SESの単価相場はどのくらい?還元率や単価と給料の関係について解説|SES
SESの単価ってどのくらい…?
SESの単価を教えてくれないんだけど、普通なの?
✓本記事の流れ
- ・SESの単価相場について解説
- ・SESの単価と給料の関係とは?
- ・SESで単価を上げる方法について解説
SESでエンジニアをしていると自分がどのくらいの単価で契約しているのか気になる方が多いと思います。
本記事では、SESエンジニアの単価相場を紹介しています。
また、単価を上げる方法について解説していますので、給料が低いと感じている方もぜひお読みください。
目次
1.SESの単価相場ってどのくらい?
SESの単価は、クライアントとSES企業(雇用主)の契約交渉によって決まります。
自分の単価が適正かどうか判断するために、まずは相場をチェックしてみましょう。
1-1.SESの単価相場
以下の表は、条件別にエンジニア1人が1ヵ月稼働した場合の単価(=人月単価)をまとめたものです。
レベル |
人月単価 |
下請けプログラマー フリーランス |
40万~80万円 |
大手企業プログラマー |
60万~100万円 |
初級システムエンジニア(SE) |
80万~100万円 |
中級システムエンジニア(SE) |
100万~120万円 |
上級システムエンジニア(SE) |
120万~200万円 |
平均 |
80万~120万円 |
出典:比較biz「SES(エンジニア派遣)の費用相場は?料金見積もりをした企業の声を解説」
SESの単価相場は、エンジニアの職種・業務領域、スキル、企業規模が大きく影響します。
それぞれどのように単価に影響してくるのかを見ていきましょう。
●職種・業務領域
PG(プログラマー)の人月単価が40万〜100万円なのに対して、SE(システムエンジニア)の人月単価は80万〜200万円とおよそ2倍の差があります。
これは、コードの記述、テスト、デバッグ、バグの修正などを担当するPGよりも、システム全体の開発・保守・運用を担当するSEの方が仕事の難易度が高いからと考えられます。
難しい仕事を担当するエンジニアほど、単価相場は高くなる傾向にあるのです。
●スキル
PGや初級SEと、高度なプログラミングスキルやプロジェクトマネジメント経験を持つ上級SEとでは、単価に2〜5倍の差があります。
これは、汎用技術よりも最先端技術、小規模よりも大規模プロジェクトの経験など、難易度や需要の高いスキルほど、市場価値が高まるためと考えられます。
●企業規模
中小企業(下請け)やフリーランスに比べて、大手企業の方が20〜30%程度単価が高い傾向にあります。
これは、大手企業が人材の採用や育成により多くのコストを投入しており、幅広い技術力の提供や納期管理など、付加価値の高いサービスを提供できるためと考えられます。
SESの優良企業を見分けるには、IT専門の転職エージェントのサービスを利用する方法がおすすめです。
受けようとしている企業の内情を、プロの視点から解説できるため、気になった方は無料相談サービスをご利用ください。
1-2.新人のSESエンジニアの単価相場
未経験でSES企業に入社したエンジニアの単価は、30万~55万円が相場です。
入社直後はスキルが不足しているため、その分単価も低くなります。
しかし、仕事の領域を広げたり、新たなスキルを習得したりすることで、自分の単価をアップできます。
単価の高いエンジニアになるためには、経験を積んでスキルを身に着けて行く必要があるのです。
2.SESの単価と給料の関係
SESエンジニアが受け取る給与は、クライアントがSES企業に支払う人月単価からマージンを差し引いた金額です。
SESの用語解説
- マージン(率)…SES企業の利益
- 還元率…SES企業がエンジニアに支払う報酬の割合
ここからは、SESの単価と給料の関係について詳しく説明します。
2-1.SESの給与の還元率はどのくらい?
SESエンジニアへの還元率は、単価の40〜80%が相場です。
還元率が低いほど、SES企業の取り分であるマージン率が高いということになります。
しかし、「マージン率が低いから良い会社、マージン率が高いから悪い会社」とは限りません。
なぜなら、マージンには賃借料、社会保険料、福利厚生費など労働環境の向上に必要なコスト、新規事業立ち上げの資金などが含まれているケースもあるからです。
還元率が適正かどうか判断するために、決算書や事業計画書、経営陣の方針を日頃からチェックするようにしましょう。
2-2.単価が上がれば給料も上がるの?
