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新卒でSESはやめとけ?SES企業のメリットと就活対策を解説

新卒でSESはやめとけ?

SES企業はやめとけって聞くけど本当なの?

新卒でSES企業への就職を考えてるけど何をしたらいいのかな…

本記事の流れ

  • ・新卒がSES企業をやめとけと言われている理由を解説
  • ・メリットも多数!新卒がSES企業で働くメリットを解説
  • ・新卒がSES企業で働くためにやっておくべき就活対策

本記事では、新卒でSES企業の就職を検討している人に向けてSES企業のメリット・デメリットを解説します。

また、新卒でSESを目指す方がやってくべき就活対策や、就職後のキャリアパスについても紹介しています。

新卒でSES企業への就職を考えている方や、SES企業についての理解を深めたい方は是非参考にしてください。

「そもそもSESとはどのような意味か分からない」、「SESの優良企業とやばい企業を見分けるためのポイントが知りたい」という方は、以下の記事をご覧ください

【図解】SES(システムエンジニアリングサービス)とは?プロが教える7つのポイント

目次

1.新卒で知っておくべきSESの知識

SESの契約内容

SESの契約内容

新卒でIT業界に興味を持っている人は「SES」という言葉を1度は耳にしたことがあるでしょう。

SESとは「システムエンジニアリングサービス」の略称で、クライアントにSE(システムエンジニア)をはじめとするエンジニアの技術力と労働力を提供する契約形態のことです。

つまり、SES企業はクライアントと上記の契約形態を結んでいる企業のことです。

1-1.SESとSEの違い

SESは契約形態のことを指す言葉であるのに対して、SEは職種の名称のことを指しているという違いがあります。

言葉が似ている両者ですが、その意味は明確に異なるのです。

新卒でIT業界を志望している人は、SESとSEの言葉の意味を混同しないように注意しましょう。

どちらもIT業界では基本的なワードですので、正しく認識しておきたいところです。

では次に、SESとSEのそれぞれの言葉の意味を詳しく説明していきます。

SES

前述したように、SESは「システムエンジニアリングサービス」の略称で、クライアントにエンジニアの労働力および技術力を提供する契約形態を意味する言葉です。

SESでは、クライアントのシステム開発や運用・保守業務において、エンジニアを派遣して貢献していきます。

SE

一方、「SE」は「システムエンジニア」の略称で、ITエンジニアの職種の1つを指しています。

SEは、クライアントの要望をもとに、システム・ソフトウェアの設計や構築を行うことが主な業務です。

このようにSESが雇用形態である一方、SEは職種の名称を指す言葉という明確な違いがあります。

1-2.SES契約と派遣契約の違い

SES契約と派遣契約の大きな違いは、エンジニアへの指揮命令権がどこに属しているのかという点です。

SES契約と派遣契約は、ともにクライアントにエンジニアを派遣させる契約形態のことなので、一見、違いがないように思われがちです。

しかし、両者にも明確な違いが存在しますので、注意深く見ていきましょう。

SES契約

SES契約はSES企業側に指揮命令権があります。

つまり、クライアントに派遣されたエンジニアは、最終的に派遣先ではなく、派遣元のSES企業の指示に従って業務を遂行することになります。

派遣契約

派遣契約は常駐先のクライアント側に指揮命令権があります。

そのため、エンジニアは派遣元のSES企業ではなく、派遣・常駐先のクライアントの指示に従って業務を遂行していきます。

このように、SES契約と派遣契約は、エンジニアへの指揮命令権がベンダー(SES企業)側に属すのか、クライアント(派遣先)側に属するのかという違いがあります。

1-3.SIerとSESの違い

SESはエンジニアを提供するサービスである一方、Slerはクライアントのシステム開発や保守・運用業務を受託して利益をあげることをビジネスモデルにしている企業という違いがあります。

