基本情報技術者試験とは?試験の難易度・合格率やITパスポートとの違いを徹底解説|IT資格ガイド
IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」の真心です。
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- ・基本情報技術者試験ってどんな試験?
- ・難易度は?どのくらい勉強すれば受かる?
- ・基本情報技術者試験ではどんな問題が出るの?
「志望先の企業は決まっていないけど、エンジニアに転職したい」と考えている方に、汎用的なIT資格として高い人気を誇るのが、「基本情報技術者試験」になります。
エンジニアとしてのスタートラインに立つための知識とスキルが身に付く資格です。
事前に読みたい⇒【初心者向け】ITエンジニアの勉強方法とは?未経験の転職から初期学習のポイントを解説|就職・転職者職業ガイド
目次
1.基本情報技術者試験とは?
基本情報技術者試験の概要や、どのような方におすすめの資格なのか詳しく解説します。
1-1.エンジニアの登竜門に該当する国家資格
以下の表は、基本情報技術者試験の概要についてまとめたものです。
項目 |
詳細 |
主催 |
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) ┗権威性の高い国家資格 |
対象者 |
ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者 |
基本情報技術者試験は、ITエンジニアのキャリアのスタートラインとなる入門資格です。
IT業界に従事するものとしての土台を作り上げる資格なので、あらゆる企業で役に立つ汎用性が特徴です。
1-2.エンジニアへ転職する方は取得推奨
「IT業界で働いてみたい」「エンジニアに転職したい」と考えている方は、基本情報技術者試験の取得をおすすめします。
未経験からエンジニアを目指す方は、前職で得た専門スキルを活かしづらく、アピールポイントに悩むケースが多いです。
エンジニアとして働くうえで必要なスキルを身に付けられるので、入社後の不安解消につながる点も魅力の1つです。
2.基本情報技術者試験の難易度と合格率
基本情報技術者試験の難易度と合格率、勉強時間の目安を解説します。
2-1.難易度は高いが未経験者でも合格できる
▼情報処理技術者試験の難易度表
ITSSレベル |
試験の種類 |
レベル4 |
ITストラテジスト試験 システムアーキテクト試験 プロジェクトマネージャ試験 ネットワークスペシャリスト試験 データベーススペシャリスト試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 ITサービスマネージャ試験 システム監査技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 |
レベル3 |
応用情報技術者試験 |
レベル2 |
基本情報技術者試験 情報セキュリティマネジメント試験 |
レベル1 |
ITパスポート試験 |
基本情報技術者試験は、難易度の高い試験ではありますが、未経験でも合格できる可能性が十分にあります。
「2番目に易しい」と聞くと、基本情報技術者試験は簡単なのかと思いがちですが、合格率は40%ほどなので、入念な対策が必要です。
2-2.合格率はおよそ40%
▼令和元年〜令和5年度試験の合格率
受験年度 |
合格者数/受験者数 |
合格率 |
令和5年度 |
57,278人/121,611人 |
47.1% |
令和4年度 |
38,033人/101,620人 |
37.4% |
令和3年度 |
34,689人/85,339人 |
40.6% |
令和2年度 |
25,499人/52,993人 |
48.1% |
令和元年秋期 |
19,069人/66,870人 |
28.5% |
基本情報技術者試験の合格率は約40%です。CBT方式に変わった令和2年度から合格率が増加傾向にあります。
合格率が増加した理由として、受験形態の違いが挙げられます。
なお、未経験者に限っては、令和5年度試験の合格率が56%と、2人に1人が合格しています。
※受験者1,089人中610人が合格 出典元「情報処理技術者試験(基本情報技術者試験) 統計資料
2-3.勉強時間の目安は50〜200時間
