文系の人がシステムエンジニア(SE)になれる?メリットを解説
文系からでもシステムエンジニアになれる…?
文系からシステムエンジニアになると後悔する…?
✓本記事の結論
- ・文系出身者でもシステムエンジニアになれる!
- ・文系の文章力、語学力、読解力が活かせる
- ・後悔しないためには、システムエンジニアの仕事内容や適性を理解すること!
本記事では、文系の方でシステムエンジニアを目指そうか検討している方や文系出身でシステムエンジニアに転職・就職しようか考えている方に向けて、メリットや後悔について解説しています。
まず初めに、システムエンジニアとはどんな職種なのか仕事内容について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
→参考記事:システムエンジニア(SE)とは何か?【図解】仕事内容・資格・年収をわかりやすく簡単に解説
目次
1.文系の人でもシステムエンジニア(SE)になれる現状
システムエンジニアは理系の仕事と考えられがちですが、文系の人でもなることができます。
その理由を解説していきましょう。
1-1.IT人材の中で文系出身者は3割以上いる
実は日本で働くIT人材のうち、文系出身者は3割以上います。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「IT人材白書2020」によると、IT人材のなかで先端IT従事者は約30%、先端IT非従事者では35%近くの文系出身者が活躍しています。
このことから、システムエンジニアは文系でも目指せる職種であることがわかります。
1-2.深刻なIT人材不足
現在、日本は深刻なIT人材不足です。IPAの「DX白書2023」によると、DXを推進する人材が「量」「質」ともに足りていないと回答している企業は約90%にのぼります。
※DXとは、デジタル技術の活用により企業を変革し、競争力を高めること。
引用:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)-DX白書2020
引用:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)-DX白書2020
2022年度の調査を見ると、約50%の企業が「大幅に不足している」と回答しており、システムエンジニアの需要が高いことがわかります。
人材不足により未経験エンジニアを採用しようとする企業が増えているため、文系でもシステムエンジニアに転職しやすい状況です。
【→関連記事:ITエンジニアの人材不足を2023年最新データで解説】
2.文系のシステムエンジニア(SE)が活かせる強み
システムエンジニアの仕事は、理系より文系の方が向いている点もあります。
ここでは、文系出身者がシステムエンジニアの仕事に活かせる強みを4つ紹介します。
2-1.文章力や読解力が高い
意外かもしれませんが、文系の持つ文章力や読解力はシステムエンジニアの仕事で必要とされています。
たとえば、以下の業務で文系の能力が発揮できます。
- ・クライアントや関係者とのメール連絡
- ・要件定義や設計書の作成
- ・マニュアル作成
- ・コードへコメントを記述する
システムエンジニアはクライアントやユーザーなどシステム開発に詳しくない人とやりとりする機会がたくさんあります。
どんな人にもわかりやすく読みやすい文章を書く必要があるため、文系の文章力は仕事で役立つでしょう。
また、システムエンジニアはシステム開発で扱う技術やツールを学ぶ必要があります。
その際、技術の資料や仕様書を理解するには、高い読解力が欠かせません。
誤って理解してしまうと、ミスやトラブルにつながるため、文系の高い読解力はシステムエンジニアに欠かせない能力です。
2-2.語学力がある
理系と比べて文系は、語学力が高い傾向にあります。語学力はシステムエンジニアの仕事で大切な要素の1つです。
近年、多くの企業が国際的にビジネスを展開しています。
それによって、最近ではシステムエンジニアも海外チームや外国のクライアントとコミュニケーションを取る機会が増えています。
海外の人に自分の意見を正しく伝え、相手のニーズを理解するためには高い語学力が不可欠です。
なかには社内の公用語を英語としている企業もあり、システムエンジニアにも語学力が求められる場面は増えています。
そのため、文系の高い語学力は大きなアドバンテージとなるでしょう。
2-3.コミュニケーション能力が高い
理系は論理的にものごとを考える人が多いですが、文系出身者は相手の感情をくみ取りながらコミュニケーションをとれる傾向にあります。
相手の立場になって考えられる力はシステムエンジニアに欠かせない要素です。
たとえば、クライアントへのヒアリングでは悩みや要望をしっかり理解しなければいけません。
文系出身者はクライアントの立場を考慮しながら的確な質問を投げかけられるので、要望をうまく引き出すことが可能です。
技術的な提案をおこなうときも、相手に合わせてわかりやすい言葉で説明できます。
さらに、チーム内でのコミュニケーションでも文系出身者は重要な役割を担います。
システム開発は複数のメンバーで協力しておこなうため、円滑なコミュニケーションが不可欠です。
文系出身者はメンバーと話し合いながらチームをまとめられるので、プロジェクトの成功に大きく貢献できるでしょう。
【→関連記事:ITエンジニアのコミュニケーション能力の重要性やメリット】
また、システムエンジニアに向いている人の特徴や適性について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【→関連記事:システムエンジニアに向いている人の特徴や適性診断】
3.文系の人がシステムエンジニア(SE)になると後悔する?
