SEに就職するには?就職に必要なことや具体的な方法を解説
SEに就職するには…?
SEって具体的に何するの…?
✓本記事の流れ
- ・SEとは?仕事内容を解説
- ・SEに就職するために必要なこととは?
- ・SEに就職する方法を紹介
本記事では、SEの具体的な就職方法や代表的な3つの就職先について解説しています。
また、SEになるためにやっておくべきことも解説していますので、「SEの仕事内容の想像がつかない」「何が必要なのか分からない」という方にとって特に役に立つ内容となっていますので、最後までお読みください。
目次
1.SE(システムエンジニア)とは
未経験でこれからSEへの転職を考えている人や興味を持っている人でも、SEが具体的にどのような仕事をしているのか漠然としたイメージしか持っていない人も多いでしょう。
SE(システムエンジニア)とは、クライアント企業のソフトウェア(コンピューターに指示を出すプログラム)の開発および設計を請け負う職業です。
では、以下にSEの仕事内容の詳細や平均年収について触れていきます。
1-1.SEの仕事内容
SEの仕事内容は、主に以下の5つのフローで成立しています。
SEの仕事内容のフロー
- ・要件定義
- ・基本設計
- ・詳細設計
- ・テスト
- ・運用・保守
それぞれの業務内容は以下の画像のようなステップで構成されています。
それでは、SEの各業務内容について詳しく見ていきましょう。
●要件定義
要件定義のフローでは、開発するソフトウェアのスペックを明らかにしていき、要件定義書にまとめます。
要件定義書を作成するにあたり、クライアントが実現したいシステムやソフトウェアの性能を丁寧にヒアリングしていきます。
そして、障害対応やシステムの操作方法、システムの業務処理・範囲などの項目を決定します。
●基本設計
基本設計のフローでは、要件定義書をもとにシステムやソフトウェアに実装する機能・性能をより具体的に落とし込んで設計していきます。
クライアントに説明した際に納得してもらえるように、実装する機能・性能がそれぞれどのような役割を果たすのかを明記して基本設計書を作成します。
基本設計はこのあとの詳細設計の内容にも関わってくるので重要なフローです。
●詳細設計
詳細設計のフローでは、基本設計の内容をもとにプログラマーがどのようにコーディングしていくのかを策定します。
詳細設計書を見たプログラマーがコーディングに迷わないように、システムやソフトウェアの機能・性能の具体的な実装方法を明確にしていきます。
詳細設計は、システムを組むエンジニアやプログラマー向けのため、別名「内部設計」とも言われます。
●テスト
構築が完了したシステムを、テストのフローで正常に稼働するかどうかを確認していきます。
テストのフローは大きくわけて3段階あります。単体テスト、結合テスト、システムテストの順番で実施していき、品質の検証を行います。
テストの結果、バグや異常が見つかった場合はすみやかに修正作業を行います。
●運用・保守
運用・保守のフローでは、テストで動作性を確認したシステムを実際に稼働させていきます。
システムに不具合が起きないかを随時監視して、定期的にメンテナンスを実施します。
仮に不具合が発生した場合は、事前に決めたマニュアルに沿って処置を行います。
SE(システムエンジニア)の詳しい仕事内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
各工程の業務や求められるスキル、ほかのエンジニアとの違いなどを解説しています。
1-2.SEの平均年収
続いてSEの平均年収について説明していきます。
国内のさまざまな企業の求人が掲載されている「求人ボックス」のサイトによると、正社員のシステムエンジニアの平均年収は525万円になっています。
一方、国税庁が実施した、令和3年分民間給与実態統計調査によると、日本の全職業の平均年収は、443万円というデータが算出されています。
つまり、システムエンジニアの平均年収は日本全体の平均年収より80万円ほど高いことがわかります。
SE(システムエンジニア)の年代別の平均年収や給料を上げる方法などが気になる方は、以下の記事をご覧ください。
2.SE(システムエンジニア)に就職するために必要なこと
