ネットワークエンジニアの勉強すべき内容|勉強方法も解説
ネットワークエンジニアの勉強すべき内容がわからない…
ネットワークエンジニアの効率のよい勉強方法は?
✓本記事の流れ
- ・ネットワークエンジニアが勉強すべき内容
- ・実際の勉強の流れを確認しよう
- ・実際の勉強方法とおすすめの本やスクールをご紹介
ネットワークエンジニアの勉強方法は「座学」と「手を動かして勉強」する方法があります。
本記事では、座学での勉強方法と、手を動かして学ぶ方法を知ることができます。
先に読んでおきたい⇒ネットワークエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性をわかりやすく解説!
目次
1.ネットワークエンジニアが勉強すべき内容
まず、勉強方法を確認する前に、ネットワークエンジニアが勉強すべき内容を確認しましょう。
ネットワークエンジニアが勉強するべきことは以下の通りです。
勉強すべきこと
- ・ネットワークの知識(初学者)
- ・IT基礎知識(初学者)
- ・クラウドに関する知識(初学者)
- ・セキュリティに関するスキル(中級者)
- ・ネットワークの構築スキル、機器の知識(中級者)
具体的に解説していきます。
1-1.ネットワークの知識
ネットワークエンジニアを目指すなら、必ず勉強すべき内容がネットワークの知識となります。
具体的なネットワークの知識は以下となります。
基礎知識
- ・プロトコル(ルール)
- ・OSI参照モデル
- ・TCP/IP
詳しくお伝えすると多くありますが、代表的な上記の3つをお伝えします。
プロトコル
プロトコルとは、簡単にお伝えすると規約、規定、決まり事、ルールなどを意味します。
プロトコルはネットワークで通信される際に使用されており、メールの送受信、暗号化、データ圧縮などで利用されます。
例えば、以下のようなプロトコルがございます。
プロトコル
- ・HTTP
- ・FTP
- ・TCP
状況によって、利用されるプロトコルは異なってきます。
OSI参照モデル
OSI参照モデルとは、あらゆるPC、パソコン、タブレット、ネットワーク機器が異なっていても、通信できるようISO(国際標準化機構)によって定められたのが、OSI参照モデルです。
元々はデバイス毎(PCや携帯)に通信ルールがあり、利用する機器が違えば、通信はできませんでした。
OSI参照モデルができたことにより、機器が違っても通信できるようになりました。
ネットワークの基礎知識で最初に覚えるべき技術がOSI参照モデルです。
TCP/IP
OSI参照モデルのあとに作られたのが、TCP/IPです。
TCP/IPはOSI参照モデルと同様で通信のプロトコルです。
元々、OSI参照モデルが標準だったのですが、現在では、TCP/IPが標準となっています。
他にもネットワークの基礎知識は様々ありますが、代表的な3つは最初に抑えておくべき基礎知識です。
1-2.IT基礎知識
ネットワークエンジニアに限らず、全てのエンジニアに必要な知識がIT基礎知識です。
IT基礎知識としては以下のようなものがあげられます。
基礎知識
- ・コンピューター
- ・インターネット
- ・データベース
- ・プログラミング
- ・ハードウェア/ソフトウェア
- ・サーバー
上記の概念を理解しておくと、実際のプロジェクトで役立ちます。
ネットワークの基礎と並行して勉強をするのも良いでしょう。
1-3.クラウドに関するスキル
近年では、クラウド化が進み、今後ネットワークエンジニアとして活躍していくうえでクラウドに関する知識を勉強しておくのがおすすめです。
クラウドとはインターネットなどのネットワーク経由でユーザーにサービスを提供する形態のことをいいます。
クラウドを利用することで、オンライン上でデータのやり取りなどを行えるようになるので、クラウドサービスを利用してシステムを運用することが近年では多くなってきています。
まずはクラウドの基礎から勉強し、クラウドサービスの理解をしていくとよいでしょう。
主なクラウドサービス
- ・AWS(Amazon)
- ・Azule(Microsoft)
- ・GCP(Google)
クラウドの需要が年々伸びており、ネットワークエンジニアがクラウドのスキルを身に付けることで更に市場価値が上がります。
関連記事:クラウド化が進むネットワークエンジニアの需要は?将来性や資格も解説
1-4.セキュリティに関するスキル
