【職種一覧】エンジニア26種類を年収・将来性・難易度・仕事内容の4つをわかりやすく解説|就職・転職者職業ガイド
IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリアの編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- ・エンジニアの種類って何種類あるの?
- ・何のエンジニアを目指したらよいのだろう?
- ・年収の高いエンジニア職に就きたい!
エンジニアに興味はあるけど、「種類が多くて複雑でよく分からない」「どんなエンジニアの職種が自分に向いているのだろうか?」といった相談を多くいただきます。
たしかに、エンジニア職は複数の職種があるため、自分の性格やスキルに合う職種がどれなのか判断しがたいですよね。
実際、どの職種を選ぶかでキャリアの描き方が大きく変わってきます。
事前に読みたい⇒【簡単図解】ITエンジニアとは?どんな仕事?年収や仕事内容・魅力までわかりやすく解説|就職・転職者職業ガイド
目次
1.エンジニアの職種・種類の基礎知識
ITエンジニアは、職種によって仕事内容や年収、必要なスキルが大きく変わります。
そのため、エンジニアの職種を知ったうえで、キャリアを逆算して職種を慎重に選択する必要があります。
しかし、ITエンジニアは職種の関連性が複雑で分かりにくいのが現状です。
職種が混沌としている背景には以下のようなものがあります。
- ・IT業界の職種は定義が曖昧
- ・IT業界は新しい職種が生まれやすい
- ・転職サイトや、各企業によって名称が異なる
- ・エンジニアは様々な業務や役割を跨ぐことがある
- ・仕事内容はほぼ同じでも名称が異なる職種が存在
IT業界は日本ではまだ比較的若い業界です。
また、IT業界は新しい技術の生まれるスピードが速い業界なため、新しい職種も生まれやすく、呼び名も複雑化しています。
しかし、エンジニアの職種や種類は厚生労働省が分類表を提示しています。厚生労働省の職業分類表をもとに図にまとめました。
これを見ると、世の中でいわれているエンジニアの職種と大きく異なることが分かります。
転職サイトや各企業で名称に相違があるのは、ブランディング観点などから各社が様々なエンジニア名称をオリジナルでつけていることにあります。
また、エンジニアは社内で複数の役割を跨ぐことがあるため、明確に切り分けることが困難です。
この複雑化したエンジニアの職種の名称を、キャリアプランが組みやすいように弊社で分類をまとめました。
2.エンジニアの全名称26種類の分類一覧
以下の職種分類一覧は、厚生労働省の発表する情報と世間的な情報の間を取る形で、職種と種類の分類を行っています。
以下の中から知りたい職種を押すとその解説に飛ぶようになっているので、気になる区分についてはこちらをご利用ください。
2-1.開発エンジニア(システム)
システムの開発エンジニアは、以下の3つに分けられます。
システムの開発エンジニアは、クライアントのニーズや課題解決のために、サーバー、ネットワーク、データベースなどのシステムインフラストラクチャを設計、構築、管理を担っているエンジニアです。
システムの性能や可用性、セキュリティを最適化し、安定した運用を確保します。
クライアントの悩みをヒアリングして課題を汲み取るコミュニケーション能力と、新技術の導入や既存システムの改善により効率的で拡張性の高いシステムを構築するスキルが必要です。
システムの開発エンジニアは、複数工程でチームメンバーと協力してシステム全体のアーキテクチャを策定します。
開発エンジニア(システム)という区分に分けて表記していますが、実際には、開発における上流工程に関わるエンジニアをシステムエンジニア、下流工程に関わるエンジニアをプログラマー(テストエンジニア)と総称で呼ぶことが多くなっています。
2-2.開発エンジニア(アプリケーション)
アプリケーションの開発エンジニアは以下のように分けられます。
アプリケーションの開発エンジニアとは、ユーザーのニーズを理解し、機能的で使いやすいアプリケーションを設計、開発するエンジニアです。
アプリケーションエンジニアが携わるのは、スマホアプリだけでなくWebアプリ、業務アプリなど様々なプラットフォームに対応したソフトウェアを開発します。
アプリケーションのテスト、デバック、パフォーマンスの最適化を行い、安定したソフトウェアを提供します。
アプリケーションエンジニアの多くは、最新の開発ツールやフレームワークを活用し、効率的で高品質なコードを書くスキルが必要です。
自分が実装したアプリが目に見える形で残ることによりやりがいを感じることができます。
2-3.開発エンジニア(組み込み)
組み込みエンジニアとは私たちの身近にある、家電製品や自動車、医療機器などのソフトウェアを開発するエンジニアです。
まずクライアントや顧客のニーズを考えて、より生活を豊かにする製品を企画します。
その後システム設計を行い、ハードウェアとソフトウェアの連携を最適化し、リアルタイム性や低消費電力などの要件を満たすシステムを設計します。
組み込みエンジニアが活躍できる業界は幅広く、主に以下のような業界です。
- ・自動車業界
- ・家電業界
- ・医療業界
- ・電子・電気
- ・航空業界
生活に身近な製品に携わることができるため、やりがいを感じることができます。
また、人工知能(AI)やlotの需要が伸びてきているため、組み込みエンジニアは将来性があるといえます。
2-4.開発エンジニア(その他)
その他の開発エンジニアは主にAIエンジニア、QAエンジニア、ゲームエンジニアの3つに分類しました。
AIエンジニアとゲームエンジニアはかなり高いレベルの技術を要する職業で、未経験から転職する場合はほぼ無理といっても過言ではありません。
また、QAエンジニアはテストエンジニアと混同されがちですが、「品質計画」「動作テスト」「品質管理」「品質改善」「品質保証」の工程を担当します。
内部のテストするのではなく、ソフトウエア全体をテストするといった違いがあります。
これらの仕事はいずれも専門性が高い職業であるといっても差し支えないです。
2-5.インフラエンジニア
インフラエンジニアは上の図のように主に5つに分けられます。
インフラエンジニアとは主に通信ネットワークに関係するもののシステムの基盤となるインフラストラクチャの設計、構築、運用を担当するエンジニアのことです。
ネットワークやサーバー、セキュリティ、クラウドなどの幅広い知識が求められます。
ネットワークエンジニアの仕事内容は、ネットワークの設計・構築・運用、セキュリティエンジニアはシステムのセキュリティ対策の立案、実装です。
システムの安定稼働とパフォーマンス最適化がインフラエンジニアの重要な役割です。
2-6.プロジェクト管理
プロジェクト管理とは主に上流工程に関わっており、システムの企画・設計からプロジェクトの管理や運用に関わるエンジニアです。
システム開発のプロジェクトの計画、実行、監視、コントロールを行います。
システム開発を行う際には、様々な人が関わって一つのプロジェクトを進めています。
適時プロジェクトの進捗を確認し、プロジェクトの目的にずれが生じていないか、同じ方向を向いて取り組んでいるか確認することが必要です。
プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体の管理を、プロジェクトリーダーは技術的な意思決定や問題解決を行います。
時間・人・お金など限られたリソースを効率的に使い、リスク管理を徹底することはプロジェクトの成功の第一歩です。
2-7.その他エンジニア
開発やインフラに該当しないIT知見を持って周囲をサポートする仕事をする人をその他のエンジニアとして分類しています。
他の職種と比べるとエンジニアとしての仕事の割合が低いです。
しかし、それぞれ専門性の高い知識やスキルが求められます。
そのため、「営業職⇒セールスエンジニア」の転職は難しく、「技術職⇒セールスエンジニア」のキャリアアップが一般的です。
3.開発エンジニア名称12種類の年収・仕事内容・転職難易度
開発エンジニアは「システム」「アプリケーション」、「組み込み」の3つに分けられます。
3つに分けた開発エンジニアの業務をさらに細分化した12種類の職種について「仕事内容」「年収」「難易度」について解説します。
※年収は、「求人ボックス、給料ナビ、doda、indeed、マイナビ」に記載されている年収を平均して算出しています。
3-1.システムエンジニア(SE)
システムエンジニアとは、クライアントの要求や課題の解決のためにシステムの設計と開発を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・システムの仕様を決定し、要件定義書や設計書の作成、開発プロセスの管理、テスト計画の立案などを行う
・開発チームへの技術的な指示出しや、品質管理を担当 ・顧客折衝とシステム設計のバランスを取ることが重要 |
年収 |
485万円
・国税庁が発表している「民間給与実態統計調査結果」によると、日本全体の平均年収は443万円であるため日本の平均年収より高い傾向 |
転職難易度 |
★★★★
・転職難易度は高め ・常に高い技術力を求められるため、スキルや実務経験がない未経験からの転職は難しい傾向があります。 |
システム開発における上流工程を担当するエンジニアの総称をシステムエンジニアと呼ぶことが多いです。
そのため、アプリケーションや組み込みなども上流工程を担当していたらシステムエンジニアと呼ばれるため、何の領域を担当するエンジニアかを企業に確認しておくほうが無難です。
3-2.プログラマー(PG)
プログラマーとは、プログラミング言語を扱って作業を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・コンピュータを動かす「プログラミング言語」を使用して、ITシステムの構築や開発を行う
・ソフトウェア開発におけるコーディングを主な職種とし、設計書に基づいてプログラムを作成 |
年収 |
|
転職難易度 |
★★~★★★★
・プログラマーの仕事は主に下流工程を担うため、システムエンジニアと比較しても転職難易度は高すぎることはない ・案件によって使用する言語の種類が複数あるため、複数のプログラミング言語を習得する必要がある ・案件によって転職難易度が変わる |
プログラミングを使用するエンジニアの総称がプログラマーです。
アプリケーションのコーディングを担当したり、ゲームの動作画面を作ったりする人もプログラマーと呼ばれたりします。
こちらも、どの領域を指しているのか確認するようにしてください。
3-3.テストエンジニア
テストエンジニアとは、ソフトウェアが仕様通り動作しているかどうかテストや検証を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・仕様の策定段階から完成まで開発中のプログラムに対してソフトウェアの品質を確保するためにテストの計画、設計、実行、報告を担当
・要件定義書や設計書に基づいて、テストケースを作成し、手動および自動テストを実施 ・バグや不具合を発見し、詳細な報告を行うことで、開発チームがソフトウェアの品質を改善できるようにサポート |
年収 |
|
転職難易度 |
★
・エンジニアの職種の多くが、経験者を優先して採用する傾向があるが、テストエンジニアは比較的未経験からでも受け入れている企業が多い |
テストエンジニアはよくテスターと混同されることが多いですが、テストエンジニアの場合、テスト計画やテストの実施、レポートティング、改善策の立案まで幅広く担当します。
一方、テスターはテストエンジニアが作ったテスト計画書に基づき、バグを発見したり、レポート業務を行ったり、範囲は限定的です。
実際には、プログラマーが兼任していることも多い職業です。
こちらも総称名になるので、担当する領域を確認しておきましょう。
3-4.アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアはユーザーが使用する部分の開発を行うフロントエンドエンジニアと、サーバ側の開発を行うバックエンドエンジニアに分けられます。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・Webアプリ、スマホアプリ、業務のアプリの開発を行う。
・JavaやPython、Ruby、PHPなどのプログラミング言語を使用し、要件定義から設計、プログラミング、運用まで行う。 ・アプリをリリースした後もサービスの向上に向けて機能の追加や改善を行う |
年収 |
526万円
・日本の平均年収より高い傾向 ・エンジニアのほかの職種と比較しても高め |
転職難易度 |
★★★
・人気な職種のため転職希望者が多い ・ソフトウェアやネットワーク、ハードウェアなどシステム開発全般の知識と経験が必要 |
アプリケーションエンジニアには「Webアプリ」「スマホアプリ」「業務のアプリ」の3つの領域があります。
アプリケーションエンジニアと聞いて、多くの方がイメージされるのが、Webアプリやスマホアプリではないでしょうか。
3-5.フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアとは、Webサイトやアプリケーションのフロントエンド(ユーザーが接触する部分)の設計・開発を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・ユーザーインターフェース(UI)の設計と実装などを行う
・HTML、CSS、JavaScriptを使用してWebサイトやWebアプリケーションのレイアウトやデザインを作成し、動的な機能を実装 ・プログラミングのほかにデザインスキルが求められる |
年収 |
611万円
・エンジニアの中でも比較的高年収である。 ・スキルによって年収に差がでやすい職種 |
転職難易度 |
★★★★
・転職希望者が多く、技術の移り変わりが激しいため、転職難易度が高い ・未経験からの転職も可能ですが、プログラミング言語など基礎的な知識は身につけておくのが良い |
フロントエンジニアは、ユーザーと直接触れ合う部分を作成するため、プログラミングスクールなどで人気が高い職種です。そのため、競争率が非常に高い職種となっています。
しかし、実際にはデザインの知識やマーケティングの知識、バックエンドができるといった前提条件が必要になることが多く、競争率が非常に高くなっています。