IT業界未経験者が、SEに就職するために必要なことは主に以下の4つです。
未経験者がSEになるには
- ・業界研究
- ・ポートフォリオを作成する
- ・プログラミング言語の勉強をする
- ・資格を取得する
では、それぞれの項目について詳しく解説していきます。
2-1.業界研究
SEに就職するためには、業界研究を入念に行うことが必要不可欠です。
とくに未経験からSEへの就職を目指す場合は、企業側は最低限のIT業界の知識を身に付けているかを採用の判断基準にすることがよくあります。
そのため、業界研究をしっかりと行い、IT業界に関する知識を学んでおくと、就職活動の場において意欲を評価されやすくなるでしょう。
2-2.ポートフォリオを作成する
SEに就職するためには、事前にポートフォリオを作成しておくことも重要です。
特にSEが身を置くIT業界の就職活動では、ポートフォリオの提示を求められるケースが多いです。
そのため、就職活動を行う前に、自分の保有しているITスキルや資格、前職での業務経験をわかりやすいようにポートフォリオにまとめておきましょう。
2-3.プログラミング言語の勉強をする
プログラミング言語の勉強をしておくことも、SEに就職するために必要なポイントです。
特に未経験からSEに就職する場合は、勉強するプログラミング言語の選択も重要です。
PythonやJavaScript、Rubyなど、どの現場でも通じる汎用性の高い言語を習得することをおすすめします。
就職活動の段階では完全にプログラミング言語をマスターできていなくても、学習した姿勢があるだけで企業から一定の評価を得ることができます。
2-4.資格を取得する
SEに就職するためには、IT系の資格を取得することも役に立ちます。
特にIT業界未経験者の場合は、ITパスポートや基本情報技術者試験などの認定資格の受験をおすすめします。
ITパスポート、基本情報技術者試験ともに経済産業省が管轄している国家資格ですが、ITパスポートよりも基本情報技術者試験のほうが難易度が高く、その合格率は30%ほどです。
しかし、基本情報技術者試験はエンジニアの基礎となる資格のため、しっかり対策を行えば未経験者でも合格することは充分可能です。
SE(システムエンジニア)が勉強するべき資格などについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
3.SE(システムエンジニア)の代表的な就職先
SEを目指す場合、就職する企業の形態は何種類か存在します。
そこでこの章では、SEの代表的な就職先を以下の3つに分けて紹介していきます
SEの代表的な就職先
- ・Sler
- ・自社開発
- ・SES企業
では、それぞれの企業の形態の内容を詳しく見ていきましょう。
3-1.SIer
SEの代表的な就職先企業形態の1つ目はSlerです。
Sler企業はクライアントから案件を受注して、システムやアプリケーション、Webサイトなどを開発していきます。
そして、開発したあとは保守・運用も行います。
Slerの種類は、メーカー系・ユーザー系・外資系・コンサル系・独立系などさまざまあります。
そして、受注する案件の内容もクライアントによってさまざまな点が特徴です。
3-2.自社開発
SEの代表的な就職先の2つ目は自社開発の企業です。
自社開発のIT企業は、自社内で完結してITシステムやサービスを開発していきます。
世の中に広く認知されているLINEやメルカリなどのサービスも自社開発の1種です。
自社開発の企業で働く場合は、クライアントという概念がないため、納期に追われることもありません。
また、システム・サービスの企画の段階から携われるなど、裁量権を持って働くことができます。
3-3.SES企業
SEの代表的な就職先の3つ目は、SES企業です。
SESは、クライアント先にエンジニアを派遣する形態の企業のことです。
そのため、SESに所属しているエンジニアは、自社ではなくクライアント先に常駐して業務を行うことが基本になります。
SES企業のエンジニアのメリットは、クライアントごとにさまざまな案件を経験できる点です。
一定期間でいろんな現場を経験できるため、幅広いIT知識やスキルを身に付けやすいでしょう。
一方、デメリットは自社への帰属意識が薄れてしまうことがあげられます。
4.SE(システムエンジニア)に就職する方法とは
