エンジニアとプログラマーの違いとは?仕事内容や年収について解説
エンジニアとプログラマーの違いについて気になっている人は多いのではないでしょうか。
エンジニアはITの知識を身につけた技術者の総称で、プログラマーはプログラミングをしてシステムを作るエンジニアになります。
この記事では、エンジニアとプログラマーの違いについて様々な項目ごとに解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
✓本記事の結論
エンジニアとプログラマーの違いは以下の通りです。
エンジニア |
プログラマー |
|
仕事内容 |
全てのIT技術職の総称 |
プログラミングをしてシステムを作る |
年収 |
544万円 |
429万円 |
スキル |
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資格 |
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⇒【図解付き】エンジニアとは?職種・種類・仕事内容・ITエンジニアの適性までわかりやすく完全網羅!
目次
1.エンジニアとプログラマーの違いとは?
実際にエンジニアとプログラマーにどのような違いがあるのか解説していきます。
1-1.エンジニア
エンジニアとはIT技術者の総称です。
主に工学の専門知識や技術を用いてシステムの開発を行う職業を指します。
エンジニアには様々な種類があり、プログラマーもその一つです。
中でも、一般的にエンジニアと呼ばれるのがシステムエンジニア(SE)です。
システムエンジニアはシステム開発の全工程に携わって開発プロジェクトを取り仕切ります。
開発における代表的な職種のため、「エンジニア=SE」と想像されることが多いです。
●エンジニアの仕事内容
エンジニアはソフトウェアの設計や開発を行います。
クライアントから希望の機能やデザインをヒアリングしてまとめ、それを基にシステムの設計書を作成していきます。
ただ単にクライアントの要望通りに決めるのではなく、予算や納期などの条件を考慮して最適なシステムを完成させる必要があります。
このように開発を企画して遂行するまでの重要な工程を担っているのがエンジニアです。
1-2.プログラマー
プログラマーとはプログラミング言語を使ってシステムやアプリを作るエンジニアのことです。
プログラミングによって開発できるシステムは多岐にわたります。
代表例
- ・SNS
- ・Webサイト
- ・ゲーム
- ・業務効率化ツール
- ・家電製品
例をみてみると、私たちの日常生活に欠かせないものばかりですよね。
プログラマーはこれらのシステムを実際に手を動かして製造していきます。
●プログラマーの仕事内容
プログラミング言語を用いてシステムのプログラミングを行います。
基本的にシステムエンジニアが作成した設計書の通りにコーディング(プログラミング)をしていきます。
主なプログラミング言語としてJavaやPHP、Pythonなどが挙げられます。
コーディング後にプログラミングしたシステムが正常に稼働するかどうかのテストを行うのもプログラマーの役割です。
以下の記事ではプログラマーについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
2.エンジニアとプログラマーの年収の違い
それでは、エンジニアとプログラマーの平均年収の違いについてみていきましょう。
2-1.エンジニアの年収
「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」によるとエンジニアの平均年収は544万円です。
※エンジニアの平均年収は全ての職種(エンジニア)から平均値で算出
全てのエンジニアから平均年収を算出し、専門的な知識や実務経験などのハイレベルなスキルが求められます。
そのためプログラミングに特化したプログラマーよりも高い年収になるのが一般的です。
また、エンジニアの年収についてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
2-2.プログラマーの年収
「求人ボックス」、「賃金構造基本統計調査」のデータから調査した結果、プログラマーの平均年収は429万円です。
プログラマーはエンジニアよりも平均年収が低めです。
理由はエンジニアと比べてできる業務の範囲が限られるからです。
プログラマーは主にプログラミングを行うエンジニアのため、レベルの高い企画や設計といった工程に関わることが難しくなります。
ただ、高年収のプログラマーを目指すことは十分可能です。
プログラマーは技術職なので経験や保有スキルによって年収が変動します。
