組み込みエンジニアはオワコン!やめとけ、将来性について解説|組み込みエンジニア
組み込みエンジニアはオワコン、やめとけってなぜ囁かれているの?
組み込みエンジニアの将来性ってそんなに悪いの?
✓本記事の流れ
- ・組み込みエンジニアがオワコンと言われている理由を解説
- ・組み込みエンジニアの将来性と現在の需要を解説
インターネットでは、組込みエンジニアがオワコンと一部で囁かれています。
ただ、組込みエンジニアの将来性や年収も非常に高く、おすすめの職種の一つです。
メリットとデメリットを確認し、自身のキャリアの参考にしてください。
また、次の記事ではそもそも組み込みエンジニアとは何なのかについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
→組み込みエンジニアとは?仕事内容や年収などをわかりやすく解説!
目次
1.組み込みエンジニアはオワコン?
組み込みエンジニアはオワコンと一部インターネットで囁かれていますが、全くオワコンではありません。
その理由はIoT技術の普及により、家電や電子機器がインターネットと繋がることが増えて、組み込みエンジニアの活躍場が広がり、需要は益々上がっているからです。
同様に人工知能(AI)が製品に組み込まれてきており、IoT分野や人工知能分野ではさらに組み込みエンジニアが活躍することが期待されています。
ですので、組み込みエンジニアを目指すのはおすすめです。
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2.組み込みエンジニアはオワコンと言われている理由
一部インターネットで組み込み技術者がオワコンと囁かれている理由は以下の通りです。
- ・残業が多い
- ・人手不足の状態が続いている
- ・バグが多く、納期が厳しい
- ・幅広い知識が求められる
- ・プロジェクトが変わると大変
大きな要因として人手不足や高度な知識や技術が必要だからというものがあります。
特に人手不足が多く、残業が多い理由として、オワコンと言われていることが多いです。
2-1.残業が多い
1つ目の理由として、残業が多く激務になりやすいという点が挙げられます。
なぜ残業が多くなってしまうかというと、企業に勤める組み込みエンジニアがそもそも少なく、1人当たりの業務量が必然的に多くなってしまうからです。
ここで、組み込みエンジニアと一般的なサラリーマンの平均残業時間を比較してみましょう。
職種 |
平均残業時間 |
組み込みエンジニア |
28.4時間 |
サラリーマン |
14.6時間 |
出典:「doda平均残業時間ランキング」「厚生労働省毎月勤労統計調査」
数値を見ると一般的なサラリーマンよりも平均残業時間は2倍程度多く、データからも激務であることが読み取れます。
関連記事:ITエンジニアの残業って多いの?残業が多い理由や減らすコツも解説
2-2.人手不足の状態が続いている
組み込み技術者は慢性的に人手不足が続いている職種のため、オワコンと囁かれています。
一般的な職業であれば、エンジニアと言えど少しずつ人手不足は改善されますが、なぜ組み込みエンジニアはそうならないのか。
人手不足の原因として以下の理由があります。
人手不足の要因
- ・未経験から育成する教育体制が整っていない
- ・C言語など習得難易度が高いプログラミング言語を要する
- ・比較的取り組みやすいエンジニア職へ若い人が流れている
組み込みエンジニアは幅広いスキルが求められ、C言語やソフトウェア、ハードウェアなど専門的かつ幅広い知識の習得をしなければなりません。
そのため、若手が育ちにくい職種となっており、人手不足となっています。
関連記事:ITエンジニアの人材不足って嘘?本当?2023年最新のデータで解説!
2-3.バグが多く、納期が厳しい
3つ目の理由は開発を進めていく中で大量に発生するバグの対処で、納期が厳しくなるからです。
エンジニアの仕事は組込みシステムを開発しクライアントに提供することですが、開発途中は多数のバグが発生し、その対処を行わなければいけません。
そのため、開発だけでなくバグ修正や追加機能搭載という業務が追加されると納期がどんどん厳しくなっていきます。
クライアントによっては、追加機能やバグ修正のことも含め納期を決める場合がありますが、作業について理解が浅いクライアントだと、より激務になる傾向にあります。
2-4.幅広い知識が求められる
幅広い知識が求められることが要因となり、オワコンと言われている現実があります。
他のエンジニア職に比べて、幅広い知識が求められます。
組み込みエンジニアの必要な知識
- ・C言語やJavaといったプログラミング知識
- ・ソフトウェアやハードウェアの知識
- ・IoT関連の知識(IoT分野に進む人)
組み込み技術者はプログラミングの知識に加えて、ソフトウェアやハードウェアに対する知識が要ります。
加えて、IoT業界に挑戦するならネットワークに関する知識を習得しなければいけないため、一般的なエンジニアよりも幅広い知識が求められるでしょう。
以下の記事では組み込みエンジニアに必要なスキルや知識について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
→組み込みエンジニアに重要なスキル6選|必要な知識、資格についても解説
2-5.プロジェクトが変わると大変
基本的に組み込み技術者は企画されたプロジェクトごとに作業を進めていきます。