単価が上がればSESエンジニアの給与も上がります。
しかし、人月単価の変動が、そのまま毎月の給与に反映される企業は少ないです。
一般的なSES企業の場合、年1〜2回の昇給のタイミング、年俸制であれば契約改定のタイミングで給与に反映されます。
自社の給与体系について詳しく知りたい人は、就業規則をチェックしてみましょう。
3.単価を知りたい!でもSES企業は単価を教えてくれない…
結論から言うと、SES企業に単価や還元率を開示する義務はありません。
なぜSES企業が単価や還元率を開示しないのか、考えられる理由は以下の通りです。
企業が単価を開示しない理由
- ・契約内容が他社に流出することで競争力が低下する
- ・還元率の高い競合に人材が流出するリスクを回避したい
- ・給与情報=個人情報に該当するという認識
- ・給与交渉において企業側が不利になりやすい…など
どうしても単価や還元率について知りたいときは、マネージャー職を目指しましょう。
マネージャー職であればプロジェクトの予算管理や人事考課などの業務を行う必要があるため、エンジニアの単価や還元率を把握することができます。
4.SESで単価を上げるには
SES企業で単価を上げるにはどうすればいいのでしょうか?
ここからは、SESエンジニアの単価を上げる方法を紹介します。
4-1.転職する
還元率の高い会社や、大手企業に転職する形であれば、最も早く単価を上げることができます。
SESエンジニアの単価は、クライアントとSES企業の契約交渉によって決まるため、エンジニア個人の働きかけがすぐに反映されるとは限りません。
給与が低い割に仕事量が多い、自分の能力が正当に評価されないなど、SES企業に対して何らかの不安や悩みがあるのなら、転職することで解決できる可能性が高いです。
現職が忙しくてなかなか転職活動をスタートできない人は、IT専門の転職エージェントを活用する方法がおすすめです。
4-2.スキルを身につける
スキルを身につけることで、単価を上げられる可能性があります。
具体的な方法は以下の通りです。
- ・アサイン候補先を調整してもらう
- ・スキマ時間を利用して資格を取得する
- ・セミナーやワークショップに参加する
まず、直属の上司または営業担当者とキャリアの方向性を共有し、それに合ったプロジェクトに参画してスキルアップの機会を増やしましょう。
エンジニアとしてスキルが身についていけば、スキルを元に単価交渉をしやすくなるため、単価を上げやすくなります。
5.「単価の還元率が高い=給料が高い」は間違い?
SESの求人の中には、「還元率80%!」など高還元率を強調している企業もありますが、給料の計算方法は企業によって異なります。
以下は、還元率80%を謳っているA社とB社を比較した表です。
A社は人月単価からマージン率20%のみを差し引いて80万円を支給していますが、B社はマージン率20%に加えて諸経費30万円を上乗せしています。
このように、マージン率の内訳は企業ごとに異なりますので、還元率が高いという理由だけで企業を選ばないよう注意しましょう。
6.まとめ:SESの単価相場は80万円程度
SESエンジニアの単価相場をまとめると、以下の通りです。
レベル |
人月単価 |
下請けプログラマー フリーランス |
40万~80万円 |
大手企業プログラマー |
60万~100万円 |
初級システムエンジニア(SE) |
80万~100万円 |
中級システムエンジニア(SE) |
100万~120万円 |
上級システムエンジニア(SE) |
120万~200万円 |
平均 |
80万~120万円 |
出典:比較biz「SES(エンジニア派遣)の費用相場は?料金見積もりをした企業の声を解説」
SESの単価相場は80万円程度であり、エンジニアの職種・業務領域、スキル、企業規模によって上下します。
単価アップを狙うのであれば、今よりも条件の良いSES企業への転職を検討してみましょう。
転職を行う際は、ITに特化した転職エージェントの利用がおすすめです。
ご自身のスキルやキャリアに見合った年収を企業と交渉することができるので、上手く利用して年収アップに繋げていってください。
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こんにちは!
はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役