未経験から転職する場合は、バックエンドエンジニアから入り、技術領域を広げる形でフロントエンジニアを目指すというのが理想的です。
3-6.マークアップエンジニア
マークアップエンジニアとは、デザイナーが作成したWebデザインをWebサイトとして機能するように、文章構成やレイアウト、装飾を指定するエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・HTMLやCSSといったマークアップ言語を使ってWebサイトのコーディングを行う
・コーディングの品質がWebサイトのパフォーマンスに直結するため、ユーザビリティやSEOを意識したコーディングを行う必要。 |
年収 |
549万円
・日本の平均年収より高い傾向 ・HTML5やCSS3など新しい言語を身につけると年収アップを目指せる |
転職難易度 |
★★★★
・未経験からでも比較的参入障壁が低い ・IT技術の発達などによりマークアップエンジニアの需要が低下しつつあるため転職難易度が高め |
Web系のエンジニアは少し、名称が特殊なことが多く、マークアップエンジニアも広義はフロントエンドエンジニアです。
コーディングがメインの仕事になり、言語自体もあまり難しいものではないため、市場価値としては少し低めです。
また、AIを利用したコーディング支援ツールなどが現れて、少しずつですが、市場が奪われてきている領域です。
今後のことを考えると大手を振っておすすめはできないというのが、率直な感想です。
3-7.バックエンドドエンジニア
バックエンドエンジニアとは、WebサービスやWebアプリケーションのバックエンド(ユーザーの目に見えない所)の開発や設計を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・サーバーサイドの設計、開発・保守を担当
・システムの設計や構築、プログラム開発、保守・運用 ・システムアーキテクチャの設計や、パフォーマンス最適化 ・Webアプリケーションの裏側の処理やデータの保存・取得など |
年収 |
|
転職難易度 |
★★★
・転職希望者が多く、転職するには資格取得が必須 ・習得すべきスキルが多いだけでなく、バックエンドで使用するプログラミング言語もフロントエンドエンジニアより難易度が高いため未経験からの転職を目指す場合は準備が必要 |
開発未経験から目指す場合は、バックエンドエンジニアから入るのがおすすめです。
とはいえ、開発側自体がそもそもの競争率が高く転職難易度が高いため、JavaSilverなどの資格を取得してからのぞんだほうが無難です。
フロントエンドエンジニアはバックエンド側の知識を持っていることが多いので、そもそもバックエンドができないと採用されにくいといった背景があったりします。
3-8.サーバーサイドエンジニア
サーバーサイドエンジニアとは、Webアプリケーションの開発で使われるバックエンドエンジニアの名称です。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・構築されたサーバー内に新たな機能を実装させたり、セキュリティ対策を行う
・サーバーサイドの処理を設計、開発、運用保守するエンジニアの職種 ・システム開発と言ってもWebアプリケーションの開発に携わることがほとんど |
年収 |
600万円
・平均値より高い傾向にある。 ・スキルや経験にも左右される |
転職難易度 |
★★★
・転職希望者が多く、転職するには資格取得が必要 ・未経験からの転職は不可能ではないが、難易度が高い |
こちらもWeb系エンジニアの中で使われる特殊な名称です。
このサーバーサイドを担当するエンジニアなので、サーバーサイドエンジニアという名称となっています。
また、サーバーサイドエンジニアはサーバーエンジニアと混同されがちですが、明確に違いがあります。
分かりやすくいえば、サーバーは土地で、サーバーサイドは家のような関係です。
サーバーエンジニアはインフラエンジニアに該当します。
3-9.組み込みエンジニア
組み込みエンジニアとは、家電、自動車、医療機器などの機械を動かすためにソフトウェアをプログラムで開発するエンジニアです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・生活に欠かせない炊飯器や自動車のエンジンの制御システムの開発を行う
・組み込みシステムを作るには、ソフトウェアだけでなくシステムを組み込むためのハードウェアも設計する必要がある ・商品開発から携わることができ、製品が出来上がった時に達成感がある |
年収 |
458万円
・日本の平均年収より高い傾向にある ・スキルや経験があれば年収が上がる |
転職難易度 |
★★★★
・C言語やアセンブリ言語の知識が必要 ・ハードウェアの知識も必要となるため、転職難易度が高い |
組み込みエンジニアは別の名称としてベンデットエンジニアなどの名称があります。
自動車業界、家電業界、電子・電気業界など幅広い業界で活躍できます。
近年では、人工知能(AI)やIotの需要が伸びてきており組み込みエンジニアの需要は年々伸びてきています。
3-10.ゲームエンジニア
ゲームエンジニアとは、スマートフォンゲームアプリや、PCゲームアプリの企画から設計、開発を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・ゲームエンジニアは主に以下の4つに職種が分けられる
・ゲームプログラマー、グラフィックプログラマー、サウンドプログ ラマー、ネットワークプログラマー ・Unity、Unreal Engineなどのゲームエンジンを使用 ・プログラミングスキルだけでなく、グラフィック、物理演算、AIなどの知識も必要 ・ゲーム上に表示されるキャラクターやオブジェクトを動かすために、ベクトルや三角関係など数学の知識と、力学などの物理学の知識が必要 |
年収 |
|
転職難易度 |
★★★★★★
・人気の高い職種かつ、高度な専門スキルが必要 |
ゲーム業界は現在、非常に人気が高く、多くの方が目指している状況です。
しかし、イメージよりも難易度が高く、かなり専門的な知識が必要です。
空間認知能力や高度な数学の知識、物理学の知識がないとゲームで立体感を作るのは非常に困難です。
簡単なスマホアプリは難易度は高くはないですが、ゲームとなるとグラフィックやサウンドといった複合的な知識が必要なため、いきなり転職で目指せるレベルの仕事ではありません。
また、近年のゲームは継続的なアップデートや新コンテンツのリリースがなくては、ユーザーが離れていく状況のため、リリース後からサービス終了までかなりの長い期間並走することが多くなっています。
スマホゲームなどで遊んでいる方の中には通信状況の悪化やエラーの発生などでゲームが止まった経験があるかと思います。
この時にすぐに対応しないといけなかったりするため、働く環境としてはあまり良くなかったりするのも現状の課題です。
プログラマーとしての経験を積んで、それでもゲームをやりたいという強い意思を持って転職することが求められます。
また作る側ではなく、インフラ側からでもゲームに携わる機会はあるので、あえてインフラ側からのルートを目指すのも1つの手としてあります。
3-11.QAエンジニア