プロジェクトが変わると業界や新しい知識などイチから知る必要があり、技術領域も幅広いため大変と言われています。
また、年を重ねていくごとに新しい技術や組込みシステム、ソフトウェアなどが出てくるため、常に知識のアップデートはしなければなりません。
そのため、組み込みエンジニア「やめとけ、オワコン、辛い」などインターネットでは囁かれています。
3.組み込みエンジニアの将来性
オワコンと囁かれている組み込みエンジニアですが、実際の将来性についてはどうなのでしょうか。
結論から言うと今後も将来性は高く、年々需要は高まっています。
その理由について詳しく解説していきますので、組み込み技術者を目指す方は確認しておきましょう。
3-1.組み込みエンジニアの現在の需要
組み込みエンジニアはすでに需要が高い職業として広く知られています。
家電製品に始まり、身近にある機器の多くは組込みシステムが使われていて、製品開発に対してエンジニアの数が不足しているのが現状です。
自動車業界や家電業界などの需要が高く、組み込みエンジニアが活躍できる場が幅広くなっています。
3-2.組み込みエンジニアの今後の需要
組み込み技術者の今後の需要は、以下のような理由で高いと言われています。
- ・IoT機器が普及している
- ・AI(人工知能)の開発が進んでいる
●IoT機器が普及している
IoTが普及し始めていることは、組み込み技術者の今後の需要に大きく関わってくると期待されています。
IoTとはモノとインターネットが繋がることで、直接操作しなくても遠隔で操作できる製品のことを指します。
身近にあるIoT製品
- ・スマホで家の鍵を操作する
- ・室内の温度をスマホで操作
- ・賞味期限を管理できる冷蔵庫
また、医療機器や自動車などにもIoT技術は組み込まれてきており、特に遠隔で医療機器を操作できる製品は新型コロナウイルスの影響もあり普及しました。
今後もより生活を便利にするIoT製品が開発・普及する見通しのため、組込みシステムが扱えるエンジニアの需要は高くなる見込みです。
●AI(人工知能)の開発が進んでいる
組込みシステム開発では、AI(人工知能)を搭載した機器や家電の開発も行われており、今後さらに普及するため需要が高まってきています。
AIを使った身近な製品
- ・自動運転搭載の自動車
- ・自立型お掃除ロボット
- ・iPhoneやandroid製品
- ・エアコン
特に自立型お掃除ロボットの「ルンバ」やiPhoneに搭載されている音声アシスタント機能「Siri」はよく耳にすることが多いでしょう。
すでに身近な製品に搭載され始めているAIは今後さらに開発が進むことで、さまざまな機器に普及していくと考えられています。
医療や農業、介護といった人の役に立ち、AI化するとさらに便利になる分野は数多いため期待されています。
更に詳しくは以下の記事で解説しています。
→組み込みエンジニアの将来性はある?需要は高い?【2023年版】
3-3.組み込みエンジニアが活躍できる業界
組み込みエンジニアが携われる仕事は、身近な製品から産業用機器に至るまでさまざまです。
下記画像は、組み込みシステム開発で実際に開発している製品のカテゴリを表したものです。
出典:組込みスキル標準ETSS概説書
最も開発している製品は工業制御・FA機器・産業機器で20.5%、次いでコンピュータ周辺機器・OA機器が10.4%となっています。
身近にある家電機器は5.3%と少ないですが、Iotの需要が高まっているため、上がっていくと予想しています。
活躍しやすい業界
- ・自動車業界
- ・医療業界
- ・家電業界
- ・産業業界
未経験からエンジニア志望として就職するなら、ある程度携わりたい業界を絞っておくことで勉強しやすくなるでしょう。
4.組み込みエンジニアの年収
未経験の方は、就職してどのくらい年収をもらえるのか知りたいという方も多いでしょう。
ここでは、組込み技術者の平均年収や1,000万円以上の高収入は可能なのか解説していきます。
4-1.組み込みエンジニアの平均年収
経済産業省の調べによると、組み込みエンジニアの平均年収は586万円となります。
「令和3年 民間給与実態統計調査」によると日本の平均年収は443万円とされており、組み込みエンジニアの年収と比べると、143万円の差があります。
組み込みエンジニアは地域による年収の違いもあり、大手求人サイト(求人ボックス)「ソフトウェア開発の仕事の地域別給料」によると東京都を中心とした関東地方が最も平均年収が高くなっています。
関連記事:組み込みエンジニアの平均年収は?年収1000万円も目指せる転職方法も解説
4-2.組み込みエンジニアの年代別平均年収
組み込みエンジニアの年代別平均年収についてご紹介します。
年代 |
平均年収 |
20代 |
392万円 |
30代 |
553万円 |
40代 |
636万円 |
50代 |
659万円 |
出典:求人ボックス「ソフトウェア開発の仕事の年収・時給・給料」
20代から30代になる期間は最も年収が上がりやすく、30代の時点で一般的なサラリーマンの平均年収を大幅に超えます。
50代の年収が最も高く659万円となっており、スキルや経験が評価されている結果といえるでしょう。
4-3.組み込みエンジニアは1000万円も可能
組み込みエンジニアは、スキルや経験を身に付けて年収の高い企業に就職することで、年収1,000万円を目指すことが可能です。
以下の表は組み込み技術者を対象とした企業別年収ランキングです。
