweb系などのアプリケーション開発です。
組み込みエンジニアは難しいため、web系の開発を希望する方が非常に多いです。
そのため、若手の組み込みエンジニアは重宝されやすく、年収も上げやすい傾向にございます。
組み込みエンジニアの平均年収は以下で詳しく解説しています。
【→関連記事:組み込みエンジニアの平均年収は?年収1000万円も目指せる転職方法も解説】
3.組み込みエンジニアに求められるスキル
続いて、未経験から組み込みエンジニアを目指す上で、必要なスキルについて解説していきます。
求められるスキル
- ・プログラミング言語
- ・OSやコンピューターの知識
- ・ハードウェア、ソフトウェアの知識
3-1.プログラミング言語
組み込みエンジニアとして活躍するなら、使用するプログラミング言語の習得は必要になります。
特に初学者の場合はプログラミング言語の学習から始めましょう。
習得すべきプログラミング言語
- ・C言語
- ・C++
- ・Java
- ・アセンブリ言語
●C言語
組み込みエンジニアになるならC言語の習得は必須レベルといえるでしょう。
組込みシステム開発するには多くの場合、C言語を使ってプログラミングをするため、コードを見て解釈するためにも勉強しておくことをおすすめします。
C言語が使われる理由として、多くのプログラミング言語の基盤となる存在であり、限られたコストの中で、システム開発をするのに適しているからです。
また、iOSやAndroidといったOS開発にもC言語を使っていることが多く、習得難易度は比較的高い言語ですが、習得できるとできることが増えていくでしょう。
●C++
C++はC言語から派生したプログラミング言語で、C言語にはないオブジェクト指向が付与された言語となっています。
C言語とC++は互換性があり、C言語で作成したプログラムをC++に移すことも可能です。
そのため、C言語と同じく組み込みエンジニアになるなら習得するべきプログラミング言語といえるでしょう。
●Java
ハードウェアの進化により、最近ではリソースを多く必要とするJavaも組込みシステム開発にて使われるようになってきています。
Javaは、Androidが組み込まれたシステムに使われることが多いです。
コードの再利用が可能で他のデバイスに移植できるメリットもあります。
しかし、C言語系統よりも処理速度は遅いため、スピード重視のシステム開発にはあまり向きません。
●アセンブリ言語
組み込みエンジニアで使われるプログラミング言語として、アセンブリ言語というものがあります。
難易度が高く習得するには時間が必要になりますが、組込みシステム開発に携わるなら理解しておくことをおすすめします。
一般的なプログラミングで使用することは珍しく、実用的ではないため組み込みエンジニア限定のプログラミング言語と思ってよいでしょう。
3-2.OSやコンピューターの知識
組み込みエンジニアに求められる知識としてOSやコンピューターを理解しておかなければいけません。
OSとはハードウェアとソフトウェアを繋ぐ役割を持っており、組み込みシステムが何をしたいのかをハードウェアに伝えてくれます。
また、ネットワーク関連やセキュリティ対策もOSの役割となっているため、理解しておくことは重要といえます。
組み込みシステムで使われるOS
- ・ITRON
- ・VxWorks
- ・OS-9
- ・Linux系OS
ネットワーク接続などが簡単なLinux系OSが最近増えてきているため、トレンドのOSも忘れず勉強しておくと良いでしょう。
3-3.ハードウェア、ソフトウェアの知識
組み込みエンジニアを目指すなら、ハードウェアやソフトウェアの知識や技術が求められます。
コンピューターはハードウェアとソフトウェアで成り立っており、PC本体や周辺機器などをハードウェア、OSなどのプログラム自体をソフトウェアと呼称します。
ハードウェアの知識
- ・CPU(マイコン)
- ・回路図
- ・マイコンとつながるIC
- ・電子デバイス
CPUは年々新しいモノが開発されており、常に知識の更新をする必要があります。
関連記事:組み込みエンジニアに重要なスキル6選|必要な知識、資格についても解説
4.組み込みエンジニアに向いている人
ここまで、組み込みエンジニアが難しいと言われる理由や求められるスキルについて消化しました。
組み込みエンジニアに向いているのは以下のような人です。
- ・ハードウェアに興味がある方
- ・継続的に勉強できる方
- ・もの作りが好きな方
- ・細かいことが好きな方
- ・論理的な方
4-1.ハードウェアに興味がある方
組み込みエンジニアを目指す人の多くはハードウェアといったシステムに興味を持っています。
ハードウェアの構造やOS、ソフトウェアとの関係性などに興味があるなら組み込みエンジニアに向いているといえるでしょう。
また、IoTなどの新しいシステムの開発に携わることができるのは組み込みエンジニアの特権であり、革新的なハードウェアを目の当たりにすることが可能です。
組み込みエンジニアとして進む分野にもよりますが、機械自体に関心があるならチャレンジしてみると良いでしょう。