QAエンジニアとは、ソフトウェアのテストや品質管理を担当するエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・開発されたソフトウェアが仕様通りに動作するかどうか確認し、バグの発見・報告、テストの計画、実行などを行う
・リリース前の最終チェックを行うため重要な役割 ・プログラミングのスキルのほかに、論理的思考力とコミュニケーション能力が求められる |
年収 |
578万円
・平均年収と比べても比較的高い傾向 ・高度なスキルがある人が、年収が上がりやすい |
転職難易度 |
★
・需要が高いが、競争率が低い ・複雑で高度なシステムほどバグが起こりやすく、発見するのも困難なため、スキルの高いQAエンジニアの需要が高まっている |
QAエンジニアのQAは、Quality Assuranceの頭文字です。日本語訳では「品質保証」を意味します。
そのため、「品質保証エンジニア」などの呼ばれ方をすることもあります。
プログラムのテストではなく、製品のテストをするというのがテストエンジニアとの大きな違いです。
何回動作して、どのくらいの期間バグやエラーが発生せずに居られるかといった耐久テストなどを行っているエンジニアを想像すると分かりやすいと思います。
ISO9001などの品質管理に関連した規格にも精通する必要があり、日本の製品の品質を保つ役割といっても過言ではありません。
3-12.AIエンジニア
AIエンジニアとは、人工知能(AI)を活用したシステムやアプリケーションの開発を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・プログラミングによってAIを開発し実装するプログラミング分野
・機械学習によって生まれたデータを解析し、プログラムの改善を図る業務がメインになるアナリティクス分野 ・自然言語処理や画像認識、推薦システムなどの開発に携わる ・プログラミングの知識のほかに、データサイエンスの知識、機械学習、ディープラーニングの知識が必要 |
年収 |
600万円
・世界中で評価されている職業のため高度なスキルを持ち合わせている人材は年収が高い傾向がある |
転職難易度 |
★★★★★★
・高度な専門スキルが必要なため、未経験からの転職は困難 ・最新技術を使いこなせるように常に勉強が必要 |
スマートフォンの音声認識や自動車の自動運転、お掃除ロボットなどAIやディープラーニングの仕組みを使ったサービスが普及しています。
また、ChatGPTのような大規模言語モデルなどの広がりから非常に人気があります。
今後もさらに発展することが予想されているため、AIエンジニアの活躍の場もあらゆる分野で広まることが予想されています。
だだ、AIの開発は機械学習やデータサイエンスの知識が必要となるため、大学の中でも高度な学習をしていないとなかなか職につけない非常に難しい仕事です。
将来的にAIエンジニアを目指したいと考えている方は、東大クラスの学力を持っている必要があるため、非常に難しく狭き門であるというのは想像に難しくないはずです。
4.インフラエンジニア名称5種類の仕事内容と適性
インフラエンジニアはシステムの基盤となるインフラストラクチャの設計、構築、運用を担当します。
主に5つに分けられ、それぞれの職種の「仕事内容」「年収」「難易度」について解説します。
- ▼ ネットワークエンジニア
- ▼ サーバーエンジニア
- ▼ セキュリティエンジニア
- ▼ データベースエンジニア
- ▼ クラウドエンジニア
4-1.ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアとは、ネットワークシステムの設計から構築、運用などを広く担うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・ネットワークの設計や、構築、運用・保守を行う
・ネットワーク機器の設定、トラブルシューティングにも対応し仕事は多岐にわたる ・快適なネットワーク環境の整備のために企業内LANやWANの構築、ルータやスイッチの設定、通信障害の対応などを行う ・ネットワークプロトコルやセキュリティなど幅広い知識が必要 |
年収 |
458万円
・他のエンジニア職に比べると低い傾向 ・日本の平均年収より若干高い |
転職難易度 |
★
・需要が高く安定した職種 ・競争率が低いため、転職難易度は低い |
分かりやすいところでいえば、インターネットサービスプロバイダ(ISP)や通信会社などがイメージしやすいと思います。
ネットワークエンジニアの領域は年々変わってきており、今までは自社内にある物理的なネットワークの構築ができれば良かったです。
しかし、近年では、仮想空間上にネットワークを構築しなくてはならなかったり、技術の範囲は依然と比べて広がってきています。
クラウドエンジニアを目指すような場合は、ネットワークの知識が必須となっていたりします。
4-2.サーバーエンジニア
サーバーエンジニアとは、アプリやシステムが問題なく稼働できるように基盤を作るエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・サーバーの設計、構築、運用・保守を担う
・Webサーバーやデータベースサーバーの構築、OSやアプリケーションのアップデート、性能改善などを行う ・OSやミドルウェアの知識、パフォーマンスチューニングなどのスキルが必要 ・システムの可用性や拡張性を確保することが重要な役割 |
年収 |
502万円
・日本の平均年収より高い傾向がある |
転職難易度 |
★
・需要が高く安定しているが、競争率が低い ・最初に任せられる仕事内容はそれほど難しくないため、未経験からでも挑戦しやすい |
サーバーエンジニアはシステムを動かすための土地を作っているエンジニアと考えると非常に分かりやすいです。
サーバーは役割ごとに「Webサーバー」「アプリケーションサーバー」「データベースサーバー」の3階層式が用いられることが多くなっています。
現在では、古い技術からクラウドへの移行が進んでいるため、こちらもクラウドの知識を身につけることで業務の幅が広がる職種です。
4-3.セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアとは、システムのセキュリティ対策の立案と実装を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・ファイアウォールやウイルス対策ソフトの導入、セキュリティポリシー策定、不正アクセスの検知と対応などを行う
・脆弱性診断やインシデント対応なども担当 ・常に最新のセキュリティ動向を把握し適切な対策を講じる必要がある。 ・クライアントから要望を適切に聞き取るコミュニケーション能力も求められる |
年収 |
525万円
・日本の平均年収より高い傾向がある。 ・現場で経験を積んで、マネージャーやリーダー職に就くことで年収アップを目指せる |
転職難易度 |
★★
・IT技術の進化と普及により需要が高まっている ・未経験採用は少ないため、システムエンジニアやインフラエンジニアで経験を積んでから転職するのが一般的 ・競争率が低いため、転職難易度は低め |
セキュリティエンジニアは「ホワイトハッカー」と呼ばれたりします。