SEの仕事に興味があっても、具体的な就職の方法がわからない人はたくさんいるでしょう。
そこで、この章では、SEに就職する具体的な方法を以下の3つご紹介します。
SEに就職する方法
- ・就活・転職エージェントを活用する
- ・就職・転職サイトを利用する
- ・アルバイト・インターンから採用される
では、それぞれの就職方法について詳しく見ていきましょう。
4-1.就活・転職エージェントを活用する
SEへの就職を成功させたい人は、就活・転職エージェントの利用がおすすめです。
就活・転職エージェントを利用するメリットは、労働者を搾取するブラック企業の求人を排除できる点です。
未経験のSEを採用すると謳っている企業のなかには、入社後に家電量販店や携帯ショップで働かせるなど、まったくエンジニアの仕事とは無関係のことをさせるところも存在します。
このようなブラック企業への入社を避けるためには、就職活動時に入念に企業の情報収集を行うことが必要不可欠です。
ところが、現職の仕事と並行しながらの就職活動では、候補企業の情報を1社ずつ細かく調べる時間を取るのはかなり難しく、また、志望度のあまり高くない企業には時間を割きたくないというのが多くの人の本音でしょう。
そのような人は、就活・転職エージェントを利用することで就職活動の労力や負担を大幅に減らすことができます。
就活・転職エージェントは、厳選した優良求人のみを紹介しているので、ブラック企業に怯えることなく安心して選考を進めることが可能です。
就活・転職エージェントを利用して企業の情報を自分で調べる手間を省いて効率的にSEへの就職活動を進めていきましょう。
弊社ユニゾンキャリアでは、IT専門の就活・転職の支援サービスを行っています。
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4-2.就職・転職サイトを利用する
就職・転職サイトを利用することもSEへの就職を成功させる方法の1つです。
大手の就職・転職サイトは求人数が豊富な点が特徴です。
そのため、さまざまな条件で企業を比較することが可能です。
一方で、たくさんの求人が掲載されているなかから自分が受けたい企業を探す必要があるので少し手間がかかりますが、就職・転職サイトとエージェントを併用することで効率を格段に上げることができます。
4-3.アルバイト・インターンから採用される
SEへの就職をしたい人は、アルバイトもしくはインターンから入社してみるのも1つの道です。
現在SEとして働いている人のなかには、最初はアルバイトやインターンとして業務を経験して、実績が認められて正社員として就職した人も存在します。
アルバイトやインターンを経験すると、その企業の社風や特徴をつかみやすく、実際に自分が正社員SEとして働く姿がイメージしやすくなるでしょう。
一方で、アルバイトやインターンから直接採用されるケースはそこまで多くありませんので、就職エージェントを利用するなど他の手段も活用していきましょう。
5.SE(システムエンジニア)に就職するのはやめとけ?!残業時間を解説
インターネットやSNS等では、「SEは残業時間が多いから就職するのはやめとけ」という口コミを目にすることがあります。
そこで、この章ではエンジニアのサービス業態ごとの実際の残業時間をデータに基づいて、年間と月間にわけてそれぞれ紹介していきます。
結論、SEを含むITエンジニアの所定外労働時間は年間約229時間です。
これは1ヶ月に換算すると約19時間となります。
以下が、サービス業態別のエンジニアの残業時間をまとめた表です。
年間残業時間(時間/年) |
月間残業時間(時間/月) |
|
全体 |
229 |
19.1 |
SIサービス型 |
258 |
21.5 |
ソフトウェア開発型 |
219 |
18.3 |
ITアウトソーシング/情報処理型 |
206 |
17.2 |
その他情報サービス |
233 |
19.4 |
出典:「2022 年版情報サービス産業 基本統計調査」
上記の表を見ると分かるとおり、エンジニアはほとんどのサービス業態で、1日に換算すると1時間未満の残業時間に収まっています。
このことから、SEをはじめとするエンジニアの残業時間はほかの業と比較しても決して長いわけではないということが結論付けます。