ネットワークが拡大すると、サイバー攻撃のような外部からの攻撃を受けることがあります。
そのため、ネットワークを守るためのセキュリティスキルが必要です。
また、セキュリティに関する資格はどれも取得難易度が高く需要も高いとされていることから、取得することでネットワークエンジニアとしての評価を上げることができます。
1-5.ネットワークの構築スキル、機器の知識
ネットワークの構築スキルは複数のコンピュータを通信できるように作るスキルです。
基礎知識を身に付けてから、構築スキルを学ぶとよいでしょう。
ネットワーク構築のプロセスは以下となります。
- ①要件定義(目的)
- ②ネットワークトポロジーの決定、機器の選定
- ③ネットワーク機器の配置
- ④ネットワーク機器の設定
- ⑤テスト&トラブルシューティング
- ⑥ネットワーク監視と維持
ネットワーク構築で最初に勉強すべきは、スイッチ、ルータ、ファイヤーウォールなどがあげられます。
また、ネットワーク機器についても理解する必要がありますので、まずはCisco機器の勉強がおすすめです。
関連記事:ネットワークエンジニアに必要なスキルは?向いている人の特徴なども紹介
2.ネットワークエンジニアの勉強の流れ【3ステップ】
ネットワークエンジニアの勉強の流れをお伝えします。
ネットワークエンジニアになるための手順は以下の通りです。
手順
- ①基礎知識を頭に入れる
- ②資格の取得を目指す
- ③実際に手を動かす
①か②のあとに③を勉強すると良いでしょう。
2-1.基礎知識を頭に入れる
ネットワークエンジニアとして最初にするべきことは、ネットワークの基礎知識を頭に入れることです。
専門用語をはじめ、OSI参照モデルやTSP/IP、進数計算などネットワークの軸となる基礎的な知識を知っておかなければなりません。
簡単な知識はネットワークエンジニアの業務からでも蓄えることができますが、ひとまずは自力で体系的な知識を抑えるようにしましょう。
2-2.資格の取得を目指す
ネットワークの基礎知識を身に付ける方法としては、資格の勉強も良いでしょう。
資格を取得することで、ネットワークの基礎知識を取得を証明できるようになります。
ネットワークの基礎知識を身に付けるなら「CCNA」の資格がおすすめです。
以下の記事ではネットワークエンジニアにおすすめの資格について詳しく解説しているので、ご覧ください。
→【資格7選】ネットワークエンジニアに必要な取得すべきおすすめの資格を解説
2-3.実際に手を動かす
ネットワークエンジニアは、エラーに対応したり失敗を繰り返すことでスキルを覚えれます。
そのため、一通り基礎知識を蓄えたら仮想環境上で実際に手を動かして勉強してみましょう。
慣れるまでは、分からないことが多いですが、ひたすら繰り返していくと覚えていくことができます。
仮想上でネットワーク構築できるサービスは以下です。
仮想環境
両方共、英語版のため、解説を見ながら、ダウンロードしていきましょう。
3.ネットワークエンジニアにおすすめの勉強方法
ネットワークエンジニアに向けた勉強方法を解説します。
勉強方法
- ・本で勉強する
- ・学習サイトを用いる
- ・スクールに通う
- ・勉強会に参加する
また、おすすめの本、サイト、スクールも解説していますので、ご確認ください。
3-1.本で勉強する
ネットワークエンジニアの基礎知識や構築スキルを身に付ける勉強方法として技術本があります。
本で勉強するメリットとしては、比較的安価で購入できることや信憑性の高い情報を得られることが挙げられます。
おすすめの書籍は以下からご紹介します。
[改訂新版] 3分間ネットワーク基礎講座
出典:Amazon
ネットワークとは、という初心者向けの内容からはじまるため、ネットワークに関する知識が一切なくても読み始めることができます。
また、タイトルにもあるように一講座三分で読み終えることができるので、空いた時間があれば読み進めることができます。
ネットワーク超入門講座 第5版
出典:Amazon
スイッチやルータ、LANなど企業ネットワークの理解に必要な基礎知識が分野ごとに幅広く網羅されています。
2022年に内容が刷新されたため、最新のネットワーク環境により適した内容を学ぶことができます。
マスタリング TCP/IP
出典:Amazon
こちらの本はイラストを用いて詳しく説明しており、TCP/IPの基礎を勉強することができます。
また、ベストセラーにも選ばれている本なので、評判も非常に良い本です。
