ITIL®認定資格とは?取得するメリットと勉強方法について解説|インフラ資格ガイド
IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」 の真心です。
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- ・ITIL®認定資格ってどんな資格?
- ・foundationはどのくらいの勉強時間で合格できる?
- ・キャリアパスはどのように広がる?
「キャリアアップのために何か準備しておきたい」「周囲と差を付けられるIT資格を取得したい」
キャリアアップのために資格を取得しようと考える方は多いのではないでしょうか?
希少性の高い資格でいうと、「ITIL®の認定資格」が挙げられます。ITサービスマネジメントに関するスキルを身に付けられる唯一の公的資格で、システム管理者を目指す方におすすめの資格です。
事前に読みたい⇒インフラエンジニアの仕事内容~上流工程・下流工程を解説~|インフラ職業ガイド
目次
1.ITIL®認定資格とは?
ITILはInformation Technology Infrastructure Libraryの略で、ITサービスマネジメントの成功事例集のことを指します。
ITIL®の認定資格とはどのようなものなのか、詳しく解説します。
1-1.ITIL®認定資格はITサービスマネジメントの資格
ITIL®認定資格は、システムの運用・管理に役立つITサービスの品質向上のノウハウが学べる資格です。
そもそも、ITILとはイギリス政府が作成した「ITサービスマネジメントのベストプラクティス集」(成功事例集)のことです。横文字が多いので、表に用語の意味をまとめました。
用語 |
意味 |
ITIL |
ITサービスマネジメントの成功事例をまとめたコンテンツ |
ITサービスマネジメント (ITSM) |
利用者のニーズに合わせて、ITサービスの設計、提供、管理、改善といった活動を行うこと |
ベストプラクティス |
結果を得るための最善の方法や最良の事例のこと |
ITILは、ITサービスマネジメントの世界的な業界標準として普及しており、急速にIT化が進む現代において、需要が増加しています。世界中の企業で実証された成功事例がベースとなっていて、価値が高いのが特徴です。
情報処理やセキュリティ技術、クラウド、ネットワーク構築など様々なIT資格がある中で、ITサービスマネジメントの知識やスキルを扱う資格はITILしかありません。
1-2.ITIL® v3からITIL® 4にバージョンアップ
ITIL®はv3試験とITIL® 4に分かれていましたが、2023年7月31日でITIL® v3試験は終了となりました。現在はITIL® 4のみが受けられます。
v3試験は実務的な内容が中心でしたが、ITIL® 4からは経営戦略に踏み込んだ上流工程の内容を取り込み、バージョンアップされています。
v3がリリースされたのは2011年で、急速にIT化が進み、ビジネス環境がめまぐるしく変化していきました。そのような背景もあり、2019年2月に最新バージョンのITIL® 4ファンデーションが公開されました。
2.【難易度別】ITIL®の資格体系一覧
ITILを管理するイギリスの会社「AXELOS」が公表している、ITIL®認定資格の一覧表です。
各認定資格の条件と特徴など、一覧表に記載されている内容を日本語で以下にまとめました。
資格の種類 |
取得条件 |
勉強時間 |
特徴 |
ITIL® Master ┗上級 |
MPとSLとMPの合格 |
数か月 |
ITIL®の最高難易度。総合的・実践的なスキルが求められる。(日本語非対応) |
ITIL® Practice Manager(PM) ┗中級 |
CDS合格+5つの研修 |
30~60時間 |
【より実践的な活用方法を求める方】 認定は以下の3種 ・PM-MSF ・PM-PIC ・PM-CAI MPやSLよりも詳しいITIL®の活用方法を学べる |
ITIL® Managing Professional(MP) ┗中級 |
ITIL® Foundation合格+研修 |
30~60時間 |
【サービスマネジメントの実務に関わる方向け】 認定は以下の4種 ・DPI ・HVIT ・DSV ・CDS ITを活用したサービス、チーム、ワークフローを成功させるための実践的・技術的な知識を学べる |
ITIL® Strategic Leader(SL) ┗中級 |
ITIL® Foundation合格+研修 |
30~60時間 |
【CTO,CIOなどの役職者向け】 認定はDTISの1種類 ビジネスにおける重要な意思決定を行うリーダーに向けた「ITIL®の深掘り」 |
ITIL® Foundation ┗初級 |
不要 |
20〜40時間 |
ITIL®の基礎を学ぶ入門資格 ┗勉強時間:20〜40時間 |
ITIL® Extension modules |
ITIL® Foundation合格+研修 (AMCSとSDITは研修のみ) |
30~60時間 |
【専門性を伸ばしていきたい方向け】 認定は以下の4種 ・AMCS ・BRM ・SDIT ・ITAM 特定分野のナレッジと原則をまとめた研修 |
出典:AXELOS
3.ITIL®認定資格のメリット