プログラミングの知識や技術を磨いて企業にアピールできれば、昇給や転職によって大幅に年収アップできるでしょう。
以下の記事ではプログラマーの年収について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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3.エンジニアとプログラマーに求められるスキルや資格の違い
エンジニアとプログラマーになるために必要なスキルを解説します。
合わせて就職活動が有利になるおすすめの資格もご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
3-1.エンジニアに求められるスキルや資格
エンジニアに求められるスキルや資格を解説します。
求められるスキルは以下の通りです。
- ・システム開発スキル
- ・コミュニケーションスキル
- ・論理的思考力
- ・マネジメントスキル
1つずつ解説していきます。
●システム開発スキル
システムエンジニアを目指すなら、システムの企画・設計を行うのに開発技術は必須のスキルです。
加えて開発の流れや専門用語を理解しておくことも重要になってきます。
さらに企画を行う際は、クライアントごとに要望が異なるため、それぞれの希望に合ったシステムを導き出すための知識量も求められます。
●コミュニケーションスキル
システムエンジニアには対人スキルが必要な場面が多くあります。
例えば、クライアントとの商談やチームメンバーとの連携などが挙げられます。
円滑に開発プロジェクトを進めるために、社内外で発揮できるコミュニケーションスキルがあるとよいでしょう。
●論理的思考力
論理的思考とは「物事を整理して道筋立てる考え方」です。
開発プロジェクトは人員配置や予算、納期、クオリティ管理などの複合的な条件を考慮して企画されます。
そこで様々な制限を整理し、システムを納品するまでの最適な計画を練る際に、論理的な考え方が大いに役立ちます。
●マネジメントスキル
システムエンジニアはプロジェクトの進捗管理やエンジニアのマネジメントにも関わります。
そのため、様々なタスクを管理し、組織をまとめ、開発を成功に導くマネジメントスキルが求められます。
また、指示する側に立つ上で意思決定力や問題解決力も活かせます。
システムエンジニアにおすすめの資格は以下の通りです。
- ・基本情報技術者試験
- ・応用情報技術者試験
- ・システムアーキテクト試験
それぞれどのような資格なのか説明していきます。
●基本情報技術者試験
ITの基礎知識を網羅できるエンジニアの入門資格です。
ITの基礎知識からシステムやソフトウェア開発の流れまで幅広いジャンルが出題されます。
企業経営やマネジメントの基礎知識も問われるため、エンジニアをする上で求められる一般知識を身につけることができます。
未経験からIT業界に挑戦したい方にぜひ取得してほしい資格です。
試験概要 |
詳細 |
試験時間 |
科目A:90分 科目B:100分 |
合格率 |
25% |
目安の勉強時間(難易度) |
初学者 200時間 |
出題数 |
科目A:60問 科目B:20問 |
出題形式 |
科目A:多肢選択式(四肢択一) 科目B:多肢選択式 |
受験方式 |
CBT方式(コンピュータでの受験) |
受験費 |
7,500円(税込) |
受験場所 |
全国(試験会場) |
開催時期 |
通年 |
公式URL |
CBT方式:コンピューターを利用して実施する試験
●応用情報技術者試験
高度なITエンジニアを対象とした応用スキルを認定する資格です。
ソフトウェア開発やネットワーク構築をはじめとした、システム開発・設計・構築・運用のハイレベルな知識・技能を問う内容になっています。
取得することで問題なく開発業務を遂行できるスキルを証明できます。
難易度が高いとされる試験ですので、合格に向けた計画的な勉強が必要です。
ITエンジニアとしてのスキルやキャリアアップを目指している方向けの資格です。
試験概要 |
詳細 |
試験時間 |
午前(9:30~12:00):150分 午後(13:00~15:30):150分 |
合格率(%) |
25% |
目安の勉強時間(難易度) |
初学者 500時間 |
出題数 |
午前:80問 午後:11問 |
出題形式 |
午前:多肢選択式(四肢択一) 午後:記述式 CBT方式(コンピュータでの受験) |
過去問 |
|
受験方式 |
CBT方式(コンピュータでの受験) |
受験費 |
7,500円(税込) |
受験場所 |
全国(試験会場) |
開催時期 |
4月、10月 |
URL |
●システムアーキテクト試験
基本情報・応用情報の上位にあたるエンジニアの難関資格です。