ネットワークの勉強を始めるには、おすすめの本です。
インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門 第2版
出典:Amazon
こちらの本がネットワークの知識がない方が見ると、少し難しく感じてしまいます。
ネットワーク基礎知識を習得したあと、読むことをオススメします。
こちらの本は現場のネットワークを知りたい方には、特におすすめの本です。
関連記事:エンジニアにおすすめの本を厳選!初心者におすすめの本から順に紹介
3-2.学習サイトを用いる
学習サイトでは、無料でたくさんの情報を瞬時に得ることができます。
無料なものと有料のものがあり、有料でも安価で勉強することができます。
ネットワークエンジニアにおすすめの学習サイトは以下の通りです。
ping-t
公式:Ping-t
ping-tは、ITエンジニアの資格試験対策を目的とした無料で使うことができる学習サイトです。
スマートフォンにも対応しており、いつでも資格試験に向けた勉強をすることができます。
ネットワーク基礎資格である、CCNAも基礎のみは無料で問題を解くことができます。
ITBOOK
公式:ITBOOK
ITBOOKでは初心者エンジニアに向けた内容を広く扱っており、TCP/IPやルーティングといった説明でも図を用いながら分かりやすく解説されています。
エンジニア職に興味があっても、「何から手を付ければよいかわからない」という人にとって役立つ基本的な知識が網羅されています。
Udemy
公式:udemy
Udemyは有料動画を販売しているサイトで、213,000以上あるコースの中から自分に合う講座を探すことができます。
動画は買い切りで視聴期間などが設けられていないため、一度購入すれば自分の好きなタイミングで学習することができます。
ネットワークの講座も多くありますので、おすすめの勉強サイトです。
3-3.スクールに通う
スクールに通うことの特徴は、あらかじめ教材が揃えられており、カリキュラム通りに学習を進めることができるということです。
また、分からないことがあればその場で聞くことができるため、独学に比べてより効率的に勉強することができるでしょう。
それでは、おすすめのスクールをご紹介します。
おすすめスクール
ネットワークが学べるスクールには無料と有料があります。
様々な企業の話を聞いてみて、決めるといいでしょう。
名称 |
受講料 |
受講期間 |
特徴 |
就職実績 |
学べる 内容 |
受講形式 |
無料 |
2週間~3ヶ月間 受講期間は選択可 |
未経験専用プログラムでIT業界に精通しているアドバイザーがサポート |
就職率98%以上 |
CCNA LPIC |
オンライン スクール |
|
33,000円~ |
1ヶ月~ |
eラーニングでいつでもどこでも何度でも学習できる |
就職率97%以上 |
CCNA LPIC |
オンライン 個別指導 |
|
158,400円~ (分割コース 4,098円) |
16週間~ |
1人1人に合わせた専用カリキュラムで専任講師によるマンツーマンレッスン |
就職率99% |
要お問合せ |
オンライン マンツーマン |
|
無料 |
3週間〜3ヶ月 |
最短1ヶ月でエンジニアを目指せる転職特化型のスクール |
就職率97.8% |
CCNA LinuC |
通学実践型 マンツーマン |
|
無料 |
2週間〜2ヶ月 |
ITエンジニア専門の転職支援会社が運営 |
就職率98.3% |
LPIC |
通学実践型 マンツーマン |
|
無料/15万円 |
1~2ヶ月 (160時間 |
CCNAの合格率99% |
就職率98% |
CCNA |
オンライン 対面クラス制 |
当社でも無料でスクールを開校しています。気になった方は以下からお問合せください。
4.ネットワークエンジニアのおすすめ資格
ネットワークエンジニアとして取得するべき資格は以下の通りです。
取得するべき資格
- ・CCNA
- ・LPIC
- ・AWS認定資格(クラウドプラクティショナー)
4-1.CCNA
試験概要 |
詳細 |
試験時間 |
120分 |
合格率(%) |
非公開 |
合格ライン |
正答率60%以上 |
目安勉強時間 |
初学者140時間~200時間程度 |
出題数 |
102問 |
出題形式 |
選択形式、ドラック&ドロップ |
受験方式 |
CBT方式(コンピュータでの受験) |