では、SESとSlerそれぞれの中身をより詳しく説明していきます。

SES

SESとは、SES企業がクライアントにエンジニアの技術力や労働力を提供するサービス形態のことです。

SESの場合、エンジニアが業務遂行することのみが報酬の担保になり、設計・開発したシステムをはじめとする成果・納品物には責任が発生しないという特徴があります。

SIer

Slerは、クライアントのシステムの設計・開発や運用に関わる業務を下請けとして請け負う企業のことです。

Slerは、納品したシステム(成果物)自体に責任が発生し、成果物に基づいて報酬が発生するという特徴があります。

このように、SES企業とSler企業はビジネスモデルが異なることのほかに、どの行為に対して責任と報酬が発生するのかという点でも大きな違いがあります。

【→関連記事:SESとSIerの違いやそれぞれのメリット・デメリット

1-4.SES企業で働くエンジニアの年収

結論から言うと、新卒でSES企業に入社した場合の平均年収は約300万円です。

新卒の場合、IT系以外も含めた一般的な職業の平均年収は約200~250万円と言われているので、平均よりは高い傾向があります。

さらに、SES企業で現場経験を積んでITに関する知識・スキルを身に付けていけば、昇給していき、年収もアップしやすい傾向があります。

2.SES企業はブラック?新卒でSES企業はやめとけと言われる理由

インターネットやSNSでは、SES企業に対してブラックな印象を持っている方が「新卒でSESへの就職はやめとけ」という意見を述べているのを目にすることがあります。

ではなぜ、SESがブラックなイメージを持たれて、新卒入社は「やめとけ」と言われることがあるのか、その理由や背景を解説していきます。

【→関連記事:SESがやめとけと言われている理由や優良企業への転職方法

2-1.下請け企業である

IT業界の多重下請け構造

IT業界の多重下請け構造

新卒でSES企業への入社がやめとけと言われる理由の1つ目は、SESが下請け企業であるからです。

IT業界の構造上、下請け企業ではプロジェクト内での立場が弱く、クライアントの無理な要望にも応えなければいけません。

そのため、SES企業ではITの世界において、自分が本当に実現したいことができず、ジレンマを抱えて仕事をしなければいけない可能性があります。

また、下請けになればなるほど、報酬を中抜きされて年収が低くなる傾向があることもブラックなイメージが持たれやすい原因です。

2-2.職場環境の変化が多い

新卒でSES企業への入社がやめとけと言われる理由の2つ目は、職場環境の変化が多くなる傾向がある点です。

SES契約の構造上、エンジニアは一定期間で派遣先を変えることになります。

そのため、その度に現場で新しい人間関係を築いたり、職場の環境に適応する必要があり、そのことにストレスを感じる方もいるでしょう。

2-3.指揮権が曖昧になりがち

新卒でSES企業への入社がやめとけと言われる理由の3つ目は、指揮官が曖昧になりがちな点です。

先ほど説明したように、SES企業の雇用形態は本来、クライアント側にエンジニアの指揮命令権はありません。

しかし、派遣先の現場によっては、クライアントから残業や休日出勤の指示を受けてそれに従わざるを得ないことも多々あることが実状です。

SES企業とクライアントの板挟みになることにストレスを感じる人もいます。

2-4.エンジニア業務ができず家電量販店で働く場合がある

労働環境の悪いブラックなSES企業に入社してしまうと、新卒の研修と偽って家電量販店やコールセンターで働かされることがあります。

SES企業によっては新卒で入社後1年以上、家電量販店やコールセンターに派遣させることもあり、エンジニア業務を担当できません。

そのような企業には絶対に入社してはいけません。

口コミや面接で確認をしましょう。

【→関連記事:家電量販店やコールセンターに派遣させるSES企業の実態や対処法・見分け方

2-5.経歴詐称して働かせる

SESにおいては、経験年数が多ければ多いほど優遇される傾向にあります。

経験年数が多い方が選べる常駐先が増えて、SES企業に支払われる報酬も高いです。

そのためブラックなSES企業に入社すると、新卒でも2~5年の経験があると経歴詐称をして、派遣されることがあります。

経歴詐称して働かされることで、クライアント先から求められる基準が高くなり、精神的な負担も大きくなります。

【→関連記事:SES企業で経歴詐称を強いられた時の対処法や見分け方

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3.やめとけと言われるSES企業に新卒が就職するメリット