基本情報技術者試験に合格するためには、50〜200時間ほどの勉強時間が必要です。経験者であれば50時間、未経験者は200時間が目安となります。
経験者と未経験者でここまで大きな差が生じる理由は、基本情報技術者試験の出題範囲が広い中で、基本的な知識を有している経験者は勉強する範囲が少なく済むためです。
3.基本情報技術者試験の試験内容
基本情報技術者試験の出題範囲や試験日、合格日についてまとめます。
試験 |
概要 |
科目A (旧午前試験) |
試験時間90分 出題形式多肢選択式(四肢択一) 出題数・解答数 出題数:60問 解答数:60問 合格点:600点(1,000点満点) |
科目B (旧午後試験) |
試験時間100分 出題形式 多肢選択式 出題数・解答数 出題数:20問 解答数:20問 合格点:600点(1,000点満点) |
3-1.基本情報技術者試験の出題範囲
基本情報技術者試験は、科目Aが3分野、科目Bで2分野出題されます。以下の表に出題範囲をまとめました。
種類 |
試験の出題分野 |
試験問題の出題範囲 |
科目A |
テクノロジ系 |
基礎理論 ┗IT業界の基礎知識 コンピュータシステム ┗コンピュータやOSなどの構成要素 技術要素 ┗データベースやネットワーク、セキュリティについての知識 開発技術 ┗設計、テストなど開発工程で行うこと、開発に使用するツールなどの知識 |
マネジメント系 |
プロジェクトマネジメント ┗システム開発におけるQCD(品質、コスト、納期)を管理する方法 サービスマネジメント ┗安定稼働、不正監査に関する知識 |
|
ストラテジ系 |
システム戦略 ┗システムの策定におけるコスト管理、要件の企画 経営戦略 ┗経営戦略、分析、組織としての考え方 企業と法務 ┗財務会計、業務の分析方法、ITに関する法律や規格など |
|
科目B |
情報セキュリティ関連 |
業務におけるセキュリティ管理の重要性について |
データ構造及びアルゴリズム |
プログラミングの根底となるデータ構造、アルゴリズムについて |
3-2.試験日と合格発表日はいつ?
基本情報技術者試験の試験は随時開催されています。全国47都道府県にあるテストセンターで受験する形式です。
なお、合格発表は受験月の翌月中旬に行われます。
4.基本情報技術者試験とITパスポートの違いは?
基本情報技術者試験以外にも、IT未経験者におすすめの資格として、「ITパスポート試験」が挙げられます。
以下は基本情報技術者試験とITパスポートの違いを表にしたものです。
比較項目 |
基本情報技術者試験 |
ITパスポート |
受験対象者 |
ITエンジニアに必要なスキル身に付けたい方 |
IT業界で働くうえで必要最低限の知識を身に付けたい方 |
難易度や合格率 |
ITSSレベル2 合格率:約40% |
ITSSレベル1 合格率:約50% |
勉強時間の目安 |
経験者:50時間 未経験者:200時間 |
経験者:50時間 未経験者:100時間 |
合格ライン |
正答率:6割 科目Aで600点(1,000点満点) 科目Bで600点(1,000点満点) |
正答率:6割 総合得点:600点(1,000点満点) 3分野の評価点がそれぞれ300点以上(1,000点満点) |
出題範囲 |
テクノロジ系 マネジメント系 ストラテジ系 情報セキュリティ関連 データ構造及びアルゴリズム |
テクノロジ系 マネジメント系 ストラテジ系 |
4-1.基本情報:実践的なエンジニアのスキルが身に付く
基本情報技術者試験の問題は現場で活躍するエンジニアが作成しているため、より実践的なスキルを身に付けられるのがメリットです。
ITパスポートの内容も一部包括したうえで、さらに出題範囲が広い試験なので、難易度は比較的高めです。
4-2.ITパスポート:IT業界の基礎知識が身に付く
ITパスポートは、IT業界で働くうえで最低限必要な基礎知識が身に付く試験です。合格率は約50%で、情報処理技術者試験の中で最も難易度の低い国家資格となります。
ITそのものに対する知識を深める試験なので、未経験からIT業界に転職する際の不安を払拭する契機となります。
5.基本情報技術者試験を取得する3つのメリット
基本情報技術者試験に合格することで得られるメリットを3つ紹介します。
5-1.開発・インフラともに転職を有利に進められる
基本情報技術者試験では、エンジニアの土台となるスキルが身に付きます。開発・インフラともに転職活動が有利になる点がメリットです。