順位 |
企業名 |
平均年収 |
1位 |
キーエンス |
1,751万円 |
2位 |
東京エレクトロン |
1,309万円 |
3位 |
AGC |
1,075万円 |
4位 |
ソニーグループ |
1,044万円 |
5位 |
住友重機械工業 |
924万円 |
6位 |
三菱電機 |
897万円 |
7位 |
日立製作所 |
890万円 |
8位 |
日本ガイシ |
886万円 |
9位 |
ヤマハ |
885万円 |
10位 |
愛知製鋼 |
833万円 |
企業によっては1,000万円を大幅に超える年収を獲得できる可能性も秘めています。
上記のような企業に入社するには、最低3年以上のエンジニア経験が必須となります。
企業が求めるスキルを身に付けることができれば、大手企業に就職することもできるでしょう。
5.未経験から組み込みエンジニアなるための必要なスキルと資格
年収が高いエンジニアや今後も需要が集まるエンジニアは十分なスキルと資格を持っていることが条件です。
最後に未経験から組み込みエンジニアになるために習得しておくと良いスキルや資格について確認していきましょう。
5-1.組み込みエンジニアの必要なスキル
必要なスキル
- ・プログラミングスキル
- ・アセンブラ言語
- ・ハードウェアの知識、ソフトウェアの知識
- ・OSの知識
未経験の方はまず、プログラミングスキルを身に付けるところから始めよう。
●プログラミングスキル
プログラミングのスキルは目指すうえで欠かせないもので、組込みシステム開発に必要な言語は以下があります。
- ・C言語
- ・C++
- ・Java
特にC言語やC++は利用頻度が高く、組込みシステムを理解する時にも使うため必ず勉強しておきましょう。
プログラミング学習をするなら、オンライン学習サイトの利用か、プログラミングスクールに通うという選択肢が最も効率が良いです。
●アセンブラ言語
アセンブラ言語とは、コンピューターが理解可能な機械語に対応した言語のことで、組込みシステム開発では良く用いられます。
主に使われる場面は、さまざまなマイコンを人間が理解したいときで、システム開発では使用することで効率が上がります。
そのため、アセンブラ言語を学ぶときはマイコンの知識を身に付けておくと良いでしょう。
●ハードウェアの知識、ソフトウェアの知識
一般的なITエンジニアとは異なり、ハードウェアの知識やソフトウェアの知識も組込みシステム開発では重要となります。
具体的には以下の知識を勉強しておくと良いです。
具体的に必要な知識とスキル
- ・スタートアップルーチンなど
- ・組込みシステム開発用のOS
- ・回路図面
- ・マイコン
また、ソフトウェアとハードウェアとの繋がりやシステム開発における流れを理解しておくと、自分がどの作業をしているのかわかりやすくなるためおすすめです。
●OSの知識
組込みシステムにはOSは欠かせない要素であり、技術者として仕事をするならOSについて勉強しておきましょう。
主に使われるOSの種類
- ・ITRON
- ・VxWorks
- ・Linux
- ・Windows
一般的に組込みシステムで使用されるのは、リアルタイムOSと言われる処理の優先度を考えながら早い反応速度で命令できるOSです。
リアルタイムOSに対する知識などは常にアップデートが繰り返されたり、新しいものが出てくるため、常に勉強しておくと良いでしょう。
以下の記事では組み込みエンジニアのスキルについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
→組み込みエンジニアに重要なスキル6選|必要な知識、資格についても解説
5-2.組み込みエンジニアの必要な資格
未経験から組込み技術者として活躍するなら、まずは以下の資格にチャレンジしてみてください。
- ・C言語プログラミング能力検定試験2級
- ・ETEC(組み込み技術者試験制度)
- ・JSTQB認定テスト技術者資格
組み込みエンジニアの資格概要については以下の記事で詳しく解説しています。
取得すべき資格がすべてわかる記事です。
→組み込みエンジニアが取得すべき資格8選【2023年】難易度や必要なスキルも解説
6.まとめ
本記事をまとめると、組み込みエンジニアは「オワコン、やめとけ」とインターネットでは囁かれています。
オワコンと言われる理由
- ・残業時間が多く、納期も厳しいため多忙だから
- ・幅広い知識や経験が必要で大変だから
上記の理由で一部インターネットではオワコンと囁かれていますが、人手不足の観点から今後も大きく需要が高くなると予想されています。
ただし、企業が求めるようなスキルや知識を持っていないと、採用されることは少ないので注意しましょう。
将来性や年収
- ・IoTやAIの発展・普及により将来性はまだまだある
- ・年収は平均586万円とサラリーマンの平均年収に比べて、143万円高い
時代の流れに伴い、人材不足などの影響やIoT・AIの普及により需要は上がっていくと言われています。
平均年収も比較的高く、スキルや資格を持っていれば年収1,000万円を目指すことも可能です。
悲観的な意見もありますが、組み込みエンジニアは年収があって、将来性もあると言われています。
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この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役