受験費 |
36,960円(税込) |
受験場所 |
全国のテストセンター |
開催時期 |
通年 |
URL |
CCNA認定 公式サイト |
CCNAはアメリカのシスコシステムズ社が運営をする、世界共通のネットワークの入門的な資格です。
国家資格ではなく企業が運営するベンダー資格であるため、取得するためには会社の製品についての知識も必要となってきます。
未経験でもCCNAを取得しておくと、ネットワークエンジニアに転職する際に基礎的な知識とスキルが備わっている証明をすることができます。
4-2.LPIC
試験概要 |
詳細 |
試験時間 |
90分 |
対象試験 |
101試験 and 102試験(5年以内に両方取得すること) |
合格率(%) |
50%前後 |
合格ライン |
正答率65%~70%以上 |
目安勉強時間 |
実務経験有:100時間~ |
出題数 |
約60問 |
出題形式 |
選択問題 |
受験方式 |
CBT方式(コンピュータでの受験) |
受験費 |
101:16,500円(税込) |
受験場所 |
全国のテストセンター |
開催時期 |
通年 |
URL |
LPICはCCNA同様世界基準のベンダー資格で、「Linux」についての知識や技術を認定することができます。
Linuxはサーバーの大半に用いられているOS(オペレーティングシステム)であり、これを取得しておくとサーバーに特化したスキルの証明ができるようになります。
CCNAに比べて試験内容は暗記が必要な要素が多く、コマンドをはじめ丁寧な暗記を繰り返すことでスムーズに資格取得を目指すことができます。
4-3.AWS認定資格(クラウドプラクティショナー)
試験概要 |
詳細 |
試験時間 |
90分 |
合格率(%) |
非公開 |
合格ライン |
700点以上(1000点満点中) |
受験資格 |
18歳以上 |
目安勉強時間 |
1ヶ月~ |
出題数 |
65問 |
出題形式 |
単一/複数選択 |
受験方式 |
CBT方式(コンピュータでの受験) |
受験費 |
12,100円(税込み)ドル計算のため費用は上下する |
受験場所 |
全国のテストセンター |
開催時期 |
通年 |
URL |
Amazonが技術やクラウドの専門知識を検証するために設けた全12種類の認定試験のうち、最も基礎的なものがクラウドプラクティショナーです。
この資格はAWS(Amazon Web Services)クラウドの概念やサービス、用語の基礎的な理解を証明することができるため、就職に際しても十分役に立ちます。
ほかにも、AWS認定資格はエンジニアのレベルに合わせて幅広く扱っているため、成長に合わせてより上位の資格を目指すといいでしょう。
関連記事:【資格7選】ネットワークエンジニアに必要な取得すべきおすすめの資格を解説
5.勉強なしでも未経験からネットワークエンジニアになれるの?
結論
勉強なしでも可能な理由としては、IT業界の大幅な人材不足となっています。
IPA情報処理推進機構DX白書2023年版のよると、8割以上の企業が人手不足と回答しています。
そのため、勉強しなくてもネットワークエンジニアになることが可能です。
近年では、入社後に研修制度を取り入れている企業も多く、未経験から育てる環境が整っています。
未経験からネットワークエンジニアになるのであれば、研修が充実している企業が多いです。
6.まとめ
今回はネットワークエンジニアが勉強すべき内容と勉強方法を解説しました。
勉強方法
- ・ネットワークの知識
- ・IT基礎知識
- ・クラウドに関する知識
- ・セキュリティに関するスキル
- ・ネットワークの構築スキル、機器の知識
まず、ネットワークエンジニアがはじめに勉強する方法としては、ネットワークの基礎から始めるといいでしょう。
ネットワークの基礎を勉強するには「CCNA」の資格がおすすめです。
また、勉強方法としては、本やWebサイト以外で「手を動かす方法」もあります。
手を動かす方法としては、ネットワークシュミレーター(Cisco Packet Tracer、GNS3)を利用して勉強すると、より理解が高まるでしょう。
このようなことで
悩まれています。
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こんにちは!
はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役