権威性の高い国家資格なので、未経験からの転職でも十分なアピールポイントになり得ます。
システムエンジニア、インフラエンジニアなど、キャリアパスを広げる際の土台となるため、着実にスキルアップしてきたい方にもおすすめです。
5-2.未経験ゆえの業務への不安を解消できる
学習内容が実際の業務に役立つケースがあり、就業に対する不安が和らぐ点がメリットです。
基本情報技術者試験の学習を進める過程で、実践的なエンジニアのスキルが身に付きます。
5-3.スキルアップの足がかりとなる
基本情報技術者試験の取得をきっかけに、応用情報技術者試験やネットワークスペシャリストなどの上位資格の足がかりとなります。
技術書に記載されている内容が分かるようになり理解度が深まるため、勉強するほど業務に役立つ知識が増えてモチベーションが上がる好循環を生み出します。
6.基本情報技術者試験のおすすめの勉強方法
基本情報技術者試験は以下の3ステップで学習を進めるのがおすすめです。
①スケジュールを決める
②参考書や動画教材で知識をインプット
③問題集を繰り返し解いてアウトプット
まずは学習スケジュールを立てて、いつまでに取得するのか目標を決めてから勉強に取り組むのがおすすめです。
基本情報技術者試験は随時試験を開催しているため、期日を設定しないと気の緩みが生じて学習に身が入らなくなる場合があります。
インプットした知識は、時間経過とともに失われてしまうため、問題を繰り返し解くアウトプット作業を通じて、定着させるのが試験合格のポイントになります。
一般的な資格試験であれば過去問を解くことで、より実践的な対策が可能ですが、基本情報技術者試験は令和2年度試験以降の過去問が公開されていません。
参考書や問題集に付属する模擬試験で試験の傾向を掴むのがおすすめです。
7.基本情報技術者試験の申し込み方法
基本情報技術者試験の申し込みは、以下の5ステップになります。
- CBTS受験者専用サイトから利用者IDを作成
- 試験会場や日時を選ぶ
- 受験料7,500円を支払う
- 試験当日
- 合格発表
まずはCBTS受験者専用サイトから利用者IDを作成します。過去にITパスポート試験で利用者IDを発行した方も、改めてID登録が必要です。
受験月の翌月中旬になると合否が開示されます。情報処理推進機構ホームページから合否の確認が可能です。
8.インフラエンジニアへの転職ならユニゾンキャリア
- ・未経験からインフラエンジニアへ転職したい
- ・けど何から始めれば良いか分からない
- ・そもそも自分の年齢、キャリアで転職できるのかも不安
- ・どの企業なら安心して働けるだろうか
上記の悩みをお持ちの方は、ユニゾンキャリアまでご相談ください。
8-1.ユニゾンキャリアのサービス特徴
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8-2.ユニゾンキャリアの転職成功事例
ー転職のきっかけを教えてください!
広島から東京に帰りたくて、公務員を辞めたことがきっかけです。
自分は好奇心旺盛な性格ということもあって、学生時代からIT業界に興味があったので、良いタイミングだと思いました。
例えばネットワークという単語は、知らないうちは気になりませんが、一度その単語を聞くと、どのようなものなのか詳しく調べる癖があります。知りたい!という気持ちが人より強いんだと思います。
他にも、前職でexcelやwordを教えたりする業務が楽しくて、もっとパソコンに詳しくなりたいという思いが強くあったことと、前職の労働環境がかなり悪くて…かなり過酷だったことも、未経験からIT業界への転職を決意するきっかけになりました。
ー転職活動時に不安だったことはありますか?
職務経歴書の作成や面接対策は特に困らなかったですね。
ただ、少年院の職員という珍しい仕事をしていたこともあり、採用してくれるか…という不安はありました。
他にも、ITは完全未経験からの挑戦なので仮に採用されたとしても、本当にITの仕事をさせてもらえるのか不安でした。
色々な不安はユニゾンキャリアさんに相談して、しっかりと未経験からエンジニアの経験を積める企業を紹介してもらったことで無くなっていきました。
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この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役