日本の社会はセキュリティが脆弱といわれており、海外からのハッキングを受けたりというのは、実は日常茶飯事で起きていたりします。
実は、このような情報流出を未然に防いだりするのがセキュリティエンジニアの役割です。
一見すると、表に見えない地味な仕事に見える仕事のため目指す方は少ない状況が続いています。
そのため、転職の難易度は低くなっていますが、今後の日本の社会において間違いなく重要なポジションといえます。
私自身もセキュリティエンジニアを目指す人が増えたらよいというのは心から思っています。
4-4.データベースエンジニア
データベースエンジニアとは、データベースの容量を決めたり、データを保存し、データを整理整頓したりするエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・データベースの設計、構築、運用、最適化を担当
・リレーショナルデータベースやNoSQLデータベースの設計、パフォーマンスチューニング、バックアップと復旧などを行う ・SQL、NoSQLなどのデータベース技術の知識が必要 ・データモデリングとクエリ最適化がデータベースエンジニアの重要なスキル |
年収 |
476万円
・日本の平均年収より高い傾向がある。 ・他のエンジニアの職種と比較したら低め |
転職難易度 |
★★
・需要が高く安定しているが、競争率が低い ・未経験採用は少ないが、ゼロではない |
データベースとは、企業が所持しているデータを保持し、必要な時に瞬時に取り出せるように、整理整頓されたボックスのようなものです。
現在、あなたは検索画面から弊社のこの記事を見ていると思いますが、データベースを経由することでこのページを見れています。
もっと分かりやすくいえば、あなたが現在Googleの検索を使っている場合、Googleのデータベースにこの記事の内容が保存されています。
そこから検索画面を通じて、この記事が配信されているという状況です。
また、混同する職種として、データエンジニアが挙げられますが、データエンジニアはデータの取得方法からデータを加工して分析などに使用できるようにしています。
データベースエンジニアはその中で入れ物の容器や容量、保存の方法を決めているエンジニアと考えると分かりやすいです。
4-5.クラウドエンジニア
クラウドエンジニアとは、インターネット上のクラウドサービスを利用してシステム基盤の設計や構築、保守を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・クラウド上でサーバの構築、ストレージ管理、ロードバランシングなどを行う
・代表的なクラウドプラットフォーム「AWS」、「Azure」、「GCP」などの知識が必要 |
年収 |
610万円
・エンジニアの職種の中でも年収が高い傾向がある。 ・比較的新しい職種で高度なスキルが必要となるため、年収が高め |
転職難易度 |
★★★
・需要が高く安定している職種 ・未経験からの転職はかなり厳しい ・インフラエンジニアの延長線上にあるため、まずはインフラエンジニアとして知識や経験を積んでからのキャリアアップが理想 |
クラウドエンジニアは他の職種に比べてまだ若い職種です。
自社にサーバーを置いて利用する「オンプレミス」よりクラウドサービスを利用したほうがコストを抑えることができるため、クラウドサービスを利用する企業が多くなったため需要が伸びています。
クラウドサービスには3つのタイプがあり「土地と建物全て用意されているSaaS」「土地と建物のカスタマイズセットが用意されているPaaS」「土地と建物全てがカスタマイズできるIaaS」のサービスが存在します。
クラウドエンジニアはインフラエンジニアの中でも総合的な知識が必要となるため、転職の難易度が高くなっています。
しかし、その他のインフラエンジニアの経験があれば、次のキャリアアップとして狙っていける職業です。
5.プロジェクト管理名称5種類の仕事内容と適性
前述したとおり、プロジェクト管理は主に上流工程に関わっており、システムの企画・設計からプロジェクトの管理や運用に関わります。
プロジェクト管理は、主に5種類に分けられます。それぞれの職種の「仕事内容」「年収」「難易度」について解説します。
5-1.プロジェクトマネージャー(PM)
プロジェクトマネージャー(PM)とは、プロジェクト全体の管理を行い、品質、コスト、納期の目標達成に責任を持つ職種です。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・プロジェクトの計画立案、進捗管理、リソース配分、ステークホルダーとのコミュニケーションなどを行う
・顧客との折衝、チームマネジメントを担当するためリーダーシップとマネジメントスキルが必要 ・ハードスキルだけではなくソフトスキルを身につける必要がある |
年収 |
636万円
・日本の平均年収より非常に高い ・他のエンジニア職を比較しても高め ・幅広い知識とマネジメント能力やプロジェクトの責任が求められるため年収が高い |
転職難易度 |
★★★★★★
・マネジメント職のため未経験からの転職は不可能 ・セカンドキャリアとしての転職でも幅広い知識やスキル、実務経験が求められるため、転職難易度が非常に高い |
プロジェクトマネージャー(PM)はプロジェクトを計画的に進め成功するためにプロジェクト全体を統括する重要な役割を果たします。
プロジェクトマネージャーは予算や納期、プロジェクトの進行などをコントロールする立場にあり、トラブルが発生した時には解決策を講じて意思決定を行うポジションです。
そのため、開発やインフラにおける総合的な知識に加え、顧客折衝経験やビジネスの上流における経験が必要です。
未経験からプロジェクトマネージャーを目指すのは事実上、不可能なため、エンジニアとしてのスキルを身に付けた先のキャリアとして想定しておくと良いです。
5-2.プロジェクトマネジメントオフィサー(PMO)
プロジェクトマネジメントオフィサー(PMO)とは、プロジェクトの計画、実行、監視、統制を行いプロジェクト成功に向けて、組織をサポートする職種です。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・プロジェクトマネジメントの標準化、ベストプラクティスの導入、リスク管理などを通して、プロジェクトの品質と効率を向上を行う
・複数のプロジェクトを横断的に管理し、リソースの最適化や課題の早期発見・解決を促進 ・ステークホルダー間のコミュニケーションを円滑にし、プロジェクトの進捗状況や成果を可視化することで、意思決定をサポート |
年収 |
600万円~900万円
(大手求人サイトで募集されているPMOの年収を調べた結果) ・エンジニアのほかの職種と比較しても、非常に高い水準 ・フリーランスPMOだと、年収1000万円超えるケースも珍しくない ・高度なスキルとマネジメント力を兼ね備えている人材は貴重なため年収が高くなる傾向がある |
転職難易度 |
★★★★★
・マネジメント職のため未経験からの転職は不可能 ・セカンドキャリアとしての転職でも幅広い知識やスキル、実務経験が求められるため、転職難易度が非常に高い |
先ほど説明したPMと同じような仕事内容に思えますが、以下のような違いがあります。