文系でもなれるシステムエンジニアですが、入社してから後悔する人も多いです。
ここでは、文系であるがゆえに後悔する理由を紹介します。
しっかり理解して、後悔のない就職・転職につなげましょう。
3-1.IT知識がなく苦労する
学生時代にIT知識・スキルを学んでいない文系は、苦労が多く後悔するかもしれません。
当たり前ですが、システムエンジニアはIT知識・スキルが必須だからです。
システムエンジニアの業務をこなすには、データベースやプログラミングなどさまざまなIT知識が求められます。
文系でゼロから勉強する場合は理系よりも大変なことが多いです。
また、システムエンジニアは上司やチームのメンバーと技術ミーティングをよくおこないます。
その際、IT知識がない文系出身者は会話に入ることが難しく、つらいと感じてしまうでしょう。
システムエンジニアとして活躍するなら、足りない知識を率先して勉強していくことが大切です。
3-2.論理的思考を身につける必要がある
システムエンジニアとして活躍するには、論理的思考を身につける必要があります。
論理的思考とは「ものごとを整理し、筋道を立てて矛盾なく考える」ことです。
システムエンジニアの仕事では、多くの場面で論理的に考える力が求められます。
例えば…
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人にもよりますが、文系は論理的に考えることに苦手意識を持つ傾向があります。
そのため、論理的に考える習慣を身につけるまで苦労することが多く、後悔する理由にあげられます。
とはいえ、論理的思考はトレーニングすることで身につけられます。
日頃から論理的に考えることを意識したり、書籍などで学んでみると良いでしょう。
どんな人でも論理的思考は伸ばせるので、積極的に取り組んでみてください。
3-3.長時間パソコンに向き合うのがきつい
長時間パソコンに向き合うのがきついことも、文系出身者がシステムエンジニアになって後悔する理由の1つです。
システムエンジニアはプログラミングをしたり、設計書を書くなど長時間にわたってパソコン作業をおこないます。
長い時間パソコン作業をすることに慣れていない人は、ストレスがたまりきついと感じるでしょう。
また、システムエンジニアは業務上、さまざまなツールやソフトウェアを使用します。
パソコンに慣れていないと操作方法を覚えるのが大変です。
今までパソコン作業をあまりやってこなかった人は、就職・転職前に勉強しておくと入社後の負担を減らせますよ。
3-4.休日出勤や残業が多く大変
システムエンジニアは残業や休日出勤することがあり、文系・理系問わず後悔する人が多いです。
システム開発の多くは納期が決められており、トラブルがあっても必ず期日までに納品しなければいけません。
納期前やトラブルが起きたときは仕事量や労働時間が増え、体力的・精神的につらいです。
ただし、残業や休日出勤の多さは企業によって異なります。
月の平均残業時間が10時間以内の企業もたくさんあるので、会社選びの際に必ず確認しましょう。
【→関連記事:システムエンジニアの残業時間の実態と残業を減らす方法】
4.新卒や未経験の文系システムエンジニア(SE)が後悔しないためには
では、文系出身者がシステムエンジニアになって後悔しないためにはどうすれば良いでしょうか。
ここでは、文系の人が後悔しないための方法を3つ紹介します。
これからシステムエンジニアを目指す人はぜひ参考にしてください。
4-1.まずシステムエンジニア(SE)の仕事内容を理解する
システムエンジニアになったことを後悔しないためには、事前に仕事内容を理解しておくことが大切です。
仕事内容を知っていなければ入社後に「イメージと違った…」と後悔しかねません。
システムエンジニアはシステム開発の「上流工程」と呼ばれる業務を主に担当します。上流工程でおこなうのは以下4つの仕事です。
- ・要件分析
- ・要件定義
- ・基本設計
- ・詳細設計
プログラミングはプログラマーに任せることが多く、システムエンジニアは基本的に行いません。
ただし、企業やプロジェクトの規模によっては、システムエンジニアもプログラミング・テストなどの下流工程も担当します。
プログラミングをやりたい人は求人や就活・転職エージェントを使って、下流工程もできる企業を探すと良いでしょう。
【→関連記事:システムエンジニアの仕事内容・平均年収・資格について分かりやすく解説】
4-2.システムエンジニア(SE)の適性を知る
自分がシステムエンジニアに向いているのかどうかもチェックすべきポイントです。
適性に合わない場合は、仕事がつらく後悔する可能性があります。
システムエンジニアに向いている人の特徴は以下のとおりです。
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一方で、以下の特徴に当てはまる人はシステムエンジニアに向いていない可能性があります。