ITIL®資格を取得することで、「ITスキルの拡張」「年収アップ」「転職で有利になる」といったメリットがあります。
3-1将来性の高さが最大の魅力
ITIL®認定資格を取得すると、リーダーとしての考え方や立ち回り、高度なスキルを学べるため、PL、PM、コンサルタントなどキャリアパスが広がるのが特徴です。
中長期的なコスト視点、企業の成長戦略、管理者側の視点など視野が広がり、先を見越した仕事ができます。
転職活動においても、経営側の視点を持てるマネジメントスキルの証明として、大きなアピール材料になります。
3-2.インシデント(セキュリティ事故)の減少
ITIL®認定資格を取得するうえで、インシデント管理のプロセスが学べるので、問題の早期発見や迅速な対応を行う能力を身に付けられます。
サーバーダウンやネットワーク障害、セキュリティ侵害、ソフトウェアのバグといったトラブルに対処できるスキルが身に付きます。
3-3.海外企業への挑戦が可能
ITIL®認定資格は世界共通資格なので、海外企業や外資系企業への転職でもアピール材料となります。
ITILは、世界的な業界標準として普及しており国内含め海外企業でも活用されているからです。
いずれは海外で働きたい、国際色豊かな職場でリーダーシップを発揮したいと考えている方におすすめの資格です。
4.ITIL® 4 Foundation取得におすすめの参考書
ITIL®の認定資格のスタート地点であるFoundationの学習におすすめの参考書は、「IT Service Management教科書 ITIL® 4ファンデーション」です。
分かりやすいテキストによる知識のインプットはもちろん、演習問題によるアウトプット、2回分の模擬試験によって本番に近い対策ができます。
Foundation取得後に上位のITIL®資格に挑戦する方は、参考書が公式シラバスのみである点に注意が必要です。
5.ITIL®認定資格の受験方法
ここでは、ITIL®の受験方法を解説します。
5-1.ITIL®認定資格の受験料
試験の種類 |
通常料金 |
割引料金 |
オンライン試験 |
税込76,385円 |
税込59,400円 |
会場試験 |
税込67,793円 |
税込54,230円 |
ITIL®認定資格の受験料は、オンライン試験が76,385円、会場試験が税込67,793円という料金設定になっています。
株式会社IT&ストラテジーコンサルティングの販売している割引チケットを使えば、オンライン試験が59,400円、プロメトリック試験センターが54,230円で受験可能です。
5-2.ITIL®認定資格の申し込み方法
プロメトリック社 |
ピアソンVUE社 |
①試験の検索 ②プロメトリックID作成 ③試験予約(会場ごとに受験日を選択) ④支払い ⑤受験 |
①ユーザー情報の登録 ②試験予約 ③受験 ※ITIL® 4 ファンデーション試験日本語版は実施していません |
ITIL®認定資格はプロメトリック社とピアソンVUE社の2社から申し込めます。どちらも試験の予約にはアカウントの登録が必要です。
ただし、ピアソンVUE社では日本語試験を受けられません。
日本語試験を受けたい方は、プロメトリック社から申し込む必要があります。
6.ITIL®資格取得後のキャリアパス
ITIL®認定資格を取得後の主なキャリアパスについて解説します。
6-1.インフラエンジニア
安定したITインフラを提供することが求められるインフラエンジニアは、ITIL®認定資格で学んだ内容が役立ちます。
インシデントの減少や緊急時の対応、中長期的なコスト意識など、インフラエンジニアとして大成していく際に必須のスキルを身に付けられるので、インフラエンジニアを目指す方は多いです。
6-2.PL・PMなどのリーダー職
ITIL®認定資格を取得すると、PL(プロジェクトリーダー)やPM(プロジェクトマネージャー)といったリーダー職を目指せます。
資格取得で得られた視野の広さやITサービスのマネジメント方法などを活かして、プレイヤーから統括する立場を目指せます。
6-3.ITサービスマネジメントのスペシャリスト
ITIL® 4 Extension ModulesやITIL® Managing Professionalなどの資格を取得することで、ITサービスマネジメントの専門家としての道が開けます。
これらの資格を通じて、特定の分野における高度な知識やスキルを習得し、組織のサービス価値向上に貢献できます。
高い専門性を持ち、サービスプロセスの最適化や顧客満足度の向上に取り組むことで、ITスペシャリストとして活躍が可能です。
6-4.経営を改善するITコンサルタント
ITコンサルタントは、ITサービスを活用して、企業の課題を解決するプロフェショナルです。問題の発見から、改善のための提案・アドバイスを行います。
そこで役立つのがITサービスマネジメントの知識で、世界中のITサービスの成功事例を参考に、解決策を模索していきます。
また、コンサルティング業以外にも、プロジェクトの進捗管理やテスト運用にも携わることがあるので、Foundationから培ってきたスキルをフルに活用して業務を遂行します。
7.インフラエンジニアへの転職はユニゾンキャリア
- ・転職したら年収は上がるのだろうか
- ・インフラエンジニア転職に有利な資格はある?