- ・PMは、プロジェクト全体の現場を指揮するポジション
- ・PMOはマネジメントに関連する業務を行い、PMを支える役割
プロジェクトマネジメントオフィサー(PMO)はビジネス上の交渉などを行ったり、品質管理や業務の効率化だったりといったプロジェクトの進行を円滑にするイメージを持っておくと良いです。
プロジェクトマネージャーはリーダーシップが求められるのに対して、プロジェクトマネジメントオフィサーは知識体系や方法論を熟知しておく必要があります。
こちらも未経験から目指すのは難しく、上流工程の経験を積んだのちのキャリアの選択肢となります。
5-3.プロジェクトリーダー(PL)
プロジェクトリーダー(PL)とは、プロジェクトにおけるチームのリーダーとして、メンバーの工数、進捗などを管理する職種のことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・プロジェクトのリーダーとしてチームを率いて、技術的な意思決定や問題解決を行う
・技術的な課題の解決方法を提案し、メンバーの作業を調整しながらプロジェクトを進行させる ・開発メンバーの作業分担や進捗管理などを行うため、技術的な幅広い知識だけでなく、リーダーシップも必要なスキル |
年収 |
586万円
・日本の平均年収より非常に高い ・他のエンジニア職を比較しても高め ・リーダーとして技術の知識だけでなくチームをまとめるスキルが必要とされるため、年収が高い |
転職難易度 |
★★★★
・リーダー職のため、未経験からの転職は不可能 ・幅広い知識やスキル、実務経験が求められるため、転職難易度が高い |
プロジェクトマネージャーが全体のマネジメントをするのに対して、プロジェクトリーダーは担当するチームのマネジメントを担当するポジションになります。
分かりやすくいえば、現場のエンジニアにとって最も身近なまとめ役をイメージしておくと良いです。
チームのまとめ役となるため、エンジニアとしての実績に加え、リーダーシップが必要なポジションのため、未経験からいきなり目指すことはできません。
上流工程の経験を経てからになるので、セカンドキャリアとして狙っていくのが良いです。
5-4.ブリッジSE(ブリッジエンジニア)
ブリッジSEとは、オフショア開発を円滑に進めるために、日本と海外スタッフとのコミュニケーションで繋げる役割を持つエンジニアの職種です。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・顧客とシステム開発チームの間に立ち、コミュニケーションを円滑にし業務の効率化を図る
・海外の開発チームへの要件定義の伝達、進捗管理などを行う ・技術的な知識の他に、コミュニケーション能力が必要 ・オフショア先の海外企業の言語を流暢に話せるスキルが必要 ・海外企業と日本企業で言語や文化の違い、時差があるため海外文化を理解し時差を考慮しながら業務を進める必要がある |
年収 |
|
転職難易度 |
★★★★★
・システムエンジニアのスキルと多言語コミュニケーションが必要なため、転職難易度が高い |
ブリッジSEはエンジニアのスキルと英語や中国語などを使い、海外の開発チームに依頼や折衝を行う橋渡し役となります。
このような開発方式を「オフショア開発」といって、国内よりコストが低い海外でシステムの開発や業務の一部を委託することです。
コスト削減以外にも、海外の優秀なIT人材を確保する目的もあります。
オフショア開発の海外企業はベトナムやフィリピン、中国が人気なため、中国語や英語が公用語として使われている英語を使ってコミュニケーションを行うことが多いです。
こちらもエンジニアとしての知識が必須となるため、セカンドキャリアとして狙っていくような職業となります。
5-5.ITコンサルタント
ITコンサルタントとは、顧客の業務課題を分析し、最適なITソリューションを提案する職種です。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・クライアント企業からヒアリングをし業務の課題の洗い出しからスタートしプロジェクトの計画立案から実行まで、ITシステム導入の全工程に関与し、プロジェクトの成功に導く
・顧客のビジネス戦略に合わせたITの活用方法を提言するため、業界動向や最新技術に関する深い知見を持つ必要がある ・顧客との信頼関係を構築し長期的なパートナーシップを通じて、継続的な価値提供を行う |
年収 |
|
転職難易度 |
★★
・転職難易度自体はそこまで高くはないが、競争率が高い |
ITコンサルタントは経営課題をあぶり出して、導入すべきシステムを提案する仕事です。
エンジニアからでなくても目指せる職業ではありますが、近年ではエンジニアの先のキャリアとして注目が集まっています。
会社によってはシステムエンジニア(SE)の上級職として位置付けている企業も多く、エンジニアの知見と経営の視点を組み合わせる必要があったからだと想像できます。
このような背景からITコンサルタントになるのは未経験からでも目指せますが、エンジニアとしての経験を積んでから目指したほうが市場価値としては高くなりやすいです。
6.その他エンジニア名称4種の仕事内容と適性
前述したとおり、弊社では開発やインフラに該当しないIT知見を持って周囲をサポートする仕事をする人をその他のエンジニアとして分類しました。
その他のエンジニアの中でもさらに4つの職種に分けてそれぞれの職種の「仕事内容」「年収」「難易度」について解説します。
6-1.セールスエンジニア
セールスエンジニアとは、技術的な知識を生かして、自社製品やサービスの提案・販売を行う職種です。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・製品のデモンストレーションや技術的な説明、見積もりの作成など行う
・エンジニアとして培ってきた知識を活かしてより説得力のある提案が可能になる ・個人で企業を訪問するケースと、営業担当に同行して技術面でサポートするケースがある ・顧客のニーズを理解し適切なソリューションを提案する能力が求められる ・技術知識だけではなく、製品を売る営業スキルが求められる |
年収 |
599万円
・日本の平均年収よりも高い ・営業職の中でも、セールスエンジニアは年収が高い傾向がある |
転職難易度 |
★★★★
・未経験からの転職は厳しい ・エンジニアとしてスキルや知識が必要 ・エンジニア経験に加えて、営業経験があると尚良し |
近年、多くの企業がIT製品を導入するようになりニーズの増加に伴い、セールスエンジニアが注目を集めています。
セールスエンジニアは営業職に該当しますが、エンジニアの経験が必要なため、職種転換のような形になります。
実際、セールスエンジニアは技術的知識が必要で、営業としての能力も求められるため、意外にも転職難易度はかなり高めです。
「エンジニアとして働いたけど、やっぱり持っていた営業力を活かしたい!」といった方には非常にぴったりな職業です。
6-2.社内SE(社内システム企画)
社内SEとは、自社内の業務に特化し、社内のIT環境の整備、システムの導入、運用・保守を行うエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・社内ネットワークの管理、PCの設定、ソフトウェアのインストールなどを行う