「SESはブラックでやめとけ」という意見も一部ある一方で、新卒がSES企業で働くメリットもたくさんあります。

新卒がSES企業で働くメリット

  • ・未経験でもエンジニアになれる
  • ・様々な企業で働ける
  • ・人脈が広がる
  • ・スキルを磨くことが出来る
  • ・残業時間が少ない
  • ・責任が軽い

では、それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。

3-1.未経験でもエンジニアになれる

新卒がSES企業で働くメリットの1つ目は、未経験でもエンジニアになりやすい点です。

高度なITの知識・スキルを必要とする自社開発の企業やSlerに比べて、SES企業は文系出身者やIT業界未経験者でも積極的に採用している企業が数多くあります。

そのため、エンジニアとしての最初のキャリアのスタートとして、SES企業を選ぶのは選択肢として大いにアリでしょう。

【→関連記事:未経験からSESに入社する方法やメリット・デメリット

3-2.様々な企業で働ける

新卒がSES企業で働くメリットの2つ目は、さまざまな企業で働けることです。

SESの雇用形態は、一定期間が経過し契約期間が終了すると、派遣先が変わるという特徴があります。

そのため、SES企業で従事している社員は、短期間でさまざまな業種の企業でプロジェクトに携われるので、幅広いITスキルを身に付けやすいでしょう。

3-3.人脈が広がる

新卒がSES企業で働くメリットの3つ目は、人脈が広がりやすいことです。

SES企業のエンジニアは、クライアントの社員など、他社の人との交流を持つ機会が多くあります。

そのため、積極的にコミュニケーションを取り、たくさんの人と関わることで、今後のキャリアに役立つ人脈を広げることも可能です。

3-4.スキルを磨くことが出来る

新卒がSES企業で働くメリットの4つ目は、エンジニアとして長期的に活躍できる幅広いITスキルを磨くことができる点です。

エンジニアは実際に現場経験を積むことでITの知識・スキルを身に付けて市場価値の高い人材に成長していく職業です。

SES企業に所属しているエンジニアはさまざまなクライアントの現場を経験できるので、業務を通してより実践的なITスキルと知識を学ぶことができます。

3-5.残業時間が少ない

新卒がSES企業で働くメリットの5つ目は、残業時間が少ない傾向がある点です。

SES企業は、事前にクライアントと契約を結ぶ際に、派遣先でのエンジニアの労働時間を事細かに決めます。

その際に、残業時間についての取り決めもされます。

SESはエンジニアへの指揮命令権がクライアント側ではなくSES企業側にあるので、基本的に派遣先のクライアントに不当に長時間の残業は強いられないという安心感があります。

3-6.責任を問われない

新卒がSES企業で働くメリットの6つ目は、責任が重大な仕事が任されにくいという点です。

SES企業はクライアントの下請けでシステムの設計・開発や保守・運用などの業務を行なっているため、エンジニアは余程重大な失態を犯さなければ大きな責任を問われることはほとんどありません。

