就活生向け!SE(システムエンジニア)が大手企業に入るメリットは?
大手企業のSE(システムエンジニア)になりたいけどどうすればいいの?
新卒や未経験からでも大手企業に入れるの?
✓本記事の流れ
- ・SE(システムエンジニア)における大手企業の特徴を解説
- ・大手企業でSE(システムエンジニア)として働くメリットを紹介
- ・新卒や未経験が大手企業のSE(システムエンジニア)を目指す方法を解説
多くのSE(システムエンジニア)にとって大手企業で働くことは魅力的なものです。
大手企業では豊富な福利厚生や大規模プロジェクトへの参加など、様々なメリットがあります。
本記事ではSE(システムエンジニア)にとって大手企業で働くメリットや、新卒や未経験の人が大手企業に就職する方法を解説していきます。
目次
1.SE(システムエンジニア)における「大手企業」とは?中小企業との違いを解説
SE(システムエンジニア)における大手企業と中小企業の違いを解説する前に、まずは大手企業と中小企業の定義を明確にする必要があります。
そもそも日本では、中小企業基本法により、中小企業は「資本金3億円以下・従業員300人以下」と定義されています。
つまり、大手企業は中小企業の条件に当てはまらない、資本金3億円以上で従業員が300人以上いる企業のことを指します。
そして、SEにおける大手企業と中小企業の差や違いは以下のとおりです。
- ・関わるシステムの規模
- ・担当する業務
- ・評価への繋がりやすさ
- ・求められるスキル
では、それぞれの違いの詳細を解説していきます。
1-1.関わるシステムの規模
SEにおける大手企業と中小企業の違いの1つ目は、関わるシステムの規模感です。
大手企業はクライアントからの高い信頼の元、金融や行政システムをはじめとした規模の大きいITシステム案件の開発や運用を引き受けます。
一方で中小企業は、大手企業の下請けを担当することが多く、携われる業務も限定的で規模感も小さく、「プロジェクトに関わった」という実感がしにくい場合があります。
このような引き受ける案件の規模感の違いから、大手企業ほど報酬単価が高いため年収が高くなる傾向があり、下請けである中小企業は年収が低くなる傾向があります。
現在下請け企業で働いている方や、下請け企業が不安という方は、一度就活・転職エージェントを利用して企業研究する方法がおすすめです。
特に「IT特化型転職エージェント」であればIT業界の知識が豊富なため、IT企業の内情を詳しく聞くためにはおすすめです。
まだ就職・転職をする予定がなく、相談だけでも…という場合でも利用可能なため、就職・転職を検討している方は是非ご利用ください。
1-2.担当する業務
SEにおける大手企業と中小企業の違いの2つ目は、担当する業務の内容です。
要件定義や開発などのプロジェクトの上流工程に関わるのは基本的に大手企業のSEたちです。
また大手企業のSEは、保守や運用などの下流工程を担当する中小企業のエンジニアのマネジメントをすることも重要な業務の1つに含まれます。
SEの仕事内容についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。
1-3.評価への繋がりやすさ
SEにおける大手企業と中小企業の違いの3つ目は、仕事の働きから評価への繋がりやすさです。
大手企業にはSEの担い手になる人材が多く集まってきます。
そのため、チーム単位で評価されることが多く、個人として活躍・評価される機会が中小企業に比べて少なくなってしまうケースがあります。
一方、中小企業は社内のSEの人数が少ない分、1人1人の仕事の成果が明確になりやすく、個人単位でしっかり評価されやすい傾向にあります。
1-4.求められるスキル
SEにおける大手企業と中小企業の違いの4つ目は、求められるスキルです。
たとえば中小企業のエンジニアは、プログラミング言語を使用して実際にプログラムを組み立てる機会が多く、システムの構築に必要な実践的なスキルが必要になります。
一方で、大手企業のSEはシステム構築の実践的なITスキルに加えて、クライアントとの折衝やプログラマーをまとめてプロジェクトのマネジメントをするためのコミュニケーションスキルも必要とされます。
2.SE(システムエンジニア)が大手企業で働くメリット
SEが大手企業で働くメリットは数多くありますが、なかでも代表的なものは以下のとおりです。
SEが大手企業で働くメリット
- ・基本的に給与が高い
- ・福利厚生がしっかりしている
- ・研修制度に力を入れている
- ・マネジメントスキルが得られる
では、上記4つのメリットについて詳しく解説していきます。
2-1.基本的に給与が高い
SEが大手企業で働くメリットの1つ目は、基本的に給与が高い傾向があることです。
厚生労働省が示したデータによると、1ヶ月の企業規模別賃金は大企業がおよそ35万円、中企業がおよそ30万円、小企業が28万円となっています。
このことから、企業の規模がより大きくなればなるほど、得られる賃金が上昇すると予想できます。
2-2.福利厚生がしっかりしている
SEが大手企業で働くメリットの2つ目は、福利厚生がしっかりしていることが多いのでその恩恵を受けられることです。