試験を通して開発工程の中でも最重要工程である要件定義や設計に必要なスキルを評価します。
実務経験があるエンジニア向けの資格のため、合格率は1割ほどに留まっています。
実践的な技術力やマネジメントスキルが認定されれば、役職のレベルアップや年収の高い企業への転職など、将来の選択肢の幅が広がります。
試験概要 |
詳細 |
試験時間 |
午前Ⅰ(9:30~10:20):50分 午前Ⅱ(10:50~11:30):40分 午後Ⅰ(12:30~14:00):90分 午後Ⅱ(14:30~16:30):120分 |
合格率(%) |
13%~15%前後 |
合格ライン |
60点以上(100点満点) |
受験資格 |
なし |
目安の勉強時間 |
120時間~200時間ていど |
出題数 |
午前Ⅰ:30問 午前Ⅱ:25問 午後Ⅰ:4問 午後Ⅱ:3問 |
出題形式 |
午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一) 午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一) 午後Ⅰ:記述式 午後Ⅱ:記述式 |
受験方式 |
筆記試験 |
受験費 |
7,500円(税込) |
受験場所 |
全国主都市 |
開催時期 |
4月 |
URL |
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3-2.プログラマーに求められるスキルや資格の違い
プログラマーに求められるスキルは以下の通りです。
- ・プログラミングスキル
- ・論理的思考力
- ・情報収集スキル
どのような場面で必要なスキルなのか見ていきましょう。
●プログラミングスキル
プログラミングスキルとは、プログラミング言語から成るコードを打ち込んでシステムやアプリを作る能力を指します。
これはプログラマーにとって仕事を遂行するために欠かせないスキルです。
ただ、使用する言語やルールは開発するシステムによって異なるので注意してください。
●論理的思考力
順序立てて結論を出す力はプログラミングにも活かせます。
例えばコードを打ち込んでエラーが発生したときに、原因を洗い出して突き止め、すぐに修正を行うことができます。
また、同じ言語でもコードの記入方法が複数あるケースがあります。
論理的に考えられれば、その中からより効率的な最適解を導くこともできます。
●情報収集スキル
プログラミング技術は常に進化し続けています。
よくあるのが、プログラミングにもバージョンが存在し、バージョンが上がる度に進化しています。
画期的な方法が生み出されたり最新のアップデートが導入されたりと、業務に必要な新しい情報をインプットしなければなりません。
最新技術を身につけてプログラマーとしての市場価値を高めるためにも、あらゆる情報にアンテナを張って吸収できるスキルが求められます。
プログラマーにおすすめの資格は以下の通りです。
- ・Java Sliver
- ・Ruby技術者認定試験
- ・PHP技術者認定初級試験
各資格について解説していきます。
●Java Sliver
「Java Sliver」はJavaアプリケーション開発に必要とされる基本的なプログラミング知識を有し、上級者の指導のもとで開発作業を行うことができる資格となっています。
Java Sliverの詳細は以下となります。
試験概要 |
詳細 |
試験時間 |
180分 |
合格率(%) |
63.0% |
目安の勉強時間 |
80〜100時間程度 |
出題数 |
80問 |
出題形式 |
選択問題 |
受験方式 |
CBT方式(コンピュータでの受験) |
受験費 |
37,730円(税込) |
受験場所 |
全国のテストセンター |
開催時期 |
通年 |
URL |
●Ruby技術者認定試験
Ruby言語を扱って開発を行うスキルを問う資格です。
Rubyは日本発祥の言語で、コード量が少ないことから短期間かつ少人数で開発ができます。
WebサイトやWebアプリの開発を得意としており、クックパッドや食べログなどの有名サイトにも使用されています。
言語に特化した資格を取得できれば、プログラマーとしての素養を証明することができます。
初心者の方は基本的な知識を身につけられるSilverから挑戦してみましょう。
試験概要
試験概要 |
詳細 |
詳細 |
試験名 |
Ruby Silver |
Ruby Gold |
試験時間 |
90分 |
90分 |
合格率(%) |
非公開 |
非公開 |
合格ライン |
75%以上の正答 |
75%以上の正答 |
受験資格 |
なし |
Ruby Sliverを取得済 |
目安の勉強時間 |
50時間ほど |