SES企業のエンジニアは業務に重大な責任が伴わないため、比較的ストレスも少なく働けるでしょう。

【→関連記事:SESのメリット・デメリットや向いていない人の特徴

4.新卒がホワイトなSES企業を見分けるポイント

SES企業のなかには、働きやすい環境が整備されている企業だけでなく、残念ながら労働者を搾取するブラック企業も一部存在しているという現実があります。

そこでこの章では、新卒がホワイトSES企業を見分けるポイントを解説していきます。

SES企業を見分けるポイント

  • ・福利厚生の充実度
  • ・給料や昇給
  • ・口コミ
  • ・企業のホームページ

4-1.福利厚生の充実度

新卒がホワイトなSES企業を見分けるポイントの1つ目は、福利厚生が充実しているかどうかです。

福利厚生のなかでも、健康保険や雇用保険などの社会保険の制度が整っているかに着目しましょう。

SES企業のなかには従業員に社会保険制度に加入させない法律違反の悪徳企業も一部存在するので注意が必要です。

4-2.給料や昇給

新卒がホワイトなSES企業を見分けるポイントの2つ目は、給料などの待遇面や昇給制度が充実しているかどうかです。

入社した場合に自分の希望するラインの給料を毎月もらえるか、また昇給制度や評価体制がしっかり整っているかを事前に確認しましょう。

残業が発生した場合は、残業代も別途きちんと支払われるかどうかも注意して見るべきポイントです。

4-3.口コミ

新卒がホワイトなSES企業を見分けるポイントの3つ目は、口コミの内容が良いかどうかです。

インターネット上には、実際に企業で働いている従業員の口コミがまとめられている口コミサイトが複数存在します。

そのような口コミサイトを見たときに、評価が著しく低かったり、悪い口コミが多く見受けられたりする企業はブラック企業である可能性が高いので入社は避けた方がよいでしょう。

 

4-4.企業のホームページ

新卒がホワイトなSES企業を見分けるポイントの4つ目は、企業のホームページを閲覧することです。

自分が選考を受けようとしているSES企業のホームページは面接の前に必ず目を通して、ページ内に採用条件や福利厚生、待遇、残業代などについて明記されているかをチェックしましょう。

ホームページ内に求職者が知りたい就労条件についての情報が曖昧に記載されている場合、そのSES企業はブラック企業の可能性があります。

【→関連記事:SES企業の優良企業やブラック企業の見分け方

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5.新卒でSES企業への就職に向いている人

当然、すべての人が新卒でSES企業に就職することに必ずしも向いているわけではありません。

そこでこの章では、新卒でSES企業への就職に向いている人の特徴を紹介していきます。

SES企業に向いている人

  • ・実務経験を積みたいエンジニア未経験者
  • ・大手企業で働いてみたい方
  • ・将来フリーランスとして独立したい方

5-1.実務経験を積みたいエンジニア未経験者

新卒でSES企業への就職に向いている人の特徴の1つ目は、未経験からでも実務経験を積みたいと考えている方です。

SES企業に就職すると新卒でも比較的早い段階で運用・保守などの案件に携わることが可能です。

また、さまざまなクライアントの現場で豊富な実務経験を積んでいくことも期待できます。

5-2.大手企業で働いてみたい方

新卒でSES企業への就職に向いている人の特徴の2つ目は、大手企業で働いてみたいと考えている方です。

SES企業にエンジニアとして入社すると、派遣・常駐先のクライアントが業界でも名の通っている大手企業であるケースがよくあります。

なかには新卒で正社員として入社するにはかなり難易度の高い大手企業の現場で働ける場合もあるので、大手企業で働きたい新卒者にはSES企業はおすすめです。

5-3.将来フリーランスとして独立したい人

新卒でSES企業への就職に向いている人の特徴の3つ目は、将来フリーランスとして独立したいと考えている方です。

新卒でSES企業に入社すると、数年間でさまざまなクライアントの現場を経験できるので、自分のコミュニケーション力次第でさまざまな方とコネクションを築き上げることができます。

そのため、自分の立ち回りによっては、SES企業で築いたIT系職種の人たちとのコネクションを活かして、将来的にフリーランスで独立して仕事を受注することも可能になります。

弊社ユニゾンキャリアでは、IT専門の就活・転職の支援サービスを行っています。

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6.新卒がSES企業で働くためにやっておくべきこと

新卒の方がホワイトSES企業に就職するためにはいくつかの事前準備が重要です。

SES企業内定への事前準備

  • ・プログラミングスキルの習得
  • ・知識の習得
  • ・資格を取得する
  • ・ポートフォリオの作成

では、それぞれの項目を詳しくみていきましょう。

6-1.プログラミングスキルの習得 

SES企業に就職したい新卒が事前にやっておくべきことの1つ目は、プログラミングスキルの習得です。

なかでもとくに習得しておきたいプログラミング言語は以下の3つです。

  • ・Java
  • ・C言語
  • ・PHP

では、なぜこれらのプログラミングスキルの取得がおすすめなのか、その理由を解説していきます。

Java

Javaの習得が新卒でSES企業に就職したい人におすすめの理由は、すべてのプログラミング言語の基本が詰まっており、またその知名度の高さから学習教材も豊富で挫折しにくいからです。