大手のホワイト企業では、社会保険の加入はもちろん、残業代や交通費、家賃補助、資格取得報奨金などSEが働きやすい環境をサポートするためのさまざまな福利厚生制度が充実している場合が多いです。
そのため、モチベーションを維持しながら、プライベートと両立して働きやすいと言えるでしょう。
2-3.研修制度に力を入れている
SEが大手企業で働くメリットの3つ目は、研修制度に力を入れていることが多いため、未経験でも安心して働けることです。
大手企業では新卒や中途採用で入社したSE人材に対する教育の一環として、数ヶ月間の研修を実施するなどの取り組みをしているところが多いです。
そのため、文系出身やIT業界未経験の人でも十分なビジネススキルやITスキルを身につけてから実務に入れるので、「仕事が難しくてついていけない」という状況が起きにくいです。
2-4.マネジメントスキルが得られる
SEが大手企業で働くメリットの4つ目は、マネジメントスキルが得られることです。
大手企業のSEが担当できる業務は、ITシステムの構築だけではありません。部下への教育など、マネジメントスキルが養われるものも多くあります。
そのため、ITに限らずどの業界でも汎用的に使えるビジネスマンとしてのスキルを磨くことが可能です。
3.SE(システムエンジニア)が大手企業で働くデメリット
前章では、SEが大手企業で働くメリットを紹介しました。
しかし、大手企業で働くことは必ずしもメリットだけではありません。人によってはデメリットとなり得ることも存在します。
SEが大手企業で働く主なデメリットは以下のとおりです。
SEが大手企業で働くデメリット
- ・実践的なスキルが身につきにくい
- ・古い考えが根付いている場合がある
- ・クライアントと下請けの板挟みになる
では、上記それぞれのデメリットを詳しく説明していきます。
3-1.実践的なスキルが身につきにくい
SEが大手企業で働くデメリットの1つ目は、実践的なスキルが身につきにくいことです。
大手企業ではシステム開発を下請けの中小企業に外注することが多いため、現場のSEがプログラミングを用いて開発作業をする機会が少なく、ITの実践的なスキルが習得しにくい環境にあります。
また、大企業では革新的な最新ITテクノロジーの導入よりも、以前から使い慣れているサービスや開発環境を重視する風潮があるので、ITの最新技術も身につきにくい傾向があります。
3-2.古い考えが根付いている場合がある
SEが大手企業で働くデメリットの2つ目は、大企業独特の古い考えが根付いている場合があることです。
大手企業は設立から数十年経過しているなど歴史が長いため、社内で古くからある独自の企業文化が生まれていることがあります。
大企業は年功序列制度がいまだに取り入れられていたり、旧態依然とした企業形態であったりする場合が多いのです。
形だけの会議が頻繁に開催されたり、スーツでの出社が義務付けられていたり、意思決定のスピードが遅かったりとさまざまな場面で中小企業との違いを感じやすいです。
また、社内のセキュリティシステムや使用するPC端末なども最新のものではなく、何世代か前のものである場合もあります。
3-3.クライアントと下請けの板挟みになる
SEが大手企業で働くデメリットの3つ目は、クライアントと下請け企業との板挟みになりやすいことです。
大企業でSEとして働いていると、クライアントの要求と下流工程と呼ばれる下請けの業務でミスマッチが生じることで、両者の間に入って進捗などを管理する大手企業のSEの責任と労力が大きくなります。
たとえば、クライアントからは納期を急かされたり仕様変更を要求されたりしても、下請け企業から「納期の変更や仕様変更には対応できない」と言われてしまうこともあります。
このように、クライアントと下請けの板挟みになって精神的に消耗してしまう人も一部存在します。
4.大手企業のSE(システムエンジニア)の年収
大手企業でSEとして働いた場合に、実際にどれくらいの給料を年収としてもらえるかが気になっている人もかなり多くいるでしょう。
そこで、この章では主要な大手IT企業で働くSEの年収について紹介していきます。
以下に、大手企業ごとのSEの年収をOpenWorkやindeedのサイトを参考にして表にまとめましたのでご覧ください。
企業名 |
年収 |
野村総合研究所 |
861万円 |
電通国際情報サービス |
768万円 |
オービック |
661万円 |
伊藤忠テクノソリューションズ |
792万円 |
日鉄ソリューションズ |
782万円 |
上記の表からわかるとおり、有名大手IT企業のSEは、700万円台や800万円台の年収をもらっていることが珍しくありません。
中小企業やベンチャー企業も含めた日本のシステムエンジニア全体の平均年収は約494万円なので、それと比較すると大手企業のSEの平均年収はかなり高い水準であることがわかります。
このように、大手企業のSEは高い年収が得られることから生活にゆとりが持ちやすく、将来的な不安も抱きにくいでしょう。
SEの年収について、さらに詳細な情報を知りたい方は、以下の記事をお読みください。
5.新卒(未経験)でも大手企業のSE(システムエンジニア)になれる?