約100時間 |
出題数 |
50問 |
50問 |
受験方式 |
CBT方式(コンピュータでの受験) |
CBT方式(コンピュータでの受験) |
受験費 |
16,500円(税込) |
16,500円(税込) |
受験場所 |
全国テストセンター |
全国テストセンター |
開催時期 |
通年 |
通年 |
URL |
●PHP技術者認定初級試験
PHPを使用するための基礎知識を認定する資格です。
PHPはFacebookをはじめとした多くのWebアプリやWebサイトの開発に起用されています。
コードが簡潔で扱いやすい上に高速処理ができるので人気の高い言語です。
未経験でもPHPの資格に合格することで、Web開発のプログラミングに携われるチャンスがあります。
PHP技術者認定試験には「初級」「上級」「ウィザード」の難易度があり、初めてPHPに触れる方には基礎固めができる初級の受験を推奨しています。
試験概要(初級)
項目 |
詳細 |
試験時間 |
60分 |
合格率(%) |
70.0%(初級) |
目安の勉強時間 |
10~50時間 |
出題数 |
40問 |
出題形式 |
選択式 |
受験方式 |
CBT方式(コンピュータでの受験) |
受験費 |
13,200円(税込)/学割6,600円 |
受験場所 |
全国のテストセンター |
開催時期 |
通年 |
URL |
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4.エンジニアとプログラマーの将来性の違い
結論から言うと、エンジニアとプログラマーの将来性はあります。
その理由は「IT業界が人材不足に陥っている」からです。
そのため、日常生活に不可欠なシステムを開発できるエンジニアやプログラマーの需要は高まり続けると予想されています。
具体的なデータを見ていきましょう。
2023年に発表された「DX白書」の調査によると、現在の日本企業の約8割が「IT人材が不足している」と回答しています。
加えて、ITエンジニアは時代を先駆ける最新技術で社会をリードしていく職業です。
仕事内容は日々進化しており、今後も需要は伸びていくでしょう。
このことからもシステムエンジニアとプログラマーの将来性は十分にあると考えられます。
人材不足についての詳しい話は以下の記事をご覧ください。
5.エンジニアとプログラマーのどちらを目指すべき?
結局システムエンジニアとプログラマーのどちらに就職した方がいいのでしょうか。
未経験の方はプログラマーを目指すことをおすすめします。
なぜなら、ITエンジニアとして活躍するにはプログラミングスキルが必須だからです。
システムエンジニアを目指すにしてもプログラミングの設計書を作成する際にプログラミング能力が必要になってきます。
おすすめの将来プランは、プログラマーとして経験を積んだ後にシステムエンジニアにキャリアアップすることです。
プログラミングの実務経験があれば、高度な工程を担当するシステムエンジニアにステップアップしやすくなります。
それに伴い、年収アップや待遇の向上も可能になります。
具体的なキャリアプランについてはこちらの記事をご覧ください。
6.エンジニアとプログラマーの違いまとめ
エンジニアとプログラマーの違いは以下の通りです。
エンジニア |
プログラマー |
|
仕事内容 |
システムを作って設計書を作成する |
プログラミングをしてシステムを作る |
年収 |
485万円 |
429万円 |
スキル |
|
|
資格 |
|
|
エンジニアとプログラマーは担当する開発工程に違いがあります。
合わせて年収や必要なスキルも異なることをお伝えしました。
また、未経験の方はプログラマーを目指すことをおすすめします。
なぜなら、プログラミングスキルの実務経験を積むことがシステムエンジニアへのステップアップに繋がるからです。
今後も需要が伸びていくITエンジニアになるために、まずは資格取得などを通してプログラミングスキルを身につけましょう。
弊社ユニゾンキャリアでは、IT専門の転職支援サービスを行っています。
専任のアドバイザーがあなたの状況をヒアリング。キャリアプランの構築から最適な企業の内定までトータルでサポートいたします。
ご相談から内定まで「完全無料」で利用できますので、お気軽にお問い合わせください。
\本気のITエンジニア転職支援サービス/
※同意なく進めることはありません!
このようなことで
悩まれています。
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はじめに職歴をお聞かせください。
この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役