200種類以上あるプログラミング言語のなかで、Javaはもっとも知名度のある言語といっても過言ではなく、現場で使用される頻度も高いです。

そのため、Javaを学ぶことで、すべてのプログラミング言語に通じるオブジェクト指向などの汎用的な知識を身につけられます。

また、インターネット上にノウハウも溢れているので初心者でも取り掛かりやすい言語であると言えるでしょう。

C言語

C言語の習得が新卒でSES企業に就職したい人におすすめの理由は、SES企業の業務で必要不可欠なOSやコンピューターについての理解を深められるからです。

C言語はLinuxをはじめとするOSを構成しているもとになっているので、C言語を学ぶことでコンピューターの複雑な動作をある程度知識として身に付けられます。

また、C言語もJava同様にさまざまな場面で使用されているので、習得すればあらゆるシステムの開発業務に活かせます。

PHP

PHPの習得が新卒でSES企業に就職したい人におすすめの理由は、構文がシンプルで初学者でも取り組みやすいからです。

PHPは他のプログラミング言語と比較して圧倒的に簡素な構文で構成されているという特徴があります。

また、PHP向けの書籍や学習サイトも充実しているため、新卒でも時間をかけずに実際に手を動かしながらマスターすることが充分可能なプログラミング言語です。

6-2.知識の習得

SES企業に就職したい新卒が事前にやっておくべきことの2つ目は、ITに関する知識の習得です。

エンジニアが身を置くIT業界は、さまざまな専門用語をはじめとして業務を遂行する上で身に付けておきたいIT知識が数多くあります。

そのため、新卒の場合でも最低限、就活前に基礎的なIT用語の意味は理解しておきましょう。

6-3.資格を取得する

SES企業に就職したい新卒が事前にやっておくべきことの3つ目は、IT系の資格を取得することです。

中でも特におすすめの資格は以下の2つです。

  • ・ITパスポート
  • ・基本情報技術者試験

では、それぞれの資格がどのように役立つのかについて解説していきます。

ITパスポート

試験概要

詳細

試験時間

120分

合格率

50%

目安の勉強時間(難易度)

初学者 50時間~80時間

出題数

100問

出題形式

四肢択一式

受験費

7,500円(税込)

受験方式

CBT方式(コンピュータでの受験)

受験場所

全国(試験会場)

開催時期

通年

URL

公式ページ


新卒でSES企業に入りたい人がITパスポートを取得するメリットは、認知度が高いため就職活動の場で評価されやすいからです。


ITパスポートは基礎的なITの知識が問われる国家資格として広く認知されています。

そのため、習得することでITについての最低限の知識があると証明でき、資格を取得していない人と差別化を図ることができます。

基本情報技術者試験

試験概要

詳細

試験時間

科目A:90分

科目B:100分

合格率

25%

目安の勉強時間(難易度)

初学者 200時間

出題数

科目A:60問

科目B:20問

出題形式

科目A:多肢選択式(四肢択一)

科目B:多肢選択式

受験方式

CBT方式(コンピュータでの受験)

受験費

7,500円(税込)

受験場所

全国のテストセンター

開催時期

通年

URL

公式ページ


新卒でSES企業に入りたい人が基本情報技術者試験を取得するメリットは、より幅広いITについての知識を事前に自分のものにできるからです。

基本情報技術者試験もITパスポート同様に国家資格ですが、ITに関する知識以外にもマネジメントや企業経営についても問われるので、習得することでそれらの知識を身に付けることができます。