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向いていない人の特徴に複数当てはまるなら、システムエンジニアへの就職・転職をもう一度考えなおした方が良いかもしれません。
【→関連記事:システムエンジニアに向いている人の特徴と適性診断】
4-3.資格を取得して知識を深める
文系出身者がシステムエンジニアになって後悔しないためには、入社前に資格の勉強をしてIT知識を深めておくと良いでしょう。
文系出身者は理系と比べてIT知識が浅く、さまざまな業務で苦労することが多いからです。
あらかじめ勉強しておくことで、入社後の負担を減らせます。
また、実際にITの勉強をする過程で自分がシステムエンジニアに向いているかどうか判断できるメリットもあります。
勉強するなかで「面白くない」「IT技術に興味を持てない」と感じたなら、別の仕事も検討してみると後悔しにくいでしょう。
資格は必須ではないですが、取得すると就職・転職で有利に働きます。
【→関連記事:システムエンジニアの転職・就職におすすめの資格や勉強方法】
5.文系の人でもシステムエンジニア(SE)に転職・就職する方法
近年システムエンジニアの需要は高まっており、文系でも就職・転職しやすい状況です。
ですが、IT未経験からシステムエンジニアになるのは簡単ではありません。
ここでは、文系の人が優良企業に就職・転職するためにおすすめの方法と注意点を紹介します。
5-1.就活・転職エージェントに相談する
文系でシステムエンジニアを目指しているなら、IT特化型の就活・転職エージェントを使うのがおすすめです。
就活・転職エージェントを使うと、以下のサポートが無料で受けられます。
- ・希望に合った企業の紹介
- ・適職のアドバイス
- ・キャリア相談
- ・自己PRや応募書類のアドバイス
- ・企業ごとの面接対策
- ・システムエンジニアに必要なスキルを詳しく教えてもらえる
IT就活・転職エージェントは、IT業界や各エンジニア職に詳しいアドバイザーが在籍しています。
カウンセリングでわかった希望や強み、適性を元に、マッチした企業を紹介してもらえるので、後悔のない就職・転職が可能です。
さらに、模擬面接や自己PR・書類の作成などのサポートもあるため、利用しないよりも選考通過率をグッと上げることができます。
新卒や未経験に強いIT就活・転職エージェントである「ユニゾンキャリア」では、未経験歓迎の優良求人を多数扱っています。
研修制度が充実している優良企業の求人を豊富に取り揃えているため、IT知識のない文系からでも安心して挑戦できる企業をご紹介します。
システムエンジニアやその他のエンジニア職に興味がある人は、利用してみてはいかがでしょうか?
5-2.ブラック企業に気を付ける
IT業界にはブラック企業も多数あるので、入社しないように気をつけましょう。
ブラック企業に入ってしまうと、以下のデメリットにより後悔してしまいます。
- ・残業や休日出勤が多すぎる
- ・仕事量に対して給料が少ない
- ・エンジニアの仕事ができない
- ・研修やフォロー体制がない
システムエンジニアの仕事内容や残業時間は企業によって異なるため、どの会社で働くかが非常に重要です。
以下の特徴に当てはまる企業は、労働環境が悪い可能性が高いので注意しましょう。
- ・残業時間を公表していない
- ・経営者がエンジニア未経験
- ・3次請け以降の下請け企業
ただしエンジニア未経験の場合、求人やホームページだけでブラック企業を見極めるのは難しいです。
ブラック企業を避けたいなら、多数のIT企業の情報を持っているIT特化型の転職・就活エージェントへ相談しましょう。
【→関連記事:システムエンジニアのブラック企業の特徴や優良企業との見分け方】
6.まとめ:文系からでもシステムエンジニア(SE)を目指せる
この記事では、文系がシステムエンジニアになれる理由や活かせる強み、後悔しない方法などを解説しました。
あらためてお伝えすると、文系でもシステムエンジニアになることは可能です。
以下のような文系ならではの強みを活かすことで、システムエンジニアとして活躍できる可能性は十分あります。
文系システムエンジニアの強み
- ・文章力や読解力が高い
- ・語学力がある
- ・コミュニケーション力が高い
ただし、なかには文系からシステムエンジニアになって後悔する人もいます。
IT未経験の文系が後悔しないためには事前に以下のポイントを確認しましょう。
文系SEが後悔しないためには
- ・システムエンジニアの仕事内容を理解する
- ・システムエンジニアの適性を知る
- ・資格を取得して知識を深める
システムエンジニアは大変なこともありますが、やりがいも大きい仕事です。
システムエンジニアに少しでも興味があるなら、文系だからといって諦めるのではなく積極的に挑戦しましょう。
システムエンジニアへの就職・転職に不安がある方は、ユニゾンキャリアへいつでもご相談ください。
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はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役