4-2.継続的に勉強できる方
継続的に勉強ができる方は、組み込みエンジニアに向いています。
組み込みエンジニアは、ルーティンワークをする会社員とは異なり、常に頭を使ってプログラムの構成やシステムの開発をしなければいけません。
また、新しいシステムや新しいハードウェアに関する知識も常に更新しなければいけません。
そのため、仕事をしながら空いた時間などで継続的に勉強をして、多くの知識を蓄えられる方は組み込みエンジニア向きといえるでしょう。
4-3.ものづくりが好きな方
ものづくりが好きという思いが強い方は組み込みエンジニアに向いているといえるでしょう。
組み込みエンジニアに関わらず、ITエンジニアはプログラミングを駆使してシステムを作る仕事です。
そのため、多くの方がもの作りをしたいという好奇心からエンジニアになり、生活が豊かになるシステムを開発しています。
小さい頃からプラモデルやラジコンなどを作るのが好きだった方は組み込みエンジニアはおすすめです。
4-4.細かいことが好きな方
組み込みシステムに限らず、プログラミングや設計を考えるときは隅々まで思考をめぐらす必要があります。
深く考えて、細かい部分まで設計ができる人はエンジニアとしての質が高いと評価されやすいです。
そのため、細かい作業をするのに抵抗がなく、むしろ何時間でもやれるという方は組み込みエンジニアが向いているといえます。
逆に普段から大雑把で細かい部分が気にならない方は、設計後に欠陥が見つかるなど問題が生じやすいといえるでしょう。
4-5.論理的な方
論理的に問題に対して取り組める方、論理的思考をするのが好きな方は組み込みエンジニアに向いています。
組み込み開発は、問題が起きたとき必ずどこかに原因があります。
その問題を探すときは論理的に順序立てていかなければ膨大な時間を消費することになります。
そのため、普段から論理的に物事を考えられる方や問題に対する原因を探すのが得意だというなら組み込みエンジニアにチャレンジしやすいでしょう。
5.未経験から組み込みエンジニアになるには
未経験から組み込みエンジニアになるには、勉強しなければなりません。
少し勉強したレベルでは、正直難しいのが現状です。。。
ここでは、未経験から組み込みエンジニアに転職・就職するために勉強すべきことを詳しく解説します。
5-1.プログラミング
組み込みエンジニアでは使われるプログラミング言語がある程度決まっています。
勉強すべき言語
C言語に関しては大多数の企業の組み込みエンジニアが使用しており、古き良きプログラミング言語として重宝されています。
また、プログラミングのスキルを身に付けるには「C言語プログラミング能力認定試験2級」を取得するのも良いでしょう。
5-2.資格を取得する
組み込みエンジニアに転職を考えているなら、転職・就職活動を有利にするためにも資格を取得することをおすすめします。
主に取得しておくと有利になる資格は以下の通りです。
- ・C言語プログラミング能力認定試験2級
- ・ETEC(組込みソフトウェア技術者試験)
- ・LPIC・LinuC
初心者が取得すべき資格を紹介しています。
組み込みエンジニアの資格試験の詳細については下記の記事にて紹介していますので参考にしてみてください。
【→関連記事:組み込みエンジニアが取得すべき資格8選【2023年】難易度や必要なスキルも解説】
5-3.【勉強している方向け】転職方法
組み込みエンジニアへの転職・就職を考えるときは、以下の方法がおすすめです。
おすすめ転職方法
- ・IT専門の転職エージェント
- ・大手求人サイト
組み込みエンジニアは求人数が少ないため、少しでも可能性を広げるためにIT専門の転職エージェントと大手求人サイトを利用しましょう。
上記のエージェントはIT専門ということもあり、担当者がITに精通しており、求人もITに絞って紹介しています。
上記の2社どちらかを利用しましょう。
おすすめの求人サイト
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6.まとめ
組み込みエンジニアが難しいと言われている理由としては以下があげられます。
難しいと言われる理由
- ・幅広い技術とスキルが求められる
- ・需要が上がり続けている
- ・人手不足で激務なプロジェクトが多い
組み込みエンジニアはプログラミングスキルだけでなく、ソフトウェアやハードウェアのスキルも必要になってきています。
また、IoT需要増により、ネットワークやセキュリティのスキルも必要となってきました。
他のITエンジニアに比べて幅広い知識・スキルを求められることから難しいと言われています。
ただ、人手不足の現状から組み込みエンジニアとして、スキルを身に付けていけば、市場価値が上がることは間違いありません。
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この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役