新卒で基本情報技術者試験を取得して就職活動に臨めば、大きなアドバンテージになるほか、入社した場合に資格手当をもらえることもあります。

【→関連記事:ITエンジニアにおすすめの資格17選と勉強方法

6-4.ポートフォリオの作成

SES企業に就職したい新卒が事前にやっておくべきことの4つ目は、ポートフォリオの作成です。

文系出身で、大学ではITや情報系の分野について学べなかった場合は、前述したプログラミング言語や資格を学習・習得しましょう。

そして得られた知識やスキルをわかりやすくポートフォリオにまとめるとよいでしょう。

ポートフォリオを作成することで、採用担当者などの第三者に自分のスキルや実績・意欲を客観的にアピールする材料になります。

【→関連記事:ITエンジニアのポートフォリオの作り方や差をつけるためのコツ

7.新卒でSES企業への就職を目指す時の学習方法

新卒の方がSES企業に就職するためには、プログラミング言語やITに関する基礎知識などを学習しておく必要があります。

学習方法

  • ・独学
  • ・オンラインWebサイトを利用する
  • ・スクールを利用する
  • ・長期インターンシップに参加する

では、それぞれの方法を深掘りしていきましょう。

7-1.独学

新卒でSES企業への就職を目指すときの具体的な学習方法の1つ目は独学で進めることです。

プログラミング言語や資格取得の学習を書籍などを用いて行うことで、自分のペースで知識を吸収していくことができます。

一方、独学のデメリットは、自己管理をしっかりしないといけないのでサボり癖のある人は挫折しやすい点です。

7-2.オンラインWebサイトを利用する

新卒でSES企業への就職を目指すときの具体的な学習方法の2つ目はオンラインWebサイトを利用することです。

インターネット上には、IT系の資格を取得するための学習ができるオンラインWebサイトが複数用意されています。

それらを有効活用することで、新卒でSES企業に就職できる知識を身に付けることは充分可能です。

7-3.スクールを利用する

新卒でSES企業への就職を目指すときの具体的な学習方法の3つ目は、ITスクールを利用することです。

スクールを利用する1番のメリットは、学習に対するモチベーションを維持しやすい点です。

ほとんどのスクールは専属の講師がマンツーマンで指導してくれるので、独学が苦手な人でも挫折しにくい環境が整っています。

7-4.長期インターンシップに参加する

新卒でSES企業への就職を目指すときの具体的な学習方法4つ目は、長期インターンシップに参加することです。

企業が実施しているインターンシップはほとんどの場合、大学生のみを対象としています。

そのため、インターンシップを利用して内定を得る方法は、転職での中途採用では使えず、新卒時のみにしかできません。

長期インターンシップに参加することで、その企業の業務内容やIT業界全体への理解を深めることにもつながりますので、新卒の場合は積極的にチャレンジしてみてよいでしょう。