そのため、未経験者も「残業時間が長い」という情報に惑わされることなく、安心してSEへの就職を目指せるでしょう。
6.SEに就職するのが向いている人の特徴
未経験からでも就職・転職エージェントを活用することでなりやすいSEですが、なかでもSEになると活躍しやすい人には共通点があります。
SEに就職するのが向いている・活躍できる人の特徴は、主に以下の4つです。
SEに向いている人の特徴
- ・コミュニケーション能力がある人
- ・論理的思考力がある人
- ・学習意欲が高い人
- ・柔軟性がある人
では、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
6-1.コミュニケーション能力がある人
コミュニケーション能力が高い人は、SEへの就職が向いていると言えるでしょう。
SEは、状況ごとに数人から数十人単位でチームを組んでシステム開発などの1つのプロジェクトを遂行していくことが一般的です。
そのため、周囲のメンバーと積極的にコミュニケーションを図っていくことが、業務をスムーズに進める鍵になります。
プロジェクトマネージャーなど上司の思惑を正しく汲み取り、チームメンバーの意見を傾聴して業務に落とし込める人材は、現場からの評価を大いに高められるでしょう。
逆に、協調性がなく、普段から周囲と積極的にコミュニケーションを取ろうとしない人材は、SE職ではストレスを溜めやすく、また、苦労しやすいでしょう。
6-2.論理的思考力がある人
論理的思考力が高い人もSEへの就職が向いています。
SEの仕事は、クライアントの要望からどの要素をシステムの仕様に組み込んでいくのかをロジカルに判断していく必要があります。
また、運用しているシステムに障害が発生した場合にも、独断的ではなく、論理的な考えをベースにして、マニュアルやデータに基づいて対応にあたることが重要になります。
このように、SEとして働いていると、業務のさまざまな工程内で論理的思考力が役に立ちます。
一方で、大雑把で細かいことを気にしない人は、活躍しにくいでしょう。
6-3.学習意欲が高い
常日頃から学習意欲の高い人もSEへ就職すると活躍できる可能性が高いです。
SEは、技術革新が目覚ましいITテクノロジーを取り扱う仕事です。
ITの世界では、1年前の情報がすでに汎用性の失われた古いものであることが多くあります。
そのため、新しい情報を主体的に仕入れて、自分の知識やスキルをアップデートしていける人であれば、IT業界でSEとして長く活躍できるでしょう。
一方で、受動的で学習意欲に乏しい人は、年月が経つにつれて業務について行くことが難しくなっていくでしょう。
6-4.柔軟性がある人
物事を柔軟に考えられる人もSEへの就職が向いているでしょう。
過去のやり方や固定概念ばかりに囚われていては、テクノロジーの変化が著しいIT業界では次第に淘汰される人材になってしまいます。
常に柔軟性を持ちながら常識を疑い、新しいことにチャレンジできるバイタリティのある人は、周囲からの評価を集めやすく、SEとしてハイキャリアを目指していけるでしょう。
難解なプログラミングを扱う場面や予期せぬシステムの障害対応の場面でも、柔軟的思考力があれば状況を打開するのに大いに役立つでしょう。
7.まとめ
この記事では、主にIT業界未経験者に向けてSEの仕事内容や具体的な就職方法、向いている人の特徴、SEに就職するために必要なことを解説してきました。
この記事で解説した、SEに就職するために特に必要なことは以下の4つです。
SEになるために必要なこと
- ・業界研究
- ・ポートフォリオを作成する
- ・プログラミング言語の勉強をする
- ・資格を取得する
業界研究を入念に行うことで、ほかのSE就職希望者よりも一歩リードできて、また、就職後のギャップを防ぐこともできます。
そして、自分の仕事のスキルをポートフォリオにまとめたり、プログラミング言語を学習したり、基本情報技術者試験などのIT系の資格を取得することで、より有利な状況でSEへの就職活動を進められるでしょう。
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はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役