・社内ユーザーからのお問合せ対応やトラブルシューティングも担当 ・社内業務知識とIT知識の両方が必要 |
年収 |
502万円
・日本の平均年収よりも高い ・管理職へキャリアアップできれば年収アップが目指せる |
転職難易度 |
★★★
・未経験からの転職は厳しい ・エンジニアとしてひとりである程度なんでもできるレベルの人材が求められる |
社内SEに関しては正直、難易度はあってないものです。
未経験から社内SEになれる求人も存在しますが、このような求人の場合はヘルプデスクのような働き方になり、エンジニアとしての経験はおろか、ほぼ雑用みたいな仕事を振られることが多いです。
そのため、エンジニアとしての経験を積んだうえで、転職をしないと将来の市場価値という点で大いに不安の残る結果になります。
経験者は情報システム部(情シス)という部署に配属されたり、社外とのシステム開発の企画をつくるポジションになったりと、かなり社内SEの定義が幅広いのが現状です。
そのため、どういったポジションでの募集かどうかはしっかりと押さえておく必要があります。
6-3.ITヘルプデスク
ヘルプデスクとは、顧客や社員からの技術的なお問い合わせや製品の使い方などのトラブルに対応する職種です。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・PCの操作方法の説明、ネットワーク接続の問題解決、ソフトウェアのトラブル対応などを行う
・IT全般の知識に加え、ユーザーの立場に立って分かりやすく説明するコミュニケーション能力が必要 ・クレーム対応もあるため、どんな相手でも丁寧なコミュニケーション能力と忍耐力が必要 |
年収 |
393万円
・日本の平均年収よりも少し低い ・他のエンジニア職種に比べても低い傾向がある |
転職難易度 |
★
・IT全般の知識は入社して身につける必要はあるが、資格や経験がない未経験でも転職は可能 ・需要はあるが、エンジニアとしてのスキルが磨きにくく競争率が低い |
ITヘルプデスクはエンジニアの採用として募集されているケースを見かけますが、実際にはエンジニアの経験者の間では「エンジニアではない」という認識をされています。
ヘルプデスクという職業自体は社会的な必要性が高く、需要も高いのですが、市場価値が伸びにくいのがボトルネックです。
そのため、私としてもヘルプデスクへの転職は正直おすすめはしません。
とはいえ、未経験の場合は案件としてIT知見を広げるためとして、ヘルプデスクに入る場合もあるので、完全にダメといい切れない部分もあるのが実情です。
企業によってはずっとヘルプデスクをさせられるようなケースもあるので、そこの見極めはしっかりと行う必要があります。
6-4.フィールドエンジニア
フィールドエンジニアとは、顧客先のパソコンやプリンター、制御装置、計測システム、医療機器などに不具合が起きた場合に、現場に駆け付けトラブルを解決するエンジニアのことです。
項目 | 詳細 |
仕事内容 |
・通信設備、産業機器、医療機器など様々な分野で活躍
・緊急の障害対応や定期メンテナンスを通じてシステムの安定稼働を確保する
・現場で直接顧客と対話し、技術的問題を解決することで、顧客満足度と製品・サービスの信頼性の向上を目指す ・トラブル発生時以外にも、定期的に点検作業を行う ・技術的専門知識に加え、コミュニケーション能力やプロジェクト管理スキルを備えた総合的な問題解決能力が求められる |
年収 | |
転職難易度 |
★
・需要が高く安定していて人気がある職種 ・未経験からでも応募できる企業はある ・顧客折衝の経験がある人は、転職時にアピールすると良い |
フィールドエンジニアは基本的に営業職と共に機械設備等の点検や整備、トラブルシューティングなどを行います。
エンジニアとして生産の工程に携わった経験がある方のほうが、市場価値は高くなる傾向にあります。
フィールドエンジニアは未経験でも目指せる職業ですが、あなたがイメージしているITエンジニアとはちょっと違った働き方になるかもしれません。
7.エンジニア種類別の平均年収比較トップ10
エンジニアの職種・種類の仕事内容、年収、転職難易度について詳細にお伝えしました。
エンジニアのほとんどの職種において、日本の平均年収の443万円を超えています。
お伝えした職種や種類の平均年収のランキングを作成しました。
順位 | エンジニア区分 | 種類 | 平均年収 | 年収帯 |
1位 | プロジェクト管理 | プロジェクトマネジメントオフィサー | 750万円 | 700~800万円 |
2位 | プロジェクト管理 | ITコンサルタント | 647万円 | 600~700万円 |
3位 | プロジェクト管理 | プロジェクトマネージャー | 636万円 | 600~700万円 |
4位 | 開発エンジニア | フロントエンドエンジニア | 611万円 | 600~700万円 |
5位 | インフラエンジニア | クラウドエンジニア | 610万円 | 600~700万円 |
6位 | 開発エンジニア | AIエンジニア | 600万円 | 600~700万円 |
7位 | 開発エンジニア | サーバーサイドエンジニア | 600万円 | 600~700万円 |
8位 | その他のエンジニア | セールスエンジニア | 599万円 | 500~600万円 |
9位 | プロジェクト管理 | プロジェクトリーダー | 586万円 | 500~600万円 |
10位 | 開発エンジニア | QAエンジニア | 578万円 | 500~600万円 |
エンジニアの中でも特に高収入なのは、「プロジェクト管理」の部門です。
エンジニアとしての知識やスキル、経験があるだけではなく、チームをまとめるマネジメント能力を兼ね備えている人材は多くの企業が欲しているため、年収が高い傾向です。
「エンジニアは高収入だから異業種から転職してみたけど、実際はそこまで高くない」といった声をよく聞きます。
実は、未経験エンジニアの場合、1年目の年収は250万円〜350万円程度といわれています。
1年目の年収が思ったよりも高くない理由は、スキルや経験が少ないからです。
2年目以降になると、持っているスキルに応じて年収が大幅に増加していく傾向にあります。
さらにキャリアアップすることで、大幅な年収アップも実現できるのが、エンジニア業界の特徴です。
8.未経験者におすすめなエンジニア職種ランキング
ここまで複数の職種を紹介しましたが、エンジニア未経験から転職可能なおすすめのエンジニア職を7つ紹介します。
ランキング | おすすめのエンジニア職種 | 特徴 | 選んだ理由 |
1 | サーバーエンジニア |
・サーバーの設計、構築、運用・保守を行う ・OSやミドルウェアの知識が必要 |
GoogleやMicrosoftなどの大手企業でも需要が高い。幅広い知識を身につけられ、キャリアアップしやすい。
|
2 | ネットワークエンジニア |
・ネットワークの設計、構築、運用・保守を行う ・ネットワーク機器の設定やトラブルシューティングを行う |
ネットワークの知識や技術は他のエンジニア職種とも親和性が高く、需要が安定している。
|
3 | データベースエンジニア |