8.新卒がSES企業に就職する方法

新卒の方がホワイトSES企業に就職する方法はいくつかあります。

それぞれのSES企業への就職方法を確認して、自分に合った就職方法を見つけましょう。

就職方法

  • ・新卒向けの就活エージェントを使う
  • ・新卒採用に応募する
  • ・長期インターンシップに参加する

では、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。

8-1.新卒向けの就活エージェントを使う

新卒向けの就活エージェントを使用することは、自分1人で就活を進めることに対して不安がある方におすすめです。

就活エージェントでは、求人紹介、エントリーシートなどの書類添削、面接対策のサポートなどを実施してくれます。

そのため自分1人の力で就活対策をするよりも効率よく就活を進められます。

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8-2.新卒採用に応募する 

新卒採用を実施している企業に応募することは、SES企業へ就職するための王道の方法と言えるでしょう。

多くのSES企業では人材不足の背景から新卒採用を実施しているので、実際に応募することでさまざまな企業の選考にチャレンジできます。

ただし、闇雲に応募すればいいというわけではなく、面接練習など事前の対策が選考通過には必要不可欠です。

8-3.長期インターンシップに参加する

長期インターンシップに参加することも新卒でSES企業に就職するためのおすすめの方法です。

IT企業では、大学生などの新卒者向けに長期インターンシップを実施しているところもあります。

そのような企業のインターンに参加して、実力が認められたり、社内の人と良好な関係が築けたりすれば、そのままインターン先の企業に就職が内定することもあります。

9.新卒でSES企業に就職した人のキャリアパス

新卒でSES企業に就職した人の具体的なキャリアパスを紹介していきます。

キャリアパス

  • ・管理職になる
  • ・Slerで受託開発をする
  • ・フリーランスとして独立する
  • ・常駐先に就職する

では、それぞれのキャリアパスの詳細を説明していきます。

9-1.管理職になる

新卒でSES企業に就職した人の具体的なキャリアパスの1つ目は、管理職になる道です。

さまざまなクライアント先に派遣されて業務経験を積み、社内での評価が上がれば、自社内でのポジションが上がり、管理職になる道が開けます。

管理職になると、自社のどのエンジニアをどのクライアントに派遣するかの決定権を任されるなど、裁量権を持ちながら高待遇で仕事を行うことができます。

管理職になるパターンは、社内で昇進するもっとも一般的なキャリアプランです。

9-2.SIerで受託開発をする

新卒でSES企業に就職した人の具体的なキャリアパスの2つ目は、Slerに転職して受託開発の業務に従事することです。

Slerの社員はSES企業とは異なり、基本的に自社でシステム開発などの業務にあたることになります。

SlerはSES企業よりも商流が高いため、転職できれば年収を格段にアップさせることができるでしょう。

【→関連記事:受託開発とは?将来性や年収、メリット・デメリット

9-3.フリーランスとして独立する

新卒でSES企業に就職した人の具体的なキャリアパスの3つ目は、フリーランスエンジニアとして独立することです。

SES企業で数年間経験を積んで、ITに関する専門的な知識とスキルを身に付けられれば、それらの経験を活かしてフリーランスとして独立することが可能です。

フリーランスエンジニアになれれば、会社員のエンジニアよりも高い報酬単価で仕事を受注できるようになったり、場所や時間に縛られずに働けるようになったりとメリットが多いです。

9-4.常駐先に就職する

新卒でSES企業に就職した人の具体的なキャリアパスの4つ目は、常駐先のクライアント企業に就職することです。

自ら積極的にコミュニケーションを取って派遣先のクライアントと良好な関係を築いたり、スキルが認められたりすることで、クライアント企業から直雇用のオファーが来ることがあります。

SES企業のクライアントは大手企業である場合が多いため、直接雇用されることで年収をアップさせることができるでしょう。

10.まとめ:新卒からSES企業に入社するメリットもある

この記事では、新卒のSES企業への就職に焦点を当ててさまざまな事柄を述べてきました。

インターネットやSNS上で一部の人から「新卒でSES企業への就職はやめとけ」と言われている理由は主に以下の3つからでした。

新卒でSESはやめとけの理由

  • ・下請け企業である
  • ・職場環境の変化が多い
  • ・指揮権が曖昧になりがち
  • ・エンジニア業務ができず家電量販店で働く場合がある
  • ・経歴詐称して働かされる

SES企業はIT業界の構造上、どうしても下請けになってしまうので、派遣されるクライアントによっては自分が望んでいない業務にあたらなくてはいけないケースもあります。

一方で新卒がSES企業で働くメリットは以下の6つです。

新卒からSESで働くメリット

  • ・未経験でもエンジニアになれる
  • ・様々な企業で働ける
  • ・人脈が広がる
  • ・スキルを磨くことが出来る
  • ・残業時間が少ない
  • ・責任を問われない

SES企業のエンジニアは、さまざまクライアントのプロジェクトに携われるので、幅広いスキルや人脈を得られる点が大きな魅力です。

また、新卒がSES企業で働くためにやっておくべき就職対策は以下の4つをあげました。

SESに就職するための対策

  • ・プログラミングスキルの習得
  • ・知識の習得
  • ・資格を取得する
  • ・ポートフォリオの作成

文系出身の新卒でも、自分から積極的にプログラミング言語を学んで資格を習得し、得られた知識・スキルをアピールすることで、周囲に差をつけて就活市場で評価される人材になれるでしょう。

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この記事の監修者

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エンジニア

土肥 将司

大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役

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