- ・どんなスキルなら履歴書や職務経歴書に書ける?
「転職活動をする」と決断して実際に動き始めると、際限なく悩みが生まれてきます。
わからないことが多くて1人では右往左往してしまうことも多々あります。そのような場合は、転職の専門家に相談するのがおすすめです。
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7-1.ユニゾンキャリアのサービス特徴
ユニゾンキャリアは、エンジニア転職に特化した転職・就職支援サービスです。「完全無料」で転職の相談や面接対策、履歴書・経歴書のアドバイスなどを行なっています。
以下のような悩みをお持ちの方は、一度転職の専門家に相談してみることで、不安要素が解消されます。
- ・転職活動の進め方が分からない
- ・自分に合った企業、職種が分からない
- ・履歴書や職務経歴書に何を書けば良い?
- ・どうすればキャリアアップできる?
- ・転職活動までに取得できる資格はある?
あなたのキャリア展望を一緒に考え、希望を実現するための最適なキャリアプランを「完全無料」で提案いたしますので、お電話やLINE、対面などでご相談お待ちしております。
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7-2.ユニゾンキャリアの転職成功事例
・転職しようと思ったきっかけを教えてください。
やっぱり給与面ですね。未経験からエンジニアになったので、最初のうちは給与が低いことは覚悟していたんですが…
とはいえ、自分の年齢を考えるとあまりにも低かったので、生活のこともありますし、モチベーションにも関わってくるので、一番のきっかけはそこですね。
ただ、何の考えや準備もなく「年収上げたいから転職しよう!」となったわけではなくて、キャリアアドバイザーの佐瀬さんから、エンジニアのキャリアアップの流れと、年収の上げ方について詳しく説明を受けました。
それを踏まえて、まずはエンジニアとしてしっかりスキルと経験を積むことを優先して、もう大丈夫かな、というタイミングで転職活動をスタートした形です。
・キャリアアップ転職の結果はいかがでしたか?
選考は4社受けて、全ての企業から内定を頂きました。正直たまたまなんじゃないかなと思います(笑)
4社受けたのですが、すべて上流工程の案件がほとんどで、確実に年収の上がる企業ばかりだったので、内定が出た時は素直に嬉しかったですし、自分の市場価値って思ったより高いんだ…と感じました。
また、年収が100万円以上アップしたのは本当に嬉しかったですね。
・ユニゾンキャリアを利用した感想を正直に教えてください!
めちゃくちゃ正直に言うと、早い!ですね。本当に信頼はしているので。
自分が営業職していた時のスタイルと一緒で、結局はスピードが全てだと思うんです。
佐瀬さんは連絡したらどんな時でもすぐに返してくれる、そこがすごく信頼している部分です。どんなに忙しくても対応してくれるので「この人に任せたら安心だな」と思って頼りました。
というか転職活動のほぼ全てを押し付けちゃったような気がします(笑)
あと、佐瀬さんってパッと見ふわふわした感じなのに、的確なことをサクッと言ってくれる方なので、良いギャップがありました(笑)
ふわふわとか言っちゃったんですけど、本当に佐瀬さんはすごい方だなと思っています。
これからも業務や今後のキャリアについて相談などさせていただく機会もあると思いますので、よろしくお願いします!
転職の結果
- ・年収100万円アップ
- ・下流工程から上流工程の企業へ
ユニゾンキャリアのサポートを受けて転職活動を成功させた方の体験談はこちら⇒弊社を利用した転職者のインタビュー
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この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役