文系学部の新卒やIT業界未経験からでも大手企業のSEになれるかどうか不安を持っている人は多いと思いますが、結論から言うと、文系出身の新卒や未経験者でも問題なく大手企業にSEとして就職可能です。
新卒や未経験からでも大手企業のSEになれる1番大きな理由としてはIT業界全体での人材不足があげられます。
上の画像は、経済産業省管轄の情報処理推進機構(IPA)が2023年2月に刊行した、「DX白書2023」内で示されたデータです。
画像のとおり、業務のDX化が進んでいる現代において、SEをはじめとするIT人材が「やや不足している」「大幅に不足している」と答えた国内企業は、2021年度は84.8%、2022年度は83.5%にものぼっています。
これは同じIT先進国のアメリカよりも大幅に高い数値になっています。
このように、日本ではIT業界全体で人材不足が顕著なため、各IT大手企業は採用に力を入れており、新卒でもSEになりやすい環境にあります。
また、大手企業は数ヶ月単位でSEの業務に必要なITスキルや知識、ビジネスマナーなどを身につけるための新人教育を徹底しています。そのため、新卒や未経験者でも問題なく入社できます。
さらに、大手企業のSEはクライアントと折衝したり、プログラマーをマネジメントしたりするコミュニケーションスキルも求められるため、ITスキル以外の人間性を評価されて採用するケースもあります。
大手企業のSE職に少しでも興味がある方は、IT業界に特化した就活・転職の専門家に1度相談してみるようにしましょう。
6.【就活生向け】大手企業のSE(システムエンジニア)になる方法
ここでは、新卒の就活生向けに大手企業のSEになる方法を具体的に紹介していきます。
具体的な方法は以下のとおりです。
大手企業にSEとして入社するには
- ・入社したい大手企業が必要としている技術を身につける
- ・IT専門の就活・転職エージェントを活用する
では、上記2つの方法の詳細を深掘りしていきます。
6-1.入社したい大手企業が必要としている技術を身につける
就活生が大手企業のSEになる具体的な方法の1つ目は、入社したい大手企業が必要としているスキルを身につけることです。
大学や専門学校に通っている就活生でもSEとして仕事をやっていく上で必要なスキル・知識を身につけておくことで大手企業に入社しやすくなります。
ここで言うスキルとは、たとえばネットワークやサーバーなどのITに関するものやプログラミング言語などがあげられます。
また、学んだスキルをわかりやすく大手企業の採用担当に証明するには、IT系の資格を取得することが有効です。
SEにおすすめの資格の種類や勉強方法についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
6-2.IT専門の就活・転職エージェントを活用する
就活生が大手企業のSEになる具体的な方法の2つ目は、IT業界専門の就活・転職エージェントを利用することです。
ITを専門とした就活・転職エージェントを活用することで、大手企業にSEとして入るために必要な業界研究や企業研究を効率的に行うことができるほか、自身に足りないスキルについて客観的に評価してもらうことが可能です。
さらに就活・転職エージェントでは、求人サイトに載っていないような企業の限定求人を多数取り扱っています。
特に大手企業の求人は求人サイトに載ることが少ないため、就活・転職エージェントを利用すると多くの企業の求人を見ることができるでしょう。
無料相談で希望する職種や業界をヒアリングした後、どのような大手企業に応募できるかを教えてもらうことができるため、少しでも気になる方は無料相談に申し込んでみましょう。
7.まとめ:大手企業のSE(システムエンジニア)
この記事では、SEにおける大手企業と中小企業の違いや、新卒・未経験から大手企業のSEになる方法について解説してきました。
SEにおける大手企業と中小企業の違いは以下のとおりです。
SEの大手企業と中小企業の違い
- ・関わるシステムの規模
- ・担当する業務
- ・評価への繋がりやすさ
- ・求められるスキル
大手企業は商流が上であることが多く、金融や行政システムをはじめとした大規模なシステム導入に携われることが多いでしょう。
一方個人単位の評価のしやすさは、社内におけるSEの人数が少ない中小企業のほうが明確になりやすい傾向があります。
また、SEが大手企業で働くメリットは以下のとおりです。
SEが大手企業で働くメリット
- ・基本的に給与が高い
- ・福利厚生がしっかりしている
- ・研修制度に力を入れている
- ・マネジメントスキルが得られる
大手企業のSEは中小企業よりも給料が高い傾向にあり、家賃補助や資格手当などの充実した福利厚生を受けられることが多いです。
その上、大手企業は新卒や未経験からの入社でもSEとして業務をうまく行っていくための研修制度が整っている点も大きなメリットといえるでしょう。
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こんにちは!
はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役