・データベースの設計、構築、運用、最適化を行う ・SQL、NoSQLなどの知識が必要 |
データを扱う仕事に興味がある未経験者に特におすすめ。将来的に経営課題にも関われる可能性がある。
|
4 | アプリケーションエンジニア |
・Webアプリ、スマホアプリ、業務アプリの開発を行う ・JavaやPython、Ruby、PHPなどの言語を使用 |
需要が高く、未経験でもJavaSilverなどの資格取得でアピール力を高められる。
|
5 | セキュリティエンジニア |
・システムのセキュリティ対策の立案と実装を行う ・脆弱性診断やインシデント対応を行う |
現代において欠かせない職種。未経験からは難易度が高いが、競争率は比較的低い。
|
6 | バックエンドエンジニア |
・Webサービスやアプリのサーバーサイドの設計、開発を行う ・システムの設計や構築、パフォーマンス最適化を行う |
現在のWeb系エンジニアに必要とされている。フロントエンドの知識も身につけられるが、習得難易度は高め。
|
7 | QAエンジニア |
・テストの計画や設計、品質管理を行う ・バグや不具合の発見・報告を行う |
将来的に上流工程を目指す足がかりになるが、他の職種と比べてスキル向上の機会が限定的。
|
エンジニアのキャリアは繋がっているため、1社目に就きたい職種につけなくても今いる環境下で知識やスキルを身につけキャリアアップをすることで、就きたかった職種に就くことが可能です。
自分が将来的に目指したいエンジニアの種類があるのであれば、どのルートからなら進んで行けるのかを事前にチェックしておくことが大切です。
9.将来性が高く経験者におすすめなエンジニア職種
経験者に向けて、将来性が高く転職するのにおすすめなエンジニア職種について紹介します。
9-1.セカンドキャリアにおすすめなエンジニア職種
おすすめ職種 | 特徴・メリット |
フロントエンドエンジニア |
・現在のWeb系エンジニアに必要とされるスキル
・バックエンドエンジニアの経験を活かせる ・市場価値と給料が高い |
クラウドエンジニア |
|
セキュリティエンジニア |
・サイバー攻撃の増加に伴い注目度が上昇
・社会全体で情報セキュリティへの意識が高まっている |
システムエンジニア |
・上流工程に関われる
・様々なスキルが身につく ・自分の市場価値を高められる
|
社内SE(社内システム企画) |
・自社内の業務に特化するため、業界に縛られない
・会社によってはワークライフバランスが充実 |
セカンドキャリアでは、年収やスキル、ワークライフバランスなどが改善される職種に転職するのが良いです。
今一歩先に進みたい、これからもっとスキルの範囲を広げていきたいなど、セカンドキャリアでは転職で何を実現できるのかを再度洗い出してから職業選択をするのがベストです。
9-2.高度なスペシャリストにおすすめなエンジニア職種
おすすめ職種 | 特徴・メリット |
AIエンジニア |
|
組み込みエンジニア |
・生活に身近な自動車や家電などの製品を制作できる
・達成感を得られる ・インフラやAIの知見があればIoTエンジニアになれる可能性も |
プロジェクトマネージャー |
・エンジニアの中でも高収入を狙える
・スキルや経験を兼ね備えたPMはビジネスをけん引できる |
ゲームエンジニア |
・日本のゲームは世界中で人気
・ゲームカルチャーの中心を担う ・人気職種だが、プログラミングスキル以外にもグラフィックや物理学の知識が必要 ・転職難易度が高い |
エンジニアのキャリアは逆算が重要です。
将来、どんな働き方をしたいか、どんなスキルを身につけたいかを明確にし、キャリアプランを考えることで目標を実現することができます。
10.ITエンジニアの転職ならユニゾンキャリア
ここまで、ITエンジニアの職種・種類について詳細に説明しました。
未経験から転職できる職種から転職難易度の高い職種までかなり幅広いです。
これからエンジニアでのキャリアを積むにあたって、1社目の職種決めはかなり重要です。
ひとりで考えずに、是非弊社の転職支援サービスをご利用ください。
10-1.ユニゾンキャリアのサービス特徴
弊社ユニゾンキャリアはIT業界に特化した転職支援サービスを行っています。
ありがたいことに、Googleの口コミでは「★4.8」を獲得。未経験者の就業率は驚異の95%越え、経験者の5人に4人が年収アップを実現させています。
弊社サービスの特徴は、IT知識ゼロの未経験の方でも「エンジニアってどういう職種なのか」から丁寧に教えます。
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キャリアプランから企業の選び方、内定後のサポートまでバッチリお任せください。
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10-2.ユニゾンキャリアの転職成功事例
―Q.まず初めに、転職しようと思ったきっかけは何ですか?
エンジニアの転職は初めてで、最初の未経験からエンジニアになる際の転職でもユニゾンキャリアさんにお世話になりました。
前回転職を支援してもらった際、担当のキャリアアドバイザーの佐瀬さんに、キャリアアップできるプランを考えてもらっていて、年収もキャリアも上げたいと考え、改めて相談させていただきました。
―Q.転職活動を進めていくなかで、不安だったことは何かありますか?
1社目でのエンジニア経験が1年間しかなく、正直転職するには早いかな?と感じていました。
あとは「転職後に年収は上がるのかな」とか「エンジニア歴が短いことで前職と同じような下流工程の業務に当たらないかな」という不安もありました。
―Q.今回、転職した結果どのようになりましたか?
本当に満足いく転職でした。年収も上がったし、さらにスキルアップすることができると感じました。
【転職結果】
- ・年収120万円アップ
- ・下流工程から上流工程の企業へ
- ・週4日のリモートワークに
- ・5社中3社内定
本当に転職してよかったと感じました。
―Q.具体的にどんな感じで年収上がりましたか?
年収は120万円以上アップしました!前職の年収は大体300万円ほどで、現職の年収は残業代無しで420万円ほどになります。
そして、来年の4月からPL(プロジェクトリーダー)になることが決まっていて、年収は約480万円まで上がる予定です。
転職体験インタビュー:【年収120万円UP】週4リモートで自分らしく働いています!経験1年でキャリアアップ
弊社は、ひとりの求職者につきひとりのIT業界を知り尽くしたプロのアドバイザーがご相談から内定まで「完全無料」でサポートします。
まずは、お気軽にお問い合わせください。
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このようなことで
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この記事の監修者
エンジニア
大学卒業後、新卒で不動産会社に就職。その後23歳で開発エンジニアにキャリアチェンジし、3年間大手Slerにて様々な開発に携わる。その後、インフラストラクチャー企業にて人材コンサルタントとして経験を積み、株式会社ユニゾン・テクノロジーを